2015年2月28日土曜日

コインケースDIYキットを試行錯誤

先日革問屋さんがいらっしゃって、私が使っているコインケースに興味を示され、これをDIYキットにしたらうれるのではないか?と仰るので、採用されるかどうかは現時点で微妙ですが、キットにしやすいように試行してみます。


まず、DIYキットで売るなら菱目打ちを使わなくてもすむようなものが理想です。菱目打ちを一通り揃えないと出来ないとなると、あまりそれが売れるとは思えません。まずDIYキットよりも菱目打ちを揃える方が金がかかりますし、1個2個作るだけなら、その道具は作り終わったら邪魔なだけです。

そういうわけで、菱ギリだけで作れるようにあらかじめステッチのガイド穴を革に押しておいて、それに合わせて菱ギリで穴を開けるという感じにしておく。これが重要です。初めから穴を開けておいても良いですけど、それだと作った気がしません。


とりあえずこんな感じで押し型を作りました。


2種類試作してみましたけど、違いはステッチの間隔です。


これは押し型を使わずに、自分で穴の間隔を小さめでやってみたもの。


押し型を使って、ガイド穴をつけたもの。
ちょっとステッチの間隔が広すぎるようです。不器用な先住民が作った工芸品みたいだね。

小物はある程度ステッチ間隔は狭めないとバランスが取れず、手作り感満点のものになってしまいます。


 型を設計し直して、削り直すと。またなかなか気の長い作業です。


ステッチのガイド穴を狭めてモデリングをします。


今回はどうかな?


これも縫ってみないとわかりませんが、たぶん良いような気がしますね。

2015年2月25日水曜日

DIYヘリ 改造編

先日の投稿の続きで、ミニクアッドコプターを作りましたが、格好があまり好きではないので、トライコプターに改造しました。



何というかトンボみたいになりました。うーん、クアッドよりも格好いいというか変な感じで実に素晴らしいです。しかも改造するとポンコツ感も更にアップ。

PhantomIIはクラッシュしたことがありませんが、DIYで作ったものは、実はよく落とすのです。初心者が作って設定も不安定なので、ポコポコ墜落します。やっぱりPhantomは製品だけあってしっかりしたものです。

操縦者の腕の方も頼りないのは明らかなことなので、練習あるのみなのですが、そうそうクラッシュさせるわけにもいかないので、シミュレーターで練習するのです。

評判良いHeli-Xというラジコンヘリシミュレーターってのがあります。世の中は需要に応じて何でもあるなぁ、と感心します。マルチコプターは結構実機の操作感に近いです。この2ヶ月ぐらいちょくちょくこのシミュレーターで練習しています。
シミュレーターの良いことは、クラッシュが怖くないことですね。宙返りなどのアクロバット飛行は感覚で覚えるもので、やり方を説明されてもわからないので、宙返りを覚えるだけで100回以上クラッシュしているので、これを実機でやったら大変なことになります。



トライコプターもちゃんと選択できるのですよ。
宙返りだ!錐揉みだ!エンジン切って自由落下だ!ワーワーワーっ!ってメチャクチャ操縦しているようですが、一応落ちない程度にはコントロールしてます。

これはだいぶ上手くなったぞ、と実機を操縦すると、実に下手だ。不思議ですね。下のビデオが実機の操縦。同じ操縦者か?と思うぐらいシミュレーターとは違います。


まあいいや。もう少し頑張ってみよう。








2015年2月24日火曜日

草食人間修行

世の中にはベジタリアンという動物性のものを食べないという方々がいらっしゃいます。案外多いらしいです。私はベジタリアンに特にあこがれを持っているわけではありませんが、他の動物を犠牲にしないという事は、まあ良いことではないのかなと思います。では植物は良いのか?というとこれは難しい問題で、ベジタリアンだって米殺しじゃないかとか野菜殺し、果物殺しではないか?と言われると私は他人を納得させる回答を持っておりません。

