名称はちょっとわからないのですが、レンズのフィルターを外すようなレンチがカメラ修理屋さんだと必要になります。
こんなような形をしていて、
齧りついたフィルターを外したり、レンズの鏡胴を分解したりするものです。これをパイプレンチなんかで強引に外したりすると変形したり傷がついたりするので、こういう専用工具が必要になります。
小さいものだと古いライカのファインダー部品を取り外すのに使ったりします。
10mm径以下ぐらいの小さいものですと普通に売っておりますが、大きなものが今はもう手に入らないとか入手困難だとからしいです。
しかも大きな径のものは材質がベークライトで結構簡単に割れてしまうので、なんとか代替品を作って欲しいというカメラ修理屋さんからの依頼がありました。
実物をスキャンしてCADでトレースします。
ベークライトはレーザーでカットできませんし、真鍮やアルミは当店のレーザーではとてもカットできませんので、とりあえず4mm厚のシナベニヤで一応サイズ確認のためにカットしてみました。
60mmのフィルター用に61mmの内径でカットしました。修理屋さんが言うには1mm直径が大きいのが使い勝手が良いそうです。
これでサイズが合っているようなら、あとは真鍮なりアルミなり適当な金属をどこかで加工してもらえば良いということで依頼された修理屋さんに送ってみましたところ、
「これで十分使える、というかむしろベークライトより使いやすい」
という評価になり、そのままお買い上げとなりました。金属だと相手に傷がつく可能性がありますが、木材ですから力をかけても金属に傷がつくという可能性がほぼないし、大きなサイズだと4mm厚シナベニヤでも十分耐久性があり、少々の事で割れたりしない、ということです。
困っている修理屋さんが多いので、ぜひ商品化してほしいといリクエストですので、近いうちに販売ページにリストしておきます。
内径Φ30mm以上Φ80mm未満ぐらいの大きさでご希望の内径指定で製作可能です。価格はそうだなぁ、1500円税送料込みという感じでしょうか。内径は外すフィルターとか鏡胴などの対象物の実測径プラス1mmが具合良いようです。