この期間中、折を見てはこんな物を作っていました。
リンゴ型のフルーツトレイ。一枚の平坦な革を「革絞り」・「型絞り」という立体成型をして作っております。
色とりどり一緒に写真を撮ると、何だかちょっと欲しくなってしまうというのは人間の不思議な心理ですね。
小さなトレイです。当店の3人の女性スタッフ達に大受けしたので、もしかしてヒット商品になるかも、、、まあ値段設定と認知度次第だと思いますけど。
何に使うのか?設計した私も少々微妙ですけど、ウチのスタッフの一人は車のダッシュボードに両面テープでくっつけて小銭置きにしております。
完全な立体形状だと言うことがご覧いただけると思います。
枠と言うか外壁の内部にはゴムが詰めてありますので、割れたりする事はありません。
裏はピッグスエードで見えないところも高級感たっぷりです。
予定価格1900円税送料込み。
このように、平面の一枚革を立体的に成型するには、凸型と凹型を削りだして、その凸型と凹型の間に革を挟んで圧をかけ、一晩ぐらいそのままにしておいて、革を成型させます。
この複雑な凸型と凹型を設計するのがとても大変なのです。凸型と凹型の間には革の厚み分の空間も考慮して設計しないといけません。
今は三次元のCADとかモデリングソフトという信じられないぐらいの便利なツールがありますので、割と苦労せずに作れます。削り出しはRolland MDX40という切削機械に三次元のデータを放り込めば、人間の手を煩わせずに削りだしてくれます。
三次元モデリングソフトや、立体切削機が無い時代は、こんな複雑な形状の絞り型を作る事は不可能だったでしょう。時代が進んで、こういう複雑な事も、ウチみたいな掃いて捨てるような小さな会社でもやろうと思えばできるという良い時代になりました。
三次元モデリングソフトや、立体切削機が無い時代は、こんな複雑な形状の絞り型を作る事は不可能だったでしょう。時代が進んで、こういう複雑な事も、ウチみたいな掃いて捨てるような小さな会社でもやろうと思えばできるという良い時代になりました。
実際の凹型です。上の三次元モデリングソフトで設計した画像とソックリでしょ?まあ当たり前ですよね。
凸型に成型した革がはまっている状態です。
実に高度で見事な芸と言っても良いかと思います。世界広しと言えども、自分のところで絞り型を設計して、凹型凸型を自分のところで切削して、革絞りも自分のところで出来るという業者は、当店(というか弊社)ぐらいではないでしょうか。
というわけで、革絞りフルーツトレイ「アップル」の紹介でした。近いうちに売り出します。
四つ葉のクローバー型とか、ただの正方形も作って欲しいと、ウチの女性スタッフのリクエストがありましたので、それらも折を見て設計してみたいと思います。