2015年12月31日木曜日

今年もみなさんありがとう


一昨日からスタッフは休みに入りましたが、私は入ったご注文はこなしていかないとたまってしまいますので、今日まで仕事をしておりました。海外からちょっとした注文が入りましたので、今日は忙しかったです。

毎年、大みそかになると感じるのが、「今年も何とかしのげた」です。
何とか皆さんに支えられて、今年も食いつなげました。本当にお世話になりました。


配偶者は、簡素ながらおせち料理と鏡餅の用意です。


来年もなんとかなるといいなぁ。

2015年12月28日月曜日

MInolta Prodの貼り替え

おそらく今年最後の仕事となる貼り替えです。

Minolta Prod





私も実物は初めて見ました。なかなか格好いいフォルムですが、ボディはプラスチックでチープです。

採寸はそれほど苦労しないような感じです。
それでは早速取りかかります。




一カ所面倒そうなのは、矢印の部分ですね。
ただこれは円柱の組み合わせっぽいですので、立体形状からカット線を導き出してみようかと思います。



フラッシュ部分の円柱はφ31.5mm、ボディ厚はザッと33.5mmです。ボディのサイドにある円柱から、φ31.5mmの円柱を生やしてやります。



コマンド一発で立体が交差している部分の線を出してやります。



この線をFlow along curveで平面にしてやります。



うーん、ファンタスティック。
持つべき物は便利な道具、学ぶべき事はその道具の使い方。まあそんなことを実感します。



カメラを採寸していて、なかなかピッタリした数字にお目にかかることはないです。
これはピッタリ50mm。



92.0mmです。92.6mmとかではないところが味噌です。



56.0mm



59.0mm。

うーーん。かなり正直というか直球勝負な設計をしたようです。



2015年12月26日土曜日

年末年始 [店主配偶者]


クリスマスも終わり、年の瀬です。前回も書きましたがバリに住んでいた頃は観光業だったので年末年始も関係なく仕事です。バリ人の一般家庭も同じようにあまり関係はありませんが最近では若者たちがそれなりに新年を楽しんでいます。まあ結構迷惑なんですけどね。

何が迷惑かというと、『中国製の花火』です。5,6年程前までは爆竹と紙で作った、何というのかなラッパみたいなものをカウントダウンに使っていました。年の瀬も近くなると道端の物売りや、住宅街を練り歩いて売りに来ます(江戸時代みたいな天秤棒でね。笑)20円ぐらいで買えるものなので、一般庶民にも買えます。が、その爆竹とラッパがえらく煩くてとても耳障りで毎年イライラしたりして。。。

しかし、最近ではカウントダウンに花火を上げるようになりました。当初はどこかのホテルが始めたイベントでしたがそのうちにほとんどのホテルが花火を上げるようになり12時近くになると夜空に打ち上げられる花火がそれはそれは感動するほどきれいです。でもそれに感化されたのか庶民も住宅街の路地で花火を打ち上げるようになり、その花火は中国製なので火薬の量が半端じゃないような打ち上げ花火もあり、こんな路地で上げるような花火じゃないだろうと言ったものまで打ち上げられてまあ、煩いのなんの、爆竹なんてかわいいものです。

そのうちに火事になるんじゃないかって思っていたら、やっぱり火災が重なり数年前に禁止令が出ましたが、何というか翌年からまた始まり取り締まりも緩くなり元の木阿弥、、

さてさて今年はやはり20年ぶりの新しい家族の年末年始ですから、鏡餅も手作りしておせちも作りそれなりに日本のお正月を過ごそうかな、、、って。



大小の三宝



水引、最近はこんなかわいらしいものもあるんだね



輪島塗の銘々皿(宮井健吾作)
友達が結婚祝いにと3人のイメージで特別に作ってくれた物、これからの私達の遺産となるね、きっと。



3人ですからこじんまりとした重箱で十分



お屠蘇なんて実は生まれて初めて。
作り方も初めて知った。


こうやって月日を重ね、15年の歳月を上書きしていけば良いのだと、2016年にはすべて上書きされた季節が訪れ、そしてすべて新しいもので埋め尽くされ過去は遺物となる。
20年上書きしなかったから今があるのだと、人生なんてそんなものなのかもしれません。
2016年は全てが新しく始まるのだね、
ちょっといい事があればいい、
心穏やかに生きられたらいいね。

