2011年1月16日日曜日

GF2ケース試作 その4

昨日やっとLX5のケースを終わらせたのですが、休むヒマはなくGF2ケースを詰めていきます。
今日も朝7時からやってますよ。



試作28号の状態です。
つまり28回、カットして組み立ててデータを修正して、ということを繰り返したわけです。
ウチの仕事は兎にも角にも根気勝負だと常々申し上げていますが、それがご理解いただけると思います。
私もこんなアホみたいな努力は大概にしたいと思っているのですが、なにぶん試作の回数が少ないと、やっぱりデータが煮詰まっておらず、後で「ちょっとこの部分が上手くいかなかったようです」と、まあ間違いなくそうなります。




GF2ロゴの下にLEDがあるので、この部分の形状でかなり悩みました。


この機種はタッチパネルなので、ボタンが少ないのです。なのでボタン周りにかなり余裕があるのがおわかりいただけると思います。
また大変残念ながら、VFをつけると液晶スクリーンの上端ぴったりのところまで来てしまいますので、VFは使えません。これは構造的な問題ですので、仕方がありません。


ここも結構悩んだところです。
このストロボのOPENボタンを革で被してしまおうと、実際被したタイプを試作しましたが、ちょっと触れただけでストロボがガチャンとOPENしてしまいます。
結構無理な形状ですが、このボタン部分をえぐることにいたしました。

やっと一段落ですが、これから刃型を発注して、荒裁ちの刃型を作って、治具を設計して削りだしてと、まだまだ一仕事二仕事あります。





で、昼からはものすごく急かされている仕事、とあるカメラのケース試作に取りかかって参りたいと思います。



しかし、今日は随分と寒いと思ったら雪が降ってました。

さて慌ただしいのですが、次のカメラの試作に行ってみましょう。


カメラの底部形状をトレースして、CADで線を引き、レーザーでカットして、データが正確かどうか実際にカメラに当ててみて、データを煮詰めていきます。
つまり、上の写真の下のパーツをカメラに嵌めてみて、隙間無く・無理なく嵌ればそのデータはきちんとトレースされたデータということです。

別に難しくもない簡単なことですが、これもまたきちんとしたデータを得るには、3回4回ぐらいカットして線を修正します。

外周延長291mmのパーツを型紙にして刃型を作ります。とりあえず関係のない話なのですが、底部分外周で291mmって、ちょっとだけ大きめのカメラですね。

まあ昼飯を食ってからにしようかな(笑)。


昼飯食ってから始めました。15分ぐらいかかったかな。
プロに頼むと5分ぐらいで作ってしまいます。しかも値段はこの程度の大きさだと1000円とか1500円とかそんな感じです。もちろん刃型は大きく複雑になれば値段は高くなりますが、この大きさ程度でしたら1000円とか1500円とかです。驚きの価格で脱力します。まあ何と申しましょうか、「時に無知は罪悪に近い」という感じですね。

「俺の知らない間に、オマエら1000円とか1500円で、とんでもなく楽していたのかコノヤロー!」 と思った方とか

これじゃあ同じものをたくさん作るのに一つ一つ自分の手を使ってカットをするのは、てんで馬鹿馬鹿しいな、と気づいた方がウチで輸入しているMAIIIクリッカーを購入されます。

私も車で5分ぐらいのところに刃型屋のおっちゃんがいれば、自分で曲げたりしないんですけどね。


底部パーツカット用の刃型が出来たので、次は側面パーツの試作にかかって参ります。


試作2号。
今まで作ったカメラケースのデータがあるのですが、この部分はここに似ているとなると、そのデータを引っ張ってきてという感じでどんどん継ぎ接ぎしてデータを作っていきます。CADデータで管理をしているとこういうとき便利だったりします。

まあ、しかし何ですなあ。これをまた今晩10時ぐらいまで延々と続けるわけですよね。
ちょっとウンザリしてきたんですけど...。

現在、午後3時。随分と雪が降ってます。名古屋だとこれだけ降るのは結構珍しいです。


久しぶりに積もるのでしょうか。ちょっと心配です。
今気づいたのですが、暖房用灯油があまり残っておりません。移動巡回販売が日曜日に回ってくるはずなのですが、本日回ってきませんよ。こういう日こそ巡回しないでどうするんですか?と思うのですが、また私が灯油缶を車に積んで買いに行かないといけないようです。チクショーって気分です。


試作4号。まだまだ、まだまだ先は長そうです。

午後4時15分現在


試作7号まで進んでおります。
現物をお見せできないのが残念ですが、完成品でお会いしましょう。



さて、試作10号でほぼ形状は決まりました。今までは床革で試作をしていたのですが、11号以降はヌメ革と裏革を貼り合わせて、実際の製品とほぼ同じ革で試作を進めて形状とデータを詰めて参ります。
上の画像はカメラの曲がり部分をボールペンでなぞったもので、これが裏革に仕込んだプラスチックの補強の切れ目となります。曲がり部分は補強は必要ありません。


午後6時半。ふと思い立って刃型を曲げ始めます。


レーザーで試作カットをするとき、上の図のように2枚並べてカットをすれば材料に無駄が出ません。
その枠の四角をカットするための刃型ですね。
いちいち外注して金を払ってまで欲しいものではありませんが、あるのとないのでは仕事の進み具合が当然多少違ってきますし、効率の良いことをしているという精神的な充足感は何物にも代え難いです。


完成サイズ約 315mm x 180mm。これが製品になるわけではなく、まるっきりの荒裁ち用ですから、多少サイズがいい加減でも全く問題ありません。

私は刃型製作は素人ですが、すぐに刃型が作れる環境にあるというのは、本当に便利です。

実は試作だけをやっていれば良いというわけではなく、オーダーもたくさんいただいておりまして、こちらも作っていかないとなりません。



染めをやって、明日乾いたら、組み立てて縫製。
現在PM8時15分。そろそろ夕飯にします。その後、試作の続きをしようか、それとも試作も飽きたからミシン縫いでもしようか。心配しなくても仕事はたまっております。