2026年6月4日木曜日

私が銀行口座を増やしたくない理由

BLOG 2026.06.04 LIFE BUSINESS #銀行口座 #経営 #16期

私が銀行口座を
増やしたくない理由

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口座が増える。
カードも増える。
誰も頼んでいないのに。
── 庶民の口座は2つで充分であります ──
法人16期 / 決算完了 / 税金これから

普通に生きているだけで、なぜか増殖するものが二つある。クレジットカードと銀行口座であります。まるで冷蔵庫の奥で勝手に繁殖する謎のタッパーウェアのように、気がつけば身の回りに増えている。誰が呼んだわけでもないのに、いつの間にか財布の中に居座っている。

クレジットカードなんてもう作りたくないし、要らないと何度も申し上げているのに、なぜか作らされる。「商品の延長保証には弊社のクレジットカードが必要でして」とか「こちらのカードを作っていただくと特典が」──知らんがな、という話であります。個人用のクレジットカードなどVisaデビット一枚で大概事足りるのです。

ネットバンクで何枚でも発行できるVisaデビットというのは実に都合がいい代物でしてね。都合が悪くなれば、そのカード番号をポンと止めてしまえばいい。NHKの支払いとか、解約の手続きがやたらと面倒くさそうなものは、いつでも止められるVisaデビットに紐づけておく。払う気がなくなったらカードを止める。実にシンプルな防衛線であります。

普通のクレジットカードだと、解約したくても出来ないまま延々と払い続ける羽目になるから大変なのです。向こうは解約させないプロですからね。こちらはVisaデビットという刀で応戦するしかないのでした。


銀行口座という名の増殖する生命体

銀行口座もなぜか増えるのであります。不思議なものですよ。高校生の頃にアルバイトをしたら、給与の振込用の銀行口座がいつの間にか出来ていた。勝手にできていたわけではないのだろうけど、なぜか今でも持っている。もうあの口座にいくら入っているのかすら定かではないのです。だってもう通帳もキャッシュカードも持っていない。まさか100万単位の金が入っているわけではないから放置状態、そんなのばっかり。

もっとすごい口座もある。昔働いていた会社の社長が自分(私ではなくその社長)の小遣いを捻出するために、私の名前で作った口座。流石にもう存在していないだろうけど、存在していたらかなり面倒な事になると思う。税務調査なんかがあってそこにまだ出入金があったらどうなるんだろう?「そんな口座知らねえよ、そんな口座がなぜ存在しているのかこっちの方が聞きてえぐらいだよ」とかスッタモンダの口論が始まるんだろうな。そうなったら誰か逮捕される者まで出るような気する。

最近だと、マンションの管理費の引き落とし口座がUFJ銀行限定なので、また増えた。

これまた最近、郵便局で複雑な資金移動をする時に一度貯蓄口座というものをその取引のためだけに作って、すぐに解約すればいいと思っていたら、もう貯蓄口座は廃止になり今後は作れないから持っておいたほうが良いとか言われ、なぜか解約せずに持っている。一体何だよその記念コインみたいな感覚は?

しかも郵便局なんかは、昔は一人で何個も口座が作れたりしたものだから、わたしでも2個くらい総合口座の通帳があるのではないかという有様です。大概親が子供の口座を作り、子供は自分の口座を別に作ったりするから同じ名義の総合口座が2つあったりするのです。更に私名義の振替口座なんてのも存在している。それよりもさらに前の時代ともなると、偽名口座くらい普通に作れたりしてね。まあかなり大らかというか、いい加減な時代だったのであります。もちろん私は偽名口座など持っておりませんし、今偽名口座を持っていたらこれまたかなり面倒な事になるでしょう。


頭がボケたら口座は闇に沈む

何が困るかというとですね、うちの親なんかもう頭がボケてしまって、一体どこに口座があって、どれくらいのお金が入っているのか、もう詳しく分からなくなっているという話なのであります。

しかも親族であっても勝手に調べられないという制約がある。親の金なんか別にいらないのですけれど、放っておくとそのうちに休眠口座になって、休眠預金等活用制度というのを上手い事利用しているどう見ても胡散臭い福祉団体の資金源になってしまうのがなんとも悔しいのです。休眠預金のことをちょっと調べてみると、身内同士で金を配り合って好き勝手に使っている匂いがプンプンする。詳しくは知りませんがね。

─── ◆ 他人事ではない ◆ ───

惨憺たる現状報告

私の場合だと、法人口座が二つ個人口座がもうどれだけあるのか自分でも把握できていないという惨憺たる状態であります。まだボケていないうちにこの体たらくなのだから、ボケたあとの惨状は想像するだに恐ろしい。

しかも海外口座まである。私が死んだらもう手が付けられないという、これはもう小規模な金融迷宮と言っても過言ではないのでした。

銀行口座でもこの惨憺たる有様でありながら、さらに保険とかiDeCoとかNISAとかいう証券口座まであるわけでしょう? 考えたら頭が痛くなってくるのです。

銀行口座の理想は2つだけ持つ。
庶民としてこれ以上はどう見ても要らない。
ペイオフとかもうどうでもいい。
その時は諦める。

──「潔さ」という名の資産防衛──

さすがに口座を減らさないといけないということで銀行口座を閉じに行くと、ここぞとばかりに銀行員がやってきて思いとどまらせようとするのであります。付き合いというものもある程度はあるので、しょうがねえなと諦めて帰ってくるわけです。まるで双六で振り出しに戻されたような脱力感だけを土産に持ち帰るという、なんとも情けない話なのでした。


信用金庫ネットバンキングという名の魔窟

法人口座は郵便局と信用金庫で、なんとか2つ以上増やさないように固持しております。ところがこの信用金庫の口座というのがなかなか融通がきかない代物でして、ネットバンキングが死ぬほど面倒なのです。

普通はですね、ワンタイムパスワードのトークンを渡されて、これさえ持っておけばなんとかなるものなのです。ところが信用金庫のネットバンキングは信じられないほど複雑で、管理者のパスワードさえ2つぐらい必要なのであります。それプラス使用者のパスワード。もう覚えてられない。何がどのパスワードなのか、呪文の類と言っても差し支えないレベルでありましょう。

セットアップでも何がなんだかわけが分からなくて、この俺ともあろう人間が、サポートに電話をしてセットアップの方法をいちいち教えてもらいながらなんとかできた、という絶望的な事態に追い込まれたのですよ。

サポートに「それはどっちのパスワードを入力すればいいのですか?」とかいちいち聞かないといけない状態で、サポートの人も「パスワードは書き残しておいてください」とか言い出す始末。そうなるともうパスワードの意味がないのではないかと思うわけですが、これはもう何と言えばよいのだろう。セキュリティという概念そのものが砂漠に放置された古代遺跡のように風化していく瞬間を目撃したと言えましょう。

「こんな複雑なシステムは絶対問題ありますよね?」と聞いてみたところ、「うちはこういうふうなのです」と言われてしまいましてね、何も言い返せなかったのであります。「うちはこういうふうなの」──この言葉の前には、いかなる正論もロジックも無力だという教訓を得ました。

そこまで複雑怪奇な認証の防衛線を敷いておきながら、出入金の明細は3ヶ月前までしか見られない。月額料金を払ってもこの有様です。これは絶対何かがおかしいと思うのですが、もう何を言っても埒が明かないので我慢しているという次第です。お役所仕事の洗礼を金融機関で喰らうとは思わなかったのでした。

複雑な理由は、会社組織が使うという前提で何人も使うように設計されていて、私が今まで使ってきたネットバンキングは個人向けという違いが大きいわけです。個人向けのネットバンキングしか使ったことがない人が、組織向けのネットバンキングシステムを使うとその複雑さに泡を吹くということで、信金ネットバンキングが悪いというわけではないです。


AIという名の救世主、あるいは会計の自動化

ネットバンキングで出入金のデータが取得できると何がいいかと言うと、弥生会計にインポートできるデータがAIでできてしまうからであります。弥生会計に一発インポートをするためだけに現金はどうしても仕方がないとき以外は使わず、意地でもクレジットカードで支払うようにしている。現金取引を上手く使って妙な脱税を考えるのと、圧倒的に帳簿付けを楽にするという2択を迫られて、私は現金を使わない方を選んだということです。良いのか悪いのか知らんけど、誰がどこから見ても明朗会計になっている。ほぼサラリーマンと同じだ。

本日も3ヶ月分のデータを5分で入力完了

──あの大量の仕訳を今どき一行一行手で入力している人は一体どれだけ暇なのかと疑いたくなる──

まあそんなこんなで、5月決算のうちの会計も速攻で終わらせることができたのであります。もうね、16期ですよ。16年もやっているのですね……。我ながら飽きっぽい性格だと自覚しておりますが、16年もやっている。今期もなんとか無事にやり過ごせて、あとは税金を払うだけという時期になりました。


3年で終わるはずだった法人が16年

3年で終わってもおかしくない法人が16年続きました。できればあと10年ぐらい頑張りたいと思うのであります。これも皆様にサポートをしていただいたおかげです。物を売るというのは、買ってくださるお客様がいるから成立するものであります。

この商売があと10年続くのかどうか、
私にもわかりません。
でも続けられるのなら、
この法人を後継に譲りたい

当てはあるのですが、
いつまで続くかわからない商売を譲られても困るでしょう。
いつか廃業するかもしれません。

何と言っても借入や負債はありませんので、
廃業するのも気楽なものです。

廃業して残った金は、今までうちで働いた人たちで貢献度に応じて山分けという計画であります。なんとも大味な退職金制度と言えますが、借金がないというのは人を自由にする。廃業すると決めたら、きれいに終われる。それだけは16年間、一度も崩さなかった防衛線なのでした。


口座は増える、カードも増える。
でも借金だけは増やさなかった。
16年間、それだけは守り通した。

さて、税金を払いに行きますか。

……払いたくないけどね。