2015年12月25日金曜日

Orange Pi PCで防犯カメラ

先日投稿したOrange Pi PCネタ(リンク)の続きです。

Linuxが入れば、色々とできますけど、さて何をして役立てようかというのはなかなか難しいところです。LAN内部でないと危ないですから、防犯カメラでもやるか、ということで、あまっているWebcamをくっつけて、ついでに以前からつけてあるIPカメラの映像も取り込んで、2つのカメラでやってみます。



工房入り口に近いところに置きますので、USBに無線LAN子機をセットアップして、USB Webcamをくっつけます。



USB Webcamはポストの上にでも置いておきます。



IPcamはIPアドレスが割り振られていますので、そこから画像を引っ張ってきます。

motionをインストールしてゴニョゴニョいじって、sambaでつないでWindowsからファイルが見られるようにします。

細かい説明はすっ飛ばして、何とか出来上がった。


画像に変化があると、ビデオとサムネイル画像を、指定したディレクトリに保存します。
たまっていくばかりなので、crontab -eで7日したら削除するように設定しておきます。



htopで見るとまだ処理能力に余裕がある感じです。もう一台ぐらいWebcamを追加しても大丈夫かな、でも供給電力が足りないかも。

クリスマス [店主配偶者]


日本ではクリスマスは宗教行事ではなく、イベント色が強く街のデコレーションや恋人同士の楽しみであったりするがバリでは単にキリスト教徒の宗教行事に過ぎない。
街は観光客が訪れる場所以外は普通の装いだ。
そして、新年についても同じで、ヒンズー教徒は(イスラム教徒についても同じだが)新年はニュピと言ってヒンズー教徒の新年を祝うので、ごく普通に新年が明けていく。

バリに住んでた頃は観光業に就いていたので勿論休みもなく普通に仕事をしていた。
旅行会社で仕事をしていたが、この時期になるとそれぞれのホテルやサプライヤーのセールススタッフがサンタの仮装でサプライズのセールスコールをする。

数人で歌を歌いながら会社に来社し今年もお世話になりました、来年もよろしくと挨拶しながらギフトを配ったりして、とても楽しいひと時をくれる。
クリスマスも新年も関係なく働いているこちらとしてはちょっとした息抜きになったものだ。日本で言う年末の挨拶みたいなものだが、外資系のホテルなどは総支配人からしてヨーロピアンなので一緒に歌など歌いながら挨拶に来ると言った、いたって陽気な年末の挨拶である。

20年前も私たち夫婦はクリスマスとかに何か特別なことをする習慣がなかったのだけれど、今年は20年ぶりに一緒に過ごすクリスマスでもあり、子供もいるので自分でクリスマスケーキなるものを作ってみた。バリにいる時も子供のためにクリスマスケーキを買っていた(作るような時間などないのだ)が、初めて作ってみることにした。







普段お酒を飲まない私たちであるが、ちょっとシャンパンも飲んでみる。



こんな些細な事でも楽しいひと時になるものだね。


2015年12月23日水曜日

結婚してから [店主配偶者]

結婚して、7か月が過ぎました。
色々な情報を見ると、結婚して6か月の間に夫婦喧嘩をした夫婦の方が離婚率が低いそうな、、、。理由は初めの内に相手の性格がわかる方が長続きするらしい。
後、結婚式を挙げた、結婚指輪、結納、新婚旅行などを行った方が長続きするとの統計も出ているみたい。

そうしてみると、結婚生活というのは、二人だけではなく、周りとの関わりが深いものであって、お互いの性格を理解して、ぎくしゃくしないように気を使い生活する事がうまくいく秘訣なのでしょう。

私達は、20年の空白の期間を経て再度一緒に暮らすことになったのだけれど、20年前は二人だけの生活だったので、思い出すと、よくケンカをした記憶がある。
夜中に飛び出して、朝までファミレスで過ごし、朝方家に戻ったりしたこともあったなあ。若かった主人は暴力を振るったり、キャビネットのガラスを足蹴りして割ったこともあった。今となってはいい思い出だけど。

20年経ってお互い分別がある大人になり、そんなくだらない喧嘩はしないよう抑えている。今度は正式に結婚したので、そうそう簡単に別れるの、出ていくのなんていう派手な喧嘩もできない。しかも私には連れ子までいるので自分のことだけ考えている訳にはいかない。

しかし、お互いそれぞれの人生を送ってきた20年の間に色々なことがあり思い出もあり心の中にしまっておきたい大切なものもあり、そんなことは頭では理解しているのだが感情的に納得がいかないことなども出てきて、悲しいかないつまでたっても分別のある大人にはなれそうにない。