ただ私は1990年代頃から言われるようになった、「健康な生活をするために一日30品目食べなさい」という話に非常に疑問を持っています。30品目も食べたら速攻で成人病になるんじゃないかという気がします。どうも怪しい話しですよ。というのはウチの婆さんは99歳まで割と元気に生きましたけど、子供の頃は貧しくて豆しか食えなかったと言ってました。30品目とはほど遠い食生活です。彼ら栄養専門家は、まだ恐らく誰も100歳まで健康に生きてないので、それが証明されているとは言えないのです。

世界の長寿地域というのは、大体コーカサス地方にあり、つまりカスピ海周辺のグルジアとかアルメニアとかまああのあたりだね。ウィグルもそうらしい。非常に有名なのはフンザというパキスタンの一地方で桃源郷みたいなところらしいです。長寿って100歳以上で非常に健康という人がゴロゴロしているらしいです。

この長寿地域を日本の医者が調査したところ、彼らには共通点があるらしい。

未精白の麦を使ったナンを主食とする
肉食をしない
茶を飲む
農業従事者
発酵食品(ヨーグルト)を食べる
イスラム教徒

ナンと茶だけで健康に生活している老人もいるらしいです。これは「シルクロード長寿郷」という本が出ているので、ご興味のある方は読まれると宜しいかと思います。

食い物だけではなく、たぶん水も違うんじゃないかなとか、乳児死亡率が高くて丈夫なやつしか残ってないという可能性も否定できませんが、つまりここで栄養学の小理屈は大きく崩れました。30品目も食わせて俺を殺す気か?

肝は未精白の麦を使ったナンにあるような気がしますが、未精白の麦なんて売ってません。仕方がないので玄米で代用します。コシヒカリの発芽玄米を買ってきました。よく考えたら玄米よりも糠だけ食っていれば良いような気がしますが、それはそのうちにやりましょう。しかも糠など捨てるのに困っているぐらいのもので、値段もタダでもってけというものだ。古代中国の楚漢戦争の登場人物で陳平という戦略家も、若い頃貧しく食べるものがなくて糠だけ食って、それでいて実に血色良く健康そうだったと書いてあるのをどこかで読んだ覚えがあります。実際調べてみても糠の栄養価は目を見張るものがあるらしい。そういうものを捨ててるんだな。

というわけで体に異常が出たら中止という実験ですが、朝晩は玄米粥だけの生活を三週間続けました。でも玄米だけだと腹が減るので、大豆も一緒に入れて粥にしてます。異常が出た頃にはもう遅いという可能性もありますが、実は玄米だけ食って生きている人も私ではなく案外存在するようです。とにかく栄養の常識に対するチャレンジだ。

体にこれと言って変化はまだありませんが、体が軽くなったのは確かです。これは体重が5kgぐらい減ったからです。元々63kgで中肉で太っておりませんが、5kgなら許容範囲でしょう。50kgにまでなると、ちょっと危険水域に入ったかなって気がしますが、まだまだ大丈夫。

玄米は食いつけないと美味しくありませんが、修行者というものはそういうものだと思って3週間もすると、あまり気にならなくなります。元々私はあまり食べ物に執着がないというか、飯を食うなどと言う煩わしいことが自分の人生から省ければこれ幸いってぐらいの人ですから、どうでも良いんです。しかし大豆は美味しいです。でもたまにクロワッサンが食べたくなります。なぜクロワッサンかよくわかりませんが、クロワッサンなのです。

この食生活で何も不便がないって言うのなら、これほど有り難いものはないです。何と言ってもエンゲル係数が極限まで下がります。ということは、いつ仕事を辞めても、ホームレスになっても大して困らない。仕事をしなくても飯が食えるなら収入に必ずついて回る税金というものを払わなくて良いです。それでいて生活保護に頼らなくてもいい。いわゆる無税生活の実現で、ある種理想の人生というか、何と言っても食べるために働かなくて良いんですから、ある意味リッチな生活が出来ます。

