モデリングして、3Dプリントして、粘土を成型して、焼成を何度も変えて焼いて、ぶっ壊して焼け具合を見て、粘土を変えてみて、またやり直してという試作作業を繰り返し、赤の粘土の焼成はまあ大体こんなもんだろう、というところまでやってきました。つまり完成の域に達したと思われます。
日本製クレイパイプがここに誕生しました。
クレイパイプとは言え、やはりマウスピースは欲しいということで、マウスピースを接着してあります。粘土を直接咥えるのに比べてかなり快適です。
私を知っている方はもうよくわかっていらっしゃると思いますが、私はこういうものを手でひねったりロクロを回したりして作るような人間ではないです。型に押し込んでプレスして一発でやる、最初からそういう事を考えるわけです。
懇意にしている陶芸の先生にアドバイスをもらいながらやっているわけですが、最初にパイプを見せたとき、「初めての割には随分と上手いですね」と言われましたけど、型に押し込んで作っているんだから上手いも何もあったもんじゃないですよ。
全長 約130mm。
ボウル外径 約21mm
チャンバー径 約14mm
チャンバー深さ 約26mm
私が考えると大体日本の社会事情ですと、これぐらいの大きさが最適ではないでしょうか。なかなか2時間ものんびりパイプを吹かせる贅沢な環境にある人は少ないです。これぐらいでしたらパイプタバコで30分~1時間。シャグで15分ぐらいとか、まあこれは吹かし方でかなり変わりますので、あくまで目安です。
普通に使ってそんなに壊れることはありませんが、もともと素焼きのクレイパイプは使い捨てぐらいの安物ですので、高い値段は想定しておりません。私は正直これに1000円以上は出したくない、そんな感じのものです。外に飲みに行くついでに持っていって、持って帰ってくるのを忘れてしまっても別に何とも思わない、そういう感じのものじゃないかな、と思います。
今回もいつもと同じですが、構想、設計、製作のすべてを私一人でやった(つまり外注なし)ものが出来上がりました。
とりあえずここに現時点で、日本で唯一のクレイパイプ メーカーが誕生した、というわけです。(違っていたらご指摘願いますね、すみませんなぁ)
またしつこいんだけど、クレイパイプでよく言われる粘土の味なんて全然しないんですが、、、。味は全般的に薄味になります。