心が不安定になると、色々なことを思い出してしまいついつい衝突してしまいがちになる。で彼はそれを受け止めることをしない、途中で跳ね返す。それがいいのか悪いのか私にはわからないが、喧嘩には発展しない。

そうやって、言わないことが増えていき、夫婦になるのだろうか。ぎくしゃくする事を避けるために上部だけつくろう方がいいのかとことん言い合った方がいいものなのか...わからないが、しかし相手を思いやる小さな嘘は必要だって事はわかる。

言えることは、20年の間に私はほぼ一人で生きてきた。主人は常に誰かに支えられて生きてきた。しかし、根本的な性格は変わらない。どんな相手と生きてきても人間の性格を変えるほどの相手なんていないって事だ。私との関係でも同じことだ。

でも仲がいいのも事実。毎日一緒にお風呂に入り、休日もいつも一緒に出掛ける。私は毎日愛してる?と問いかけそれに応えてくれる。これぐらいで手を打たなきゃ、罰が当たるってもんだ。私は彼より1日長く生きることを望む。彼には私が死んだあと他の女を作らないようにする為だと言っているが、ほんとうは彼を独りこの世に残すことが心配で心配で仕方がない。そんなむかつくけれども愛おしい彼と残りの人生を生きられることを神様に感謝。

2015年12月22日火曜日

Pentacon 6 貼り革採寸の続き

先日の投稿の続きです。



前回採寸したMinoltacordと同じように、立体部分があり、頭を悩ませる箇所です。



凸部分が1mm盛り上がっているかどうかですので、絞り型を作るほどでもない。全体の形状を調整して何とかするという方向でやってみます。



残りの部分を実際に革を切り出して合わせていきます。
まずはファインダー部分。画用紙で切り出して合わせた時とは多少違ってくるので、データを修正していきます。こういう直線と円、Rで構成されている部分はそれほど難しいものではありません。



特に大きな苦労はなく、何とかできました。






色物が格好いい、そんな気がします。

2015年12月19日土曜日

Minoltacord貼り替え完成

先日採寸をしたMinoltacordですが細々とデータを調整して、綺麗な革で貼り替えました。



4040や4008などの合皮だと段差がある部分が綺麗に貼ることができないので、ブラックシュリンクでの貼り替えです。



段差部分がある側面が綺麗に貼れるかどうかがこのカメラの肝です。
立体部分が美しいです。

これでお客様に見ていただいて、OKでしたら終了です。




2015年12月17日木曜日

MAIIIハンドクリッカープレス バックオーダー40台

もう私もあまりハッキリ覚えてないのですが、6年ぐらい前からだと思いますが、当店はMAIIIハンドクリッカープレスというものの輸入代理をやっております。当店というか弊社が日本(だけではなくアジア地区)での輸入総代理をやっております。輸入総代理というのはいわゆる独占契約で、私というか合同会社アンカーしか製造元と直取引ができないというものです。もちろんタダでそういう契約を取らせてくれるほど社会は甘いわけではなく、総代理を続けたければ毎年決まった数量の輸入をするという契約になります。


当然私一人では、契約数量を販売しきることなどとてもできないので、それを販売力のある代理店さんに売っていただくという形で流通経路というか、輸入販売のビジネスモデルが出来上がるわけです。

革業界という狭い世界で使う機械でそれなりに値段が張るものなので、毎年何千台売れたりすることとかは絶対にありません。というか製造元も私と似たような規模でやっているので、そんなに売れたところで作りきらないですし、そうなると輸入する私の方も資金繰りが億単位になってしまうので、とてもやりきらないということになるでしょう。現状、作る方も輸入する方も企業規模に合った、いわゆる分相応のビジネスが確立されてバランスが取れている、そういう感じです。


これがやたら売れたりすると、賭け金が上がり、テンションが一気に上がって、それはまさに鉄火場というもので、現状誰もそんなことを望んでいないのです。たとえて言うなら、ぬるま湯に浸かったようなノンビリしたビジネスであると言えるかもしれませんが、商売というのはとにかく売れれば良いというわけではなく、身の丈に合ったバランスが取れたものが理想的だ、ということを私も小さな商売を長年続けるうちに経験則として理解できてきたのです。

一体誰が資金繰りなどという人生において余計なことに頭を悩ませたいのだろう?今でも充分食えているのだから、これ以上何を欲張ることがあるのだろう?という志の高くない私のような商売人は、いつまで経っても事業が大きくなったりすることはありません。そもそも事業を大きくして何か良いことがあるのか、とかそういうレベルですから、根本的な部分から話は前には進みません。毎日ご飯が食べられれば、それで充分幸せじゃねえかよなぁ、みんなそう思わないか?


まあそんな話じゃない。毎年売れる量が決まっている割には、たまにこれが妙に売れたりするんです。製造元も私も気を抜いているからいきなり対応しようとしても、なかなか難しいです。というかこの時期、クリスマスシーズンで、製造する方が休みを1ヶ月も取るんだよ。帰ってくるのが1月20日って言うんだから困ったもんです。そこから作って船に積むのに1ヶ月、そこからシンガポールで積み替えて日本にはるばるやってくるのに1ヶ月。通関してお届けできるのは4月。45台予約してあるけど、現状バックオーダー40台ですから、もうやばい。更に15台おかわりプリーズ!と言っても、そんなの45台を先に作ってからの話だと怒られてしまうわけで、なかなか難しいのです。




2015年12月16日水曜日

インドネシア国籍の養女に日本語を教えるネタの続き

今年(2015年)8月時点では、ほとんど読み書きができなかった漢字ですが、YWCAの日本語教室に週二回、ステップアップスクールに週二回、公文の日本語課程、そして週に4回ほど私が夕食後に1時間ほど日本語を教え、本人もそれなりにまじめに取り組んだ結果、だいぶ日本語の漢字を読むことができるようになりました。
私が毎晩教えているのは、中学の日本語教科書。とりあえず書く方は後回しで良いので、とにかく読む方に重点を置いて、古文とか漢文とかはすっ飛ばして現代文のみ、


最初は、もうザーッと私について音読させます。この時点では出てくる漢字はほとんど読めません。辞書を引かせ、文章の意味をこれもザーッと解説して、大体の意味を把握させます。なかなか中学一年の教科書にある文章は難しいものがあります。一度に理解させようとしても無理です。

一通り進んだら一度教科書の最初に戻って、(自分でルビを入れてない)サラの教科書を読ませ、読めない漢字を単語帳に書き出し、表に漢字、裏に読み仮名、という我々が学生の頃よくやったような方法をやっていきます。

上のようにテーブルに並べて、読めない漢字と読める漢字のグループに分けて、何回も教科書を読んでいく。読めない漢字のピースが、読めるようになったら漢字のグループに移動していく。


だんだん読めるようになった漢字グループにピースが増えていく。
目に見えて結果がわかるので、結構面白いです。

全部読めるようになったとしても、次の日には結構忘れちゃったりするのですが、それはそれで仕方がないです。また後日戻って復習すれば良いです。繰り返し繰り返し、根気よくやる。学習ってのはそういうものだよね。我々もそうやって何かを色々と覚えてきたわけです。


こんな感じで、繰り返せばなかなか読めるようになります。
まだまだ先は長いですけど、根気よくやっていくしかありません。


2015年12月15日火曜日

Minoltacordの採寸

Minolta Autocordは今でもなかなか人気な二眼レフですが、AutoではないMinoltacordというカメラがあるのは、私も知りませんでした。まあ私はあんまりカメラのことを知らないんですけどね。

本日は貼り替え依頼をいただいたこのMinoltacordの採寸をしていきたいと思います。



二眼レフの採寸で苦労するのはフロント部分。これは割と正直な形状をしているのではないかと思います。何というか、上下レンズ回りの径を測って線をつないでいけば何となくそれなりの形状ができて、数回データを調整しながら切り直せば何とかなる、というかなったようです。



うーん、幸先が良い。



問題はこの側面の段差ですね。ここは苦労しそうです。最後にやるとします。



逆側の側面から採寸をします。



ノギスを当ててザーッと大体の線を引いてしまいます。



合わない部分を確認。線を調整します。



4回ぐらいデータを修正して、ほぼきちんと合ったデータが出来上がりました。



裏蓋の革はおそらくAutocordとそれほど変わらないだろうということで、ここからデータをひっぱてきて確認します。



さて、最後はこの段差付きの箇所だ。さあどうしようかと。


段差を上がった内側部分を採寸します。



段差部分を考慮して1.5mmぐらい大きく外枠を切れば良いかなと思ったけど、完全に大きいです。



まあ、ほぼよろしい感じになりました。