2022年6月21日火曜日

子猫がやってきた

親戚筋に野良猫一家の面倒を見ているものがおりまして、猫一家に夜のエサと軒下みたいなところに寝床を提供しています。その集落自体が割と田舎で人の気質もおおらかなので、集落自体の人間が皆親族みたいなところに、さらにそこにいる猫たちも皆親族という環境になっています。

うちの猫もその一家から子猫のときにもらってきました。1歳半も過ぎて子猫もすっかり大きくなりました。小柄ですけどね。

3週間ほど前にこの猫の妹(半野良猫)が子供を生んで、生んだ後はしばらく親猫は子供を隠していたのですが、先日のある日、親戚の家に連れてきました。3匹いたのですが親猫の乳の出が悪いようで、しかもそのうちの一匹の猫は乳取り競争に負けてしまっているようでやたら体が小さい。もしかしてもうすでに淘汰されてしまっている子猫もいたのかもしれませんし、この子も時間の問題かもしれないので、せっかくだからウチで面倒を見ましょうということで引き取ってきました。野良猫の世界は厳しいですね。


獣医さんに見せたところ、おそらく生まれて3週間ほど、現状では雌雄判別は難しいけどおそらくメス猫。問題は体重で250グラムほどで生後一週間ほどの体重しかない虚弱児。とにかく栄養を取らせて体重を増やしましょうということになりました。


体格は虚弱児ですが、幸いなことに精神の方は活力に満ちています。ピーピーと元気な声で鳴いて動き回っています。動き回るのですが筋力が足りていないので、しばらく歩いたらコテっと倒れたりしています。


猫というよりも、大きめのネズミぐらいです。片手に乗るぐらいの体格です。


うちに来て一週間(生後1月ほど)で360gまで増えました。一週間で110グラムほど増えたら、まあそれなりに順調と言えましょう。生後1月だと大体450グラムぐらいが平均だそうですからもう少し頑張ってほしいところですが、食欲は旺盛で2時間ごとに腹が減るらしく、その度にミルクを飲ませて離乳食を食べさせ、目を離すともう一匹の猫のために置いてあるドライフードを盗み食いしています。


子猫も日に日に大きくなるので、こうやって哺乳瓶でミルクを飲ませられるのもそう長くないだろうと思っていた矢先に、歯もしっかりして噛む力が強くなってきてしまい、吸口を噛みちぎるようになってしまいました。


この欠片を飲み込んでしまうと、腸に詰まって取り出せなくなるということがあるらしく、哺乳瓶は強制的に卒業となりました。
皿にミルクを入れてやると、これまた困ったことに普段ミルクなど与えても全く飲もうとしない先住猫が横取りしてしまいます。先住猫としてはみんなが寄ってたかって面倒を見る子猫がどこかしらちょっと気に入らないようです。別にミルクなど飲みたくないけど、他者に飲ませるのは気分が悪い、そういう根性ですね。


かと言って、何でもかんでも先住猫が取り上げるわけでもなく、子猫が自分のベッドを占領してしまっても、自分は仮ベッドで窮屈そうに我慢している健気なところもあります。


大きめのベッドが届いて先住猫も満足。


猫というのはトイレを覚えるのが早く、こんな子猫でも自分でトイレに行って用を足します。たまに間に合わずに漏らしますけどね。


これが最初の自力でしたウンチ。今までウンチだけは自力でできず、腸がオーバーフローして意思に関係なく放出するみたいな感じでした。



猫も小さいうちは、かまってほしくて人間に寄ってきてはジャレてきますけど、そのうちに大きくなると猫なりに自我が育ってきて、元からして割と自分勝手で気分屋な生き物ですので、気分が乗らないと「寄るな、あっちいけっ、フーッ!」みたいな感じで人間をあしらうようになります。要は今が一番可愛い時期ですね。


先住猫も1歳9ヶ月ぐらいになり、すっかり成猫になりました。


機嫌が良いとランドリーバスケットに入って、ずいぶんと楽しそうにしていたりしているので、それなりに幸せに生きているのかなぁと想像したりします。


四六時中臨戦態勢にある野良猫は香箱を組まないらしいですが、家猫は一体どこでこの香箱座りを覚えるのか?謎です。


2022年6月2日木曜日

Neobike Warp Compo 14インチでピストバイク カスタム

またポンコツの古い折りたたみ自転車を格安(数千円)で買ってきてカスタムします。業者さんから買ってきました。何も整備してありませんが、それだから安いんです。一応サドルとチェーンは安物ですが新品に交換してありました。良心を感じますね。業者さんはそれで利益が出るのだろうか?とちょっと心配になります。それぐらい安かったです。

