2013年8月30日金曜日

Pentax MX-1の貼り革採寸

Pentax MX-1を購入しました。
フィルムカメラ世代の心をグッと掴むデザイン。何とも渋いカメラです。
しかもトップとボトムは真鍮なので、塗装がすり減ってくると下地の真鍮が出てくるというクラッシック感いっぱいの心意気。
高くなければぜひ欲しいところだと思ったら、お値段はアマゾンで35000円ぐらい、、、。そんな弱気なお値段でほんとうに良いのだろうか?と心配になってしまいます。デジカメ戦国時代、そういう実感を持ってしまいます。


コンパクトカメラという定義は、小さいかどうかではなく、レンズがボディに固定されているもの(レンズ交換式ではないカメラ)のことだそうです。

コンパクトということを期待すると、ズッシリ重いです。このカメラはそれで良いのです。これで軽かったりしたらこのカメラの価値半減です。ガッチリとした手応え、そういう方向性なのです。


水準器が良い場所についているのです。設計した方はよくわかってらっしゃいますね。


そして露出補正のダイヤルが、この位置についています。絞り優先オートに慣れてきた世代には、このダイヤルがここにあると落ち着くのです。何とも良く気が利いている設計ですね。


液晶スクリーンのチルトまでついています。個人的には使いませんからどうでも良いのですけど、必要な人には必要でしょう。ついていたらついていたで困ることはありませんね。繰り返しますけど、35000円でこれだけ盛りだくさん。お買い得感満点です。


内蔵ストロボもついております。ISO1600モードでも結構綺麗な画像ですので、あまり必要はなさそうですけど、これも付いていて困ることは無いでしょう。この内蔵ストロボが上を向いてくれると、部屋の中ぐらいでしたら、ちょっとした天井バウンスが出来るので重宝するのですが、これは上に向いてくれません。ちょっと残念ですけど、なんと言ってもお値段が35000円ですから過度な贅沢を言うものではありません。

そして、このカメラの良いところはマクロ機能。マクロは使わない人は全く必要のない機能ですが(どんな機能でもそうですけど)、デスクトップでメモ代わりにとか、デスクトップでA4コピー紙を2枚置いて、その上にモノを乗せてちょっとお客さんに見せる画像を撮ったり、ということが多い私の場合は、大概のコンパクトカメラだと、「もうちょっと寄れると有り難いんだがな」と思うことが多かったのですが、これは1cmマクロモードなんてものもついていて、マクロに強いのです。ただカメラ自体が結構大きいのでデスクトップにおいておくにはちょっと邪魔かも。


マクロ1cmモードで寄るとこんな感じ。実に寄れますね。

デスクトップでメモ代わりにデジを使うとSDカードの抜き差しなど面倒この上ないので、Eye-Fiカードを使ってPCに画像を送るのですが、これはEye-Fiモードというのがついていて、Eye-Fiが全く問題無く使えるのです。Eye-Fiが使えないデジというのも案外多いのです。Wi-Fi機能がついていたら、もっと便利かもしれないですけどね。最近購入したRX100MIIにはついていますが、これまたソフトをダウンロードしてインストールしてと、設定が面倒なんですよ。Eye-Fiも最初の設定は面倒ですけどね。でもSDカードをいちいち抜き差ししないですむというのは何とも便利ですね。ただ無線転送は遅いので数十枚の写真とか動画を転送するのはSDカードを抜いた方がてっとり早いです。
しばらくこれをデスクトップのメモ用に使ってみようかと思っております。

さて、それではこのカメラの貼り革採寸をやっていきたいと思います。

まずはオリジナルの革を剥がします。


革は両面テープで接着してあるだけですので、剥がすのは端からめくってゆっくりと剥がすだけです。
両面テープがボディに残りますが、これも爪で剥がすだけで綺麗に剥がれます。

この時点でメーカー保証はなくなりますので、革の貼り替えをする方はご注意ください。


ボディ裏のボタン周りの革を剥がすときだけご注意ください。パーツが外れますので、これをなくさないようにしてください。


この部分のパーツです。特に何の機能があるパーツではないと思いますが、なくすと面倒ですので、ご注意ください。


直線を主体とした貼り革形状ですので、採寸はそれほど面倒ではなさそうです。
採寸で一番手こずるのがライカです。複雑な形状でもなさそうな感じですが、なぜかライカはフィルム・デジともに採寸にものすごく手こずります。

とりあえずザッとノギスで計って、CADデータを作り、画用紙をレーザーカットして合わせてみます。
2カット目でこれだけ合っていますから、それほど手こずらないと思います。




9カット目で、ほぼデータが実機に合ったようです。まだ多少調整が必要ですが、たぶん本日刃型の発注が出来ると思います。

午前中の仕事はここまで。ちょうど、RX100MKIIの貼り革用の刃型が届きました。



せっかくですので、MX-1の1cmマクロモードで撮ってