2018年9月26日水曜日

一週間の独身生活の終わり

一人で毎日の仕事をすべて片付けるというのは、思ったよりも楽ではなかったです。結局ほぼ休み無しで仕事をやったのでした。



先程、セントレア空港に迎えに行ってきて、やっと終わった。いや、まだ今日は私一人で仕事を片付けますけど。

一人は大変です。メシはスーパーの弁当になるし、掃除なんかやりたくないし、洗濯だけは着るものがなくなって仕方がないからやる程度。一人なのにこんなに洗濯物が溜まるか?というぐらいあるね。

良いこともあります。夜の時間はゆっくり本が読める。
結局の所、私はゆっくりパイプタバコをくゆらせながら本が読めて、時々瞑想ができれば、人生にもうそれ以上求めるものはそれほどない、ということを再確認したのでした。



2018年9月18日火曜日

一週間の独身生活

配偶者がバリ島に持っている家が3年かかってやっと売れて、その手続のためにどうしてもインドネシアに行かないとならないため、今日は朝5時にセントレア空港まで送っていきました。



配偶者+配偶者兄+養女=3人が行くのは、現状インドネシアでは外貨両替が厳しいというか、一人が一日に外貨両替できる金額に制限があるためです。さらに外貨の海外持ち出し時に10%の罰金が徴収されます というかなりの異常事態。
これは、あの国はまた外貨準備が不足し始めているに違いない、という兆候がこういうところに見られます。こういう無理な政策をやると、もう海外から金を持ち込んで投資をしてやろうという人間が現れなくなり、更に首を絞めることになりますけど、彼の国の政治家はその程度のことを考えつく能力さえないお粗末さなのか、もうそんな事を言っていられないほど切羽詰まってきているかのどちらかです。いずれにせよ、結構な経済危機に足を突っ込んでいるのは間違いありません。
大体の図式としては、

1.アメリカの景気が良くなる
2.新興国に投資していた金が引き上げられアメリカに資金が流れる
3.新興国の外貨準備が不足しはじめる
4.それを食い止めようと、外貨両替を制限する
5.これはまずい、ということで更に外貨両替に拍車がかかる
6.新興国の外貨準備が払底する
7.デフォルトを起こすかIMFに助けを求める

7段階の4番目ですから、まだ助かるという感じです。正直、インドネシアン・ルピアのようなゼロがやたらたくさん並んだ通貨は、危機のときにはほぼ紙切れに変わります。このあたりの危機感は、日本円というドル・ユーロに並ぶ超安定ハードカレンシーしか日常的に使っていない日本人には、ほとんど理解ができないものだと思います。このあたりの新興国通貨というのは、ぶっちゃけいうと一体誰が刷っているのか判然としない地域振興券ぐらいのものだと思っていただければほぼ間違いないです。

まあ、それは良しとして一週間独身になったわけだ。ただ羽根を伸ばすどころか、一人で仕事を片付けないといけないので、大変な一週間になりそうです。



2018年9月17日月曜日

Briar Bowl -- 半完成品パイプ

Alexandar Brier Pipes というギリシャのタバコパイプを販売するサイトで、Briar Bowlというものが販売されているのを知りました(リンク)。何かと言うと、予めビリヤード型の外観に削られていて、火皿の部分が削られているものです。要するに半完成品のパイプです。



染料を塗って、マウスピースをつければ出来上がりという感じのものです。こいつはいい、ということで5個買ってみました。5個買えば1個8ユーロぐらいで、

Total Products 30,85 €
Shipping Cost 8,00 €
Total (Tax excl.) 38,85 €
Total 38,85 €

送料含めて5本で5000円ぐらい。高いか安いかは買う人の判断でしょうけど、私はかなりお値打ちだと思いました。

ただこれ写真を見ると煙道があらかじめ開けてあるように見えますが、実は空いていないのです。3mm~3.5mmのドリルで煙道を開けてやらないといけないのが難点です。





ハンドドリルとかではなかなか火皿の底の真ん中を狙って穴あけをするのは結構難しいと思いますので、適当なものでもボール盤が必要です。



ステムの径は約φ15mmと割と太いので、9mmほどの割と太めのマウスピースが使えます。



でもボール盤さえあれば、バフ掛けを含めて15分で完成まで持ち込めます。
私は染色しませんでした。カルナバワックスを塗りバフ掛けをしただけで結構深い色合いになりました。



1本は100円の安物マウスピース、1本は3Dプリントしたマウスピースをくっつけて、火皿の内部にカーボンを塗りつけて完成だ。1本あたり20分かかっていないと思う。そして1本あたりコスト1100円ぐらい。なんという素晴らしいパフォーマンス。



火皿のトップ部分の角が落としてあるので、なかなかいい仕事をしている感があります。

味はどうかって?これがまたなかなか旨いんだよ。1万円ぐらいで買ったものよりも旨いです。外側にゴテゴテとウレタンを塗っていないから旨いのだと思います。



ごくノーマルな形状であるビリヤード型ですが、飽きのこない形状とも言えます。
かなり満足。



3つ目はキュアリングを施してみます。
キュアリングはダンヒルのオイルキュアリングが有名ですけど、あれは素人がやるようなものではないです。キュアリングの目的を、ブライヤー(木)の内部に残っている樹液とかアクとかエグみを取り除くというものだと仮定するなら、もっと簡単な方法が(○○に数日ドブ漬けしておく)あります。これは何度かやってますけど、実際なかなかいける。素人がオイルキュアリングをしても油臭くなるだけで、あまりいいことはないです。



2018年9月11日火曜日

Leica M10貼り革の続き

型を発注してから、届くまで3週間もかかりました。




削りだしの刃型です。まったくデータと同じようにつくりたければ、この高い削り出しの刃を使うしかありません。



あっ!もしかして、と思ったら、方向が逆じゃねえか。散々方向を間違えるなと3Dの図面も渡しているのにこのザマだ。オーダーを受ける窓口は同じだけど、どうやって作っているところが以前とは違うようです。
これだと革の裏面からカットしないと切れません。この刃は表から切っても裏から切ってもそれほど違いはないから、作り直させてもまた3週間かかるから、まあこれで行きましょう。





2018年9月7日金曜日

本物のロックンローラー:中年ロッカーの魂の叫びを聞け

8月の終わりに高校の同窓会が7年ぶりに開かれ、前回鬱っぽくて参加する気になれなかった私も、今回は高校卒業30年ということで参加しました。なんと昭和63年卒業ですよ。
愛知県内では中堅進学校というぐらいのレベルでしょうか、中の上~上の下あたりに位置する高校です。みんなそれなりに良いところに就職して、それなりに良い生活をしている、そんな感じです。私のように「小さな事業主」というのはかなり珍しい部類です。
そんな中でもたまに凄いやつというか、異端児がいたりします。今回一人見つけました。
生業はロックンローラー。
プロフィール
4人編成:犬太郎(ボーカル)、MAU(ギター)、フッチ(ベース)、エンゼル(ドラム)
活動拠点:東京都
プロフィール: 2013年8月結成
無名でフリーター、メンバー全員四十代にして何を血迷ったか2013年夏に突如バンド結成!!
今さらだが目標は世界。ローリングストーンズとの競演を目指すぜ。
サウンドは熱くどこか懐かしいロケンロー。全世界の中年どもよ、人生諦めるな!負け犬どもの叫びを聴け!!
オッサンどもの叫びを聴いてくれ!
老体に鞭打ってフェスの大舞台を目指してるぜ!
客席もオッサン、オバハンで埋めつくしてやろうじゃねえか!!
本当なのかネタなのかわかりませんが、こいつはまたとんでもないやつだ(敬意)。こういう異端児はこの学校ではなかなかいない。これは本物のロックンローラーだ。

リーダーの犬太郎さんというのが、実は中学も同じだったので、中高と同じ学校に通っていたわけです。30年も会っていないので何をしているのか知らなかったですが、ロックンローラーだった。



  もしかして四十代 - 四十五歳の地図 (youtube link)

見てくれ、このPV。歌詞もメロディも映像も実にいい。
4:09から4人が佇むシーンは、人生の辛酸を味わった、どこか哀愁が漂い、それでも孤高に自分を曲げずに生きる4人の中年ロッカーの姿。私の人生に深く刻まれる名シーンだと思う。
短い足にくたびれたジーンズを引っさげ雪駄履き、どう見てもオシャレさんではないが、これがまたどういうわけか実に格好いい。それは何故か?答えはもうわかりきっている。男としての格が違いすぎるのだ。

私のように人生は打算(要するに損得勘定だけ)と完全に割り切り、主義主張など光の速さで捨て去り、現実に自分を摺り合わすことに腐心し、混沌とした世間のトラブルをうまく避けながら器用に渡っていくことを最重要課題とする、そういう人間とは対極に位置するこの男の人生は、なんと美しいものだろう。

本物のロックンローラーは生き方もロックそのものだ、だから彼らの魂の叫びが我々の心を打つ、ということを、齢49になって初めて知ったのでした。

「溢れる涙を恥じるな、カッコ悪いこともいいだろう、朝日が登る頃にはきっと走り続けていく」(45歳の地図、歌詞から引用)

この同級生が昔のことを思い出して、学校のトイレで私にキャメル(タバコ)を1本もらって吸ったことを覚えている、と言ってました。私はすっかり忘れてしまっているのですが、まったくロクでもない高校生だったのは疑いの余地はありません。