おそらく私が考えるに、20インチの折りたたみ自転車ぐらいだと使いやすいため需要が高く、商品として回転が早いのですが、14インチとかの極小径車になると実用車としては使いにくく、普通の人は欲しがらないため早々売れない。14インチでもDahon K3みたいな人気車なら飛ぶように売れるでしょうけど、30年も前の折りたたみ自転車を欲しがる好き者が現れるのを気長に待っていてもなかなか捌けないので、安く売ってサッサと在庫を整理してしまおうという考えなのかもしれません。車体が小さいとは言えそれなりにスペースを専有しますから、邪魔なのでしょう。

Neobike社製のWarp Compo 14インチ。1990年代製造だと思います。ブロンプトンをOEMで製造していた台湾の会社で製造されました。30年近く前に製造されたものですが、古い設計ですがDahon IIIがベースになっているため鉄フレームの割にはこれがなかなか軽いんです(現状実測9.7kg)。以前にダホンIIIによく似たこの自転車と同系列の16インチのタイプを多段化カスタムしましたが、今度は14インチのタイプです。もともと変速機がついていないシングルギアで、毎度カスタムといって多段化するのも馬鹿の一つ覚えみたいで芸がないし、かといってそのまま乗るのはかったるいので、固定ハブのピストバイク化をしてみようと思います。

同型モデルの16インチの方(ハイテンスチールのフレーム)はタマ数が多いらしいですが、14インチは一応ちょっと上級バージョンで(クロモリのフレーム)、中古市場にあまり出て来ないそうです。そうは言っても元々が高級な自転車ではないので、私も価値はよくわかりません。未整備で数千円なら妥当というところでしょうか。

あまり関係ない話ですが、NeobikeがDahon IIIのそっくりさんを出していて、DahonのOEMだとよく書かれていますが、英語のWikiによると違法コピー品だそうです(Wikiの情報が正しいとすればの話)。Neobike社はBromptonの契約が終わった途端、早速Bromptonの違法コピー品を売り出したりして、なかなか荒っぽいことをしていた会社みたいです。金さえ儲かれば合法違法を問わず何でもやってやるぞ!という途轍も無く強烈な意気込みを感じますね。2~30年前はそれでもなんとかやっていかれる時代だったのかもしれません。

何はともあれNeobike社製の自転車が、Neo Compo, 台湾ブロンプトン、そしてこのWarp Compoで3台になりました。特にNeobikeファンでもないのに3台も名古屋の郊外に集まってしまうというのは、何か縁があるのでしょうか。ただ単にタマ数が多いだけの話かもしれません。

まずオリジナルのホイールを取り外します。

14インチ20H 4本組のJIS組。コースターブレーキがついているハブで、16Tのコグがついています。20Hは後輪では使い回しが出来ないので、このまま保管しておきます。前輪ホイールが壊れたらこれのリムを使いまわすことにします。

もともとついてきた16Tのコグ(薄歯)ですがまったく歯が削れていないので、整備せずに売りっぱなしの割にはこれもわざわざ新品に交換したようです。オジリナルは厚歯のコグがついていたはずです。規格はシマノとスターメーアーチャーの3スプライン・コグと同じでした。

Aliexpressで36Hの固定ハブを手に入れてきました。こんなの1000円ぐらいだろうと思ったら案外高くて3000円ぐらいしました。マイナーなものは値段が高いですね。3000円でも全然安いだろうという話ですが、車体価格が安いとパーツ代が高く感じるのです。

予備で取っておいた14インチ36Hのリムに取り付けます。

ピストハブのエンド幅は120mm、この自転車のエンド幅はブロンプトンと同じ112mm。ハブのナットを薄いものに変えてエンド幅を合わせました。

4本組でスポーク長は102mmで良いでしょう。スポークは締めるときに多少伸びるらしいので計算機で出した値よりも1mmぐらい短めの方がちょうど良いみたいです。

ホイール組みも数回やったので、最近ようやく慣れてきました。

前回14インチ36Hのホイール組みした時はアヤを取って大変な思いをしたので、今回はアヤなんか取りません。スポークは15番で十分でしょう。一応、星スターブライトスポークというやつです。


ハブにはおまけで17Tのコグがついてきましたが、これがまたそこら辺に転がっていた鉄板をプレス機で打ち抜いただけみたいな荒っぽいもので、まあそれでも別に用はなすでしょうけどヤフオクで送料込んで300円ぐらいで16Tの固定コグを買ってきてそれをつけました。もともと16Tのフリーギアがついていましたので同じギア比になるのですが、流石にちょっと軽いです。坂道は楽勝で登れますがスピードはまったく出ません。

この時点でパーツ代が車体価格を超えました。パーツ代が高いわけではなく、車体価格が安いのです。


もともとコースターブレーキがついていたので、固定ハブ化に伴いリアにリムブレーキを後付しました。一応Dia compeのロゴが付いたロングアーチのものです。パチモノかもしれません。
ご安心ください。ピストバイクだろうが前後ブレーキがついていれば道交法に全く抵触しません。ピストバイクで問題になるのはブレーキをつけずに公道を走る人がいるからです。上手な人だと足の力だけで自転車を止められるそうですが、言わずもがな私は到底無理。ブレーキはありがたい存在です。


毎度のサドルの革張り。今回はスエードを貼りました。


野暮ったく分厚い折りたたみペダルを、安物のフラットペダルに交換。ちょっと見栄えが良くなりました。
ついでにカップアンドコーンのボトムブラケットを分解して、清掃とグリスアップしておきました。鬼門の右ワンは特に苦労せずに外れました。


ブロンプトンと同じサイズのフロントキャリア用ブラケットがフレームに付いていたので、ブロンプトン用のキャリアブロックをそのまま流用。これがあるのとないのでは全然便利さが違います。


マッドガードのフラップもブロンプトンと同じサイズでほぼ合いました。
本革で青海波の型押しがつけてあるという、どうでもいいところにこの凝りようです。


だんだん適当になるグリップ。1mm厚のスポンジを巻いてその上かに革を巻いて手縫いするだけ。もう正直これで十分です。革にはパンチングが施してありますので、通気性が良かったり、グリップ力が上がったり、少しばかり高級感が出たりと、革グリップはなかなか気分が良いものです。
糸はケブラーの5番、生成り。変なところにこだわりますが、擦れても切れにくい糸です。


アクスルシャフトのネジの条を保護のためキャップを3Dプリント。外装変速ではないので、倒れてもディレーラーが傷つかないというのもなかなかいいですね。
ついでにハブ毛みたいなものも3Dプリントして自作。



Youtubeで「初めてピストバイクに乗りました」みたいな動画を見ると、大概転んでいたりしますので難しそうだなと思いましたが、別に転びもせず、特に困難を感じることもなく、すんなり普通に乗れました。要は走行中は常時足を回している(ペダルを漕ぐ足が止められない)自転車という感覚で特段違和感を感じることなく乗れています。まあギア比が低すぎてスピードが乗らないから、当たり前か。

これでスキッドの練習とかしていますが、それをやるととにかく膝への負担が半端ないです。50過ぎて膝に負担をかけるのは、将来のことを考えるとあまり長く乗らない気がしますが、しばらくはこれで楽しめます。
元競輪選手のYoutubeで「固定ハブのピストバイクに乗るとペダリングが手っ取り早く上手になれる」みたいなことを言っていました。走っているときに足を止められないというのは、引き足をサボろうとしても車輪の回転力で強制的に足を持ち上げられてしまうわけで、スムーズにペダルを回転させるために意図的に引き足をするようになるという話です。確かにそれなりに理にかなっているような気がします。

それにしてもゴチャゴチャとギアが付いていないシンプルな外観はなかなか潔くて気分が良いです。不満があるとすれば、誰がどこから見ても固定ハブのピストバイクに見えないことです。


フロントキャリアブロックをつけたので、猫トランスポーターも取り付けできて、猫とサイクリングも出来ます。
「これまた随分と大きな猫だねぇ?」と猫が異様に大きく見えたりするかもしれませんが、自転車が小さいだけです。目の錯覚ですね。うちの猫は細くて小柄です。