2013年1月27日日曜日

左手キーボードのその後

先月の投稿で左手だけでキーボードを打てるように頑張ろうという事を書きましたが、その後の経過です。
正直、現状ではあまり打てるようになっておりません。何と言っても両手でタッチタイピングをした方が速いからです。私は文章を書く仕事も多少したことがあるので、両手タッチタイピングが割と速いです。というかメールを書く事が非常に多いので、タッチタイピングが出来なかったら、今でも仕事にならないです。
もし世の中に左手キーボードしか選択がないという場合でしたら、おそらく必死で左手キーボードを練習して、1か月もしたらマスターするでしょうけど、やっぱり両手タッチタイピングは20年もやっているのですから、それが自分の一部になっています。

左手キーボードの練習が全く役に立たないかというと、実はそうでもないです。とても役に立つのです。使っているアプリケーションによってはキーカスタマイズできるものがあり、コマンドエイリアスを自分で設定出来るものがあるのです。それに左手のキーボードだけを割り当てるわけです。


上の画像の赤い部分だけに割り当てます。
半分しか無いのに、割り当てたキーをどうやって判断するのか?というと、左手キーボードを練習したキー配列を覚えているので問題無いのです。

 1 2 3 4 5     
  q w e r t    
   a s d f g   
    z x c v b  

上の並びが通常のキーボードの左手のキー配列。

0 9 8 7 6
 p o i u y
  ; l j h g
   / . , m n

上の並びが、左手キーボードの左手配列。
通常の右手キー配列がミラーしている配列です。
例えばPのキーは右手の小指で打つのですが、ミラーして左手の小指で打つわけです。
同じようにO = W, F = J, L = S、、、というようになります。

そして、以下のキーだけにコマンドエイリアスを割り当てます。
 1 2 3 4 5     
  q w e r t    
   a s d f g   
    z x c v b  

実際にライノのよく使うコマンドに以下のようにエイリアスを割り当てます。

b:blend
bs:blendsrf
c:curve
ce:circle
cq:copy
cw:connect
d:delete
de:DupEdge
ebt:intersect
ex:extend
ext:extrudecrv
f:fillet
fs:filletsrf
ff:join
fe:FilletEdge
g:hide
qa:patch
qs:_PlanarSrf
re:_Rectangle 3point
s:line
s1:sweep1
s2:sweep2
sq:_Split
sw:loft
sc:SelCrv
tr:trim
ve:mirror
v:move
w:offset
xq:Explode
xs:ExtendSrf
r:redo
x:extend

fがfilletとか trがtrimというのは、誰でもこれは頭文字だなと想像が付くと思います。
swがloftというのは、一見してさっぱり想像が付かないエイリアスですが、左手キーボードだと
S = L , W = O となるので、左手キーボード配列が頭に入っていると全く違和感なく使えます。

左手キーにだけコマンドエイリアスを割り当てると、これが自分でも仰天するほど便利で快適になります。
どれぐらい快適になるかというと、それはまるでお釈迦様によって涅槃に導かれたような気分。まさにインターフェイスの極楽浄土と言えましょう。Nirvana Pure Landですよ!?どれぐらい良いものかこれで深くご理解いただけることだと思います。それでわからないって言うのなら、「これでご飯3杯はいけちゃうよ」といえばわかってくれるだろ?

それは冗談として、コマンドエリアスをカスタマイズ出来るアプリケーションなら、とにかく信じられないぐらい快適になります。もしかしてUnixのシェルとかだと昔からあった方法なのでしょうか?マウスが必要ないCUI環境で、左手だけでキーボードを打ちたいと思うものなのでしょうか?そうは思えません。
とりあえず私は何となく思いつきでやりました。是非これを広めたい、それほど素晴らしいです。

ライノは膨大なコマンドがありますが、自分のモデリングスタイルによってよく使うコマンドなど大概決まっているのです。コマンドボタンやメニューから辿って目当てのコマンドを選ぶよりも左手でキーを1つか2つ押せば、ホームポジションを崩さず目当てのコマンドが打てるのは断然快適なのはわかりますよね。
しょっちゅう使うコマンドをいちいちボタンメニューから辿ったりメニューから階層を辿るという行為は、毎度毎度やらされるとだんだんと気持ちが萎えてくるのです。こういうほんの小さな小さなストレスとはいえ、これが積もり積もると、そのうちに鬱になります。

またあまり使わないコマンドは、今までどおりボタンメニューから辿ってもメニューから階層を辿ってもそんなに苦になりません。

Enterキーは右手にあるのに、それを打つのはどうするのだ?と思われる方がいらっしゃると思いますが、ライノに限っては、SpaceキーがEnterの役割をしますので、全く問題ありません。

ただこの便利な左手キー配列のエイリアスに慣れてしまうと、キーカスタマイズができないアプリケーションに大きな不満とストレスを感じますので、一概に良いことばかりとは言えません。一番の問題は自分が使っている二次元CADもエイリアスを割り当てられないので、かなり苦痛になります。
「どうしていちいちボタンメニューから辿ったりメニューから階層を辿るという、とてつもなく馬鹿げた行為を毎度毎度しないといけないのか?」という不満で頭の中がいっぱいになります。自分はこんな馬鹿馬鹿しく無駄で不便で不快で面倒で望んでいない行為を強制されている、という凄まじく強烈なストレスです。

ライノで二次元の作図をすることももちろん出来ますが、ライノはクソ重いので二次元の作図程度ではあまり使いたくないのです。乱暴な意見ですが、二次元のCADごときで重いなんて最低です。JWCADなどDOSの時代からあって、その時分からサクサク動くのです。そんなもの5秒でアプリケーションが立ち上がらないと使う気になりません(ライノVer5はVer4と比べてかなり重くなり起動に1分近くかかる)。もうゴタクは良いからアイデアを忘れないうちにさっさと作図させろ、という感じです。

左手キーボードの、その後レポートでした。


左手キーボードのエイリアスで快適にモデリングしたペンケースの凸型です。