欲を制することこそ古来修行者がチャレンジしつづけて、大概が失敗した大きな目標だね。食への欲さえ制することができれば、後はもう大したことないような気がします。まあ私は特に宗教を持っておりませんが、そこら辺の肉食大好きな坊さん達をたったの3週間で超越してしまいました。
坊さんどころか、今時日本のおこもさん(乞食)だって、きっともっと良いもの食ってるでしょう。もうおこもさんのレベルも超越。なんというか自分でやっていて、すごすぎてビックリしちゃったよ。

何ともはや、良いことずくめだ。死んだ後の審判でも「私の罪は米殺しと大豆殺しだけです」って胸を張って言える。

ということでベジタリアンになったわけではないけど、玄米+大豆生活者としてチャレンジ中ということです。続けても辞めても引き続きレポートはします。

2015年2月17日火曜日

オレ流ポンコツヘリコプター入門 初飛行

先日の投稿 空飛ぶポンコツヘリコプター でDIYのラジコンヘリに対する基本的な認識を覆された私は、いきなりスクラッチビルドは危ないので、とりあえずトライコプターの設定とテスト飛行は後回しにして、パーツ一式で買ってきたミニクアッドコプターを先にやることにしました。


250サイズという割りには両サイドのプロペラの中心を計ると実測200mmぐらいで実に小さいミニコプターです。これよりも小さいものももちろんありますが、今度はカメラを積めないです。


実はもっと小さなWalkera Ladybird V2という小さくて安い割には実に良く飛ぶクアッドコプターも持っていますけど、結局飛びは面白くてもカメラが積めないと大して面白くないのです。鳥の視点で見た映像というのが結局この手の空飛ぶラジコンの醍醐味と言いましょうか、インパクトと言いましょうか、まあそういうもののようです(私は)。


バッテリーはどれぐらいのものを積めば良いのかわからないので、適当に2200mhaのものを積みましたけど重すぎてモッサリとした飛びです。1000mhaぐらいのものが妥当なようです。

ビニールテープと電線の結束バンドを多用しているところが泣かせるところですが、これにはちゃんと意味があって、ここをきちんとやらない方がクラッシュしたときに簡単に修理ができるのです。きちんと作ってしまうと、修理するときにいちいちパーツを外すのが面倒で嫌になってしまうのですよ。ポンコツDIYコプターにクラッシュはつきもの、そういう前提なのです。


カメラもGoProなんて積んでクラッシュしたら馬鹿馬鹿しいので、チープなGoProクローンであるSJ6000というものを10000円ぐらいで購入しました、がしかし届いたものはGoProパチであるSJ6000の更にパチものでした。出来るだけポンコツを作るという大きな目標なので、もうこの際ビデオが撮れれば何でもいいや。しかしこのパチカメラの良いところはチープなだけにGoProよりも更に軽いことです。

パーツはもう出所が怪しいものばかり。

Unknown 2280kv Brushless Motor x4
Unknown 12A ESC x4
Unknown 5030 Propeller
CC3D Flight Controller (cloneboard)

フライトコントローラーのCC3Dは、オープンソースでボランティアの方々が開発・運営されているもので、彼らが販売して開発費に充てているというものですが、オープンソースだからと言って、それをそのまま流用して安く売っているというのはモラル的にちょっとどうなのか?と思います、というか買う方も買う方だよと言われてしまうと思いますので、しばらく飛ばしたら開発団体に寄付させていただきます。CC3Dの設定ソフトは非常に使いやすいです。有難いことです、そしてこんなものまでパチ使って済みません。

マニュアルは一切附属しておらず、フレームも作り方がよくわからないので、たぶんこんな感じではないのか?という想像で組み立てていきます。組み方を間違えている事は100%自信があります。何と言ってもフライトコントローラーなんか前後逆につけてます。それでは困るので設定ソフトで前後逆にして飛ばすようにしました。
それでも一応カーボンフレームですので、見た目できちんとした感があります。こいつはアカンぞ!ということで、ここはひとつポンコツ感を出すために急着陸対策でボディの下に緩衝材としてスポンジを適当にちぎって貼りつけておきました。これでちょっとビジュアル的に貧乏くさい感じになって、大変宜しいです。

昼休みに人のいない公園で飛ばすことにしました。



カメラのスタビライザーなどこういうヘリにつけるものではありませんので、画面は揺れますが、まあそういうものです。

結果、難なく飛びました。2200mhaのバッテリーで約9分間の飛行。1000mhaだと軽くなるので、6分ぐらい飛ぶんじゃないでしょうか。とりあえずバッテリーを手配しました。
とにかく信頼できない怪しいパーツを使って、組み上げる方も素人ですから、遠くの方や高く飛ばすのはやめておいた方が良いという心のリミッターが働きますが、まあ何と言いましょうかDIYポンコツコプター万歳です。

2015年2月13日金曜日

革絞り製品がたくさん売れるともう大変

当店では、革絞りつまり革の立体成型の製品を作っております。例えば下の画像のようなものですね。


まあ作って売っている人間が言うのも何ですが、そんなにたくさん売れるものではないです。たまに売れれば良いぐらいに思ってやっているし、実際たまにポチポチと売れるだけですし、一人のお客様は普通1つしか買わないので、絞り型(成形型)を1セットしか用意していないのです。

しかし、何をどう間違えたのか、たくさん購入されるお客様が登場。これは大変なことになった、ボチボチ作って3週間も4週間もお待たせするわけにはいかないということで、早速絞り型を追加で切削しないといけません。


しばらくは絞り型の切削でCNCを回しっぱなしという事になります。
自分のところで切削できるから楽なんですけどね。切削外注となると、また費用が大変です。

というわけで、たまにですが売れるとは期待していないものがたくさん売れると大変だという話しでした。

2015年2月10日火曜日

Canon G7X用レザーグリップ販売




Canon G7X用レザーグリップ販売を開始いたしました。



2500円税送料込み。

こちらのページからご購入いただけます。
http://aki-asahi.shop-pro.jp/?pid=86718676

納期約5日です。よろしくお願いいたします。

2015年2月9日月曜日

空飛ぶポンコツヘリコプター

先日、Phantomを卒業して自作ヘリを作るという投稿(リンク)をしまして、それなりにきちんと飛んだので、「俺もなかなかやる男だな、ウェーハッハ」と、ちょっと満足と思っていたのですが、実はDIYラジコンヘリコプターの世界ではそんなのは全然甘かったです。世の中には実にすごい奴がいっぱいいるのが現実です。
YoutubeでHomemade Tricopterと検索すると(リンク)、すごいのがいっぱい出てくる。
例えばこれ



何と言ったら良いのだろう。まず何よりもすごくボロっちい。
これは隣の建築資材置き場から廃材をより集めて作ったのか?というぐらいのレベルだ。しかもランディングスキッド(着地用の足)は、魚屋でもらってきた発泡スチロールのトロ箱か?しかもだ、ボディのパーツはどう見ても何かのラケットだろこれ?いくら多めに見積もってもすべての材料費は10000円を超えていないような感じです。
もう廃材をのこぎりでカットして、何かのついでに作ったような日曜大工感(というかポンコツ感)満点のヘリコプター。
「ちょっとアンタ!本気でそんなものを飛ばすつもりか?気は確かか?」というのが、まあ普通の日本人の感覚じゃないでしょうか。でも世界は広い、こんなの飛ばしているのがいっぱいいる。
しかもトライコプター(3つのプロペラがついたヘリ)ってのが良いね。クアッド(4つのプロペラ)だと作るのが複雑になるってのも理由なんだろうけど、飛んでいる姿は人間がYの字になって浮遊しているみたいだ。まさに宙に浮かぶ痴呆って感じだね。これを見た瞬間、先日私がDIYしたクアッドコプターが一瞬にして無価値になりました。

こういうのを見ると、どうも私の考え方は狭いようだ。何となくきちんとしたものを作ろうとしてしまうのだ。彼らのDIYスピリットは、どうも日本人が持っていないもののような気がする。その素晴らしいスピリットに対して、私は深い敬意を持って、ここはひとつ素直に学ばせていただきたい。

こういうのを見てしまうと、既製品のPhantom IIを喜んで飛ばしていた自分が、実につまらない人間に思えてきてしまう。バカと思われるのは別にかまわないけど、つまらない人間と思われるのだけはもう絶対に我慢が出来ません。



しかし今の世の中は便利なもので、そういうスクラッチビルド(プラモデルなどの組み立てキットを作るのではなく、各種材料を用いて部品を自作すること)に毒された野郎どものために、Youtubeには作り方を事細かく説明したビデオがちゃんとあるのだ。ちなみにWebサイトはこちらでPDFテンプレートも載ってます。

よーし、私もこれを見て作る事にする。

まず12mmの角材だ。これでフレームを作る。もちろん木材だ。なんか説明を聞いていると、いつもは10mmの角材で作るとか言ってる。ホームセンターで10mmの角材を見たけど、本当にこの10mmで良いのか?という頼りなさだ。これでヘリの骨組みを作って空を飛ばすのはやめておけと、私のSoulが警笛を鳴らしているので12mmで作る事にする。1000mm x 12mm x 12mmが1本122円でそれを3本。366円税込みだ。10mmでやれば88円x3本で済んでしまう。こいつは大変だ。


骨組みを固定する枠の部分のデータはネットをサーチすると出てくるので、それをトレースしてみますが、どうもそれだとフライトコントローラーと無線のレシーバーを乗せるスペースに難があるのではないか?ということで、図面を引き直します。この点だけ言えば私の引き直したデータの方が美しいです。


それをレーザーカットする。この時点でスクラッチビルドのスピリットから外れてしまった気がするけど、あるものは使わないと勿体ないです。


トライコプターに配電盤を使うのは勿体ない気がしますが、余っているからこれを使います。


刃型のベンディングマシンも動員して、部品を作っていきます。


トライコプターはサーボモーターで尾翼を傾けて舵を切るので、この部分がなかなか難しいです。
このYaw部分はスクラッチビルド野郎達が頭を捻って実に様々な工夫をする部分です。Googleで「Tricopter Yaw」とサーチすると色々な画像が出てきます(リンク)。


何とかそれなりのものが出来た。


結束バンドとビニールテープを駆使して配線を止めながら作っていきます。



どうです?フライトコントローラーとレシーバーの収まりがいいでしょう?


これまたYoutubeを見ながらフライトコントローラーの設定をしていきます。


何とか組み上がりました。最初のビデオほどではありませんが、なかなかポンコツ感が出ています。なんか虫みたいな雰囲気です。


何と驚きの折りたたみ式だ。折りたたむと実にコンパクト。現状5000のバッテリーをつけた状態でたったの1045グラム。3000ぐらいのバッテリーにすれば1kgを余裕で切ります。

さて試験飛行というところで、私の日曜日が終わりました。また来週。

2015年2月7日土曜日

ちょっとしたコインケースの試作など

先日東京から取引先の方がいらっしゃって、その会社は割と革業界では大手の材料問屋さんなのですが、扱われている商品も多岐にわたります。その会社の商品カタログを見ると、大変な量だなと思うのですが、それでも常に何か新しい商品を探しているそうなのです。ユーザーを引きつけるのは、あそこには定番も目新しいものもとにかく何でもある、そういうものなのでしょう。
「何か新しい商品とか提案はありませんか?」
というので、こんなのどうですか?と色々見ていただきながら、
「何これ!?」
と掴みがあったのが私のコインケース。


イタリア製のあの有名なコインケースのパチもの。
まあ自分でモデリングして絞り型と刃型をわざわざ製作して、革を絞って作ったものです。


中身はこんな感じ。絞ってあるので小銭を出しても皿になっていて散らばらない、そういうものでなかなか使い勝手は良いです。


ただモノホンと違うのは、ここを縫製してあると言うところです。
まあ一応日本人が作ったので、仕上げが本家よりもだいぶ綺麗です。モノホンはスゲーーー雑。こんなの日本人が作って売ったらクレーム電話鳴りっぱなし間違いなしですが、そこはイタリア製という看板がありますので、誰も文句をつける人はいません。

意地っ張りというのは、自分で使うものでも可能な限り自分で作るのです。また試作して出来が悪いものは自分で使って、これはなかなかよく出来たというのは人にやってしまう。それでいて売らないのは作るのが面倒だからです。こうなると、もう自分でも自分のやっていることのわけがわかりません。

とにもかくにも、その取引先の方はこれに食いついたわけです。
取引先の方:「これをキットにしたら売れる可能性がありますよ」
私:「売れますかねぇ?」
まあヒット商品にならなくても、並べておけばそのうちそれなりに売れるでしょう。



採用されるかどうかはわかりませんが、とりあえずサンプルを作って送ってみます。

去年、2人スタッフが減ってから、何も革製品を作っていないように見えて、まあボチボチ何か試作していたりはします。



やたらよく利くボンド

今は当店ではカメラケースを作っていないのですが、それでもボンドとかゴム糊を結構使います。
ホームセンターに売っている程度では全然足りないので、一斗缶で買ってきます。一缶だけだと送料が高いので、結局3缶買っておくという感じです。
ちょっとした革製品の工場に行くと、このゴム糊やボンドの使用量も半端ではないので、1ヶ月にこれ一体何缶使うの?と言うぐらいの使用量で驚いたことがありますが、まあウチは個人商店規模ですので、3缶もあればしばらくはある、そんな感じです。


スエードなどボンドを塗るのが面倒なので、エアーで吹いて吹き付けてしまいます。吹きつけ用のG17みたいなボンドが存在するのです。これは建築用ですけど、成分など似たようなものですので、皮革に使っても全く問題ありません。


最近このGスプレーが高くなったので、ちょっと違うの使ってみるかと、ゴム糊を取り寄せているメーカーさんに、Gスプレーに似たようなボンドはないかと聞いたところ、やっぱりあるのです。あまり聞いたことがないゴム糊のメーカーさんですが、ゴム系の接着剤は一通り作っているようです。ただWebを探しても品名は全く出てきません。世の中にはWebに載っていない情報というのが結構あるのですね。


ボンドを手塗りするときは、こんな小瓶に小分けして筆塗りします。薄いから使いやすいのです。
ただしばらく使っていると、上の画像のように瓶が小汚くなるのが難点です。


しかし瓶など鮭ほぐしでも買ってくれば事足ります。昼は鮭ほぐしで茶漬けかな。

さて、この聞いたことがないメーカーのボンドですけど、これがやたらよく利く。接着力がやたら目ったら強力。もう目が覚めるぐらいの強力さ。G17など目じゃないです。ゴム系ボンドでは強いものだと靴の底付け用のものがやたら強力ですが、これは底付け用まで強くないにしろ、それに近いのではないかという気さえします。

しかも工場直で買うから安いんだ、これが。東急ハンズなんかでゴム糊とか500ccぐらいの缶で売っているのを見たことがあるかと思いますが、あれは実は目が飛び出るぐらい高いです。まあ小分けだから仕方がありませんけど。

まあこういう材料だけではなく、世の中は値段が高いものが良いものとは限らない、というのがなかなか難しいところです。

ゴム糊などの接着剤は、ブルドックゴム糊とかストロングゴム糊とかよく聞くメーカーだと思いますが、このメーカーは聞いたことがないし、材料屋さんでも見たことがない。一体どういうルートでどういう消費者に流れているのかというのは非常に謎ですが、とてもマイナーですが、値段も他のものと比べて安くて品質も問題なし。いつも使っている材料でも、たまには別のものを使ってみるべきですね。

2015年2月3日火曜日

Phantom IIを卒業してRCヘリを自作する企画

ちょっと前に買ったPhantom IIですが、正直ちょっと飽きました。
既製品というのは何と言ってもカスタマイズ性が乏しいので、改造好きな人にとって飽きるのも早いのです。空を飛ぶようなものを物事を深く考えずにカスタマイズするのは如何なものか、というのは深い考察と論議が必要な気がしますが、まあ飽きたのは事実です。

あと、Phantomをフライアウェイ(どこかに飛んでいって見失ってしまった)とか墜落したとか、そういうビデオを色々見ていると、ひとつの共通点を見いだします。それは、

「フライアウェイや墜落させる人は、どうやらPhantomしか飛ばしたことがないようだ」

全部が全部そうだとは言いませんが、私は恐らくここに肝があると見た。実はまだ私はPhantomでフライアウェイも墜落もありませんが(着地時の立ち転け程度)、これは運が良いという話だけのことです。そこでだ!先人たちの痛い失敗を踏襲しないために、ここでひとつ経験を積むことにする。

しかし毎月RCヘリコプターを買うほどの余裕はないので、ここはひとつDIYで行こうではないか。
何と言っても物事を理解するのには自分で作るということが一番手っ取り早い方法です。経験を積むということはDIYをすることだけではないけど、間違いなく重要な最初の一歩だ。

実は、世界的に見れば自作RCヘリというのは結構熱いホビーのようで、英語ならいくらでも情報が転がっています。ただ日本語の情報はほとんどありません。
情報を拾うと、それほど構造として難しいことはないようです、というよりもぶっちゃけ構造としては単純明快。フライトコントローラーというマイコンボードでESC(Electric Speed Controller)というモーターの回転制御ボードを管理して、モーターの回転を決めて、上に上がったり、舵を切ったり、まっすぐ進んだりバックしたり、横にドリフトしたりする、それだけ。機体の水平を保つとか、まっすぐ飛ばすにはどうやってプロペラ回転数の調整をするとか、そういう小難しくて面倒なことはすべてフライトコントローラーがやってくれます。そうでなければそこら辺の一般人がヘリを作って空を飛ばせるものではありません。ヘリのホバリング(空中停止)って、マニュアルモードでやったら、私のような素人は3秒間でさえも出来ません。要するに今は優秀なフライトコントローラーがあるから、素人でもラジコンヘリを飛ばせるという、革命的な技術的進歩があったわけです。そんなにすごいフライトコントローラーというものですが、安いものだと何と15ドルぐらいで購入できます。価格まで革命的に進歩しているようです。
あとはお好みでGPSボードをつけて飛行中にヤバくなったら自動で離陸した場所まで戻ってくるとか、そういう機能をつけると、そういうわけです。



「よーし、オジサン頑張っちゃうぞ!」ということで適当にパーツを見繕います。
ただマニュアルも何もありませんので、私のように右も左もわからない人がやるには少々敷居が高いですが、まあ失敗しても諦めがつく金額ですし、他人様の生命財産を傷つけたり損壊しない限り失敗も良い経験だ、ということで、ここはひとつやっちゃうよ?


モーターの取り付けぐらいわかるけど、プロペラの取り付け方さえわかりません。WebとYoutubeが頼りです。


取り合えず組み上がりました。
何でも自作するとき重要なのが予備パーツを買っておくと言うことで、私もクアッド・コプター(4枚プロペラ)を作るのに、ヘキサ・コプター(6枚プロペラ)分のパーツを買ってます。プロペラをよく損壊させるのは素人でもわかるので10台分ぐらい予備プロペラを買っておきます。おかげでプロペラだらけです。
しかし案外足りないのがコネクタ類。想像以上にコネクター類が必要になります。その逆にどう見ても必要がないパーツもあれこれ買ってます。中には一体何に使うのか買った本人もさっぱりわからないものもあります。売り手もヘリのことなどほとんどわかってませんから聞いても無駄です。どれだけ予備パーツがいるかとか、やっぱり経験がないとわからないことですね。

組み上がって、PCにつないで設定して、さあ飛ぶか?と言われると、まずモーターが回りません。配線など単純なものですので、配線が間違っていることなどあり得ません。
モーターをどうやって回すか(つまりエンジン始動)の方法さえわかってないんです。そういうことはもう誰もがわかっているという前提なので、あまり情報が載ってないのです。あちこち探し回ってやっとわかった。送信機のpitchスティックを目一杯下げて、Yaw(舵)スティックを目一杯右にするとエンジンがかかります(エンジンじゃないですけどね)。エンジンを切るのは送信機のpitchスティックを目一杯下げて、Yaw(舵)スティックを目一杯左。こんなことがなかなかどこにも書いてないです、というのはみんな知っているからです。

不親切というわけではないのです。Youtubeを見ると、もうこれでもかと言うほど丁寧に設定方法を説明しているビデオがあります。それがなければ私などとても作れません。



何とかモーターだけは回せた。ちなみに上のビデオGPSアンテナの方向が間違ってます。

また変な設定をしているとフライトコントローラーが、「こんなので飛ばしたらマズい」と、始動してくれません。これを知るのにも数時間かかりました。これはGPSのアンテナの向きが悪くコンパスのキャリブレーションがきちんと出来てなかったからです。GPSの正しいアンテナ方向というのは、これもWEB探してもなかなか書いてありません。これも同じくDIYするような人は普通知っているからです。

ちなみにアンテナのコードが後ろで、青いLEDが光る方が前。というか、こういう一番大切なことはアンテナに書いておいてくれよ。マニュアルですか?そんなもの附属してませんよ。

やっと飛んだと思ったら、今度は安定しないです。これは自分の機種とお好みの飛び方に合わせて設定を煮詰めていくしかないです。



まあ色々苦労しましたが、何とか飛んでいるというレベルになりました。
自分で撮っているということは手放しで飛んでいるので、つまり割と安定しているとそういうことですね。GPSで自分の位置を拾って風が吹いて煽られても流されずに、ヘリが自分で当て舵を切ってその位置に自動で留まろうとする、そういう初心者に優しい飛行モードです。

ただこれをPhantom IIのように500メーター先まで飛ばしてビデオを回してくるとか、ちょっとまだそれをやる度胸はありません。もちろん高価なGoPro4BEを積む勇気などありません。そこで安いGoProパチを購入しました。あれこれ買い足していると、結果的に高いんだか安いんだかわかりませんが、Phantom II + GoProだと一回の事故で20万円というしばらく寝込みそうな大金ですが、DIYヘリ+GoProパチですとその半分以下ですので、まあ何とか諦めきれない金額ではありません。



こんな感じで1台組み上がったところで、「うぇーい、もう一杯!」じゃなくてもう一台。今さっきパーツが届きました。

今度は250mmサイズの小さなタイプを作ってみます。1台目は500mmのフレームですから、面積で言えば1/4ですか?宙返りしたりするアクロバット飛行タイプのフライトコントローラーを積みます。アクロ飛行もいつの日になるかわかりませんけど、練習あるのみですね。


これ、一丁前にカーボンフレームだけど、アクロ飛行の練習なんかしたらボコボコ墜落してすぐ壊れるだろうから、CADで寸法トレースしてベニヤをレーザーカットして作ってもええよね?問題無いよね?きっと。



とりあえず広いところに行って第一号機のテスト飛行してみました。