2014年5月17日土曜日

帆布は型絞り成形できるか?、、、素晴らしい帆布を成形した万年筆トレー

ウチでは絞り成形は革ばかりですが、ちょうど帆布(キャンバス)が余っていたので、せっかくですから帆布は絞れるのかどうか、やってみたいと思います。


結果から言ってしまうと、絞れます。革と同じやり方で絞れば普通に成形できます。ヌメ革と違って濡らして絞って乾かしても保形してはくれませんので、成形用の硬化剤を使って形状を保持してやる必要があります。


革よりも綺麗に成形されているような気がします。


白のキャンバスだと、成形時に非常に汚れてしまうのが難点です。
これは絞った後で赤で染めてみました。ムラが汚らしいですが、これは最初に染めておくことで何とかなりそうな気がします。


ベースは革を使いましょう。


当然ですが、縫製できます。


内部にゴムを詰めて、カット。

しかし、白は成形と加工の途中でどうしても汚れてしまいますし、クリーニングも大変なので、ベンガラ染め帆布で作り直してみました。


どうです?この見事なベンガラ染め。何と深く美しい赤色でしょう。赤というのは往々にして品がなくなってしまうのですが、この赤は渋くて嫌みがありません。


ただ凹凸をつけてあるのではなく、万年筆を置くために勾配をつけてあります。このように置けばペン先が少しだけ上に向くようになっておりますので、ペン先からインクが抜けてくることがありません。

帆布を立体に成型した製品が今まであったのかどうか、正直私は知りませんが、今までにこういう加工がなかったとしたら、ここにまた新たな世界が広がりました。これだけ複雑に立体成型をした帆布製品も希有なものでしょう。


そして表面にフッ素防水スプレーを吹いておけば、こんな感じで水もはじきます。

またそのうちに販売をしたいと思いますが、ご希望の方がいらっしゃいましたら、製作をさせていただきます。6900円税送料込みです。info@aki-asahi.comまでお問い合わせください。