2013年3月10日日曜日

カメラケース縫製用ステッチャー

知り合いである外国の縫製機械業者から、
「そういえばオマエ、カメラケース作っているんだろ?良い機械入ったでー」
という連絡があって、興味があるから写真送ってくれよ、と頼んだら写真が送られて来ました。


これ、靴の出し縫い機じゃね?と聞いたら、
「違うんだ、カメラケース底部分と側面の角部分を縫えるステッチャー(縫製機)だ」
と言って、写真とビデオを送ってきました。存在感満点ですね。320kgと落書きがしてありますから、クリッカーよりは軽いですね。

私のような素人がどう見ても出し縫い機にしか見えませんが、まあそう言っているのですから、そうなんでしょう。まあ似たようなものです。


確かに角がすくい縫いのような感じで縫えています。
昔のカメラケースは、あきらかに手縫いではなく機械縫製をしているものが多いので、こういうステッチャーがあるだろうというのは知っていましたが、私も初めて見ました。

はい決まり。見た瞬間、購入決定。何も悩むことはありません。
お値段は?、、、結構良い値段するね。何と言っても珍しいものだからね。

これ、一体日本に何台ある?というものでしょう。昔は日本でも機械縫いのカメラケースを作っていたのですから、存在するのはおそらく間違いありませんが、何と言っても、Sewing machine(ミシン) ではなくstitcher(縫製機)という雰囲気満点。夢がいっぱい詰まっています。

こういう機械がすごいのは電気仕掛けでなく、油圧も使っておらず、すべて機械仕掛けで動いていることです。モーターは別ですが、モーターは回転力を与えるだけで機械としてはの機能はモーターなしで完成されております。
カムで複雑な動きを制御している姿を見ていると、これを設計した技術者達に深い尊敬の念が沸いてきます。まさに技術者の英知の結晶で、究極の機能美という感じさえします。だいたいこれ数十年前の機械ですよ、ドイツ人はすごいな。こういう機械を手に入れられるというだけで、私は今の時代に生きていて本当に幸せだと思います。

と言うわけで、痛い出費が続きますが、これが私の数少ない楽しみであります。