2022年2月21日月曜日

刃型屋廃業顛末記 その2

副題:「10年前だったら私も刃型屋を開業したかもしれないけど 」

前回、ずっと長く付き合ってきた刃型屋が廃業されるという投稿をしましたが、私も色々努力をしてみた。

私にとって最重要なのは、そこで刃を曲げている腕のいい職人さんで、その人とは付き合いが長いので私が作りたいものがよくわかっている。その職人さんがどこか他の刃型屋に移れば、私もその刃型屋に頼めば何の苦労もないです。

連絡を取ってみたのですが、もう尾張地方も刃型屋というのがあまり存在せず、刃型屋に再就職はしないだろうということでした。

私も10年前の40代前半だったら、客先は今までのものを引き継げば大赤字にはならないだろうから私がその職人さんを雇って刃型屋を開業しよう、ぐらいの勢いがあったのですが、残念ながら50代になるとそういう気概が失せております。

そこで出資案を出してみた。私が100万~200万円出資して、客先を回って説得すればあと200万円ぐらい集まるだろう、そして職人さんの自己資金で200万円、合計500万~600万円を集めれば開業資金ぐらいできるだろうと思って、新規開業の提案をしたのですが、、もうその職人さんも50代で子供も独立して、残っているのはマンションのローンが残り13年ぐらいなので、開業をして朝から晩まで必死で働くような苦労はもう出来ないのです。私も50代だからよく理解できます。

何か人生をかけて勝負をするなら40代までだな。アクセル目一杯吹かして頑張れるのはもう50すぎると難しい。もうシフトダウンの時期だと自分を抑えてしまう。

「お前の人生はその程度だったのか!?」と煽られたとしても、

「はい、その通りで、まさにその程度でもう特に不満はありません。」

いつの間にかそうなってしまっていたのでした。


さて最近、いつものサイクリングコースで出会うネコ。まるっきりの野良でもないようで、きっと誰かが餌をあげているのでしょう、結構太っていて体もきれいです。でも桜耳(野良猫が避妊手術を受けた印)になっているので、特定の飼い主がいるようでもない。おそらく地域猫みたいな感じなのでしょう。

ウチのネコが食べないキャットフードをあげたら喜んで懐いています。食べ物をくれる人だと認識されたようで、呼べばニャーニャーと言いながら寄ってきます。




平和な冬の一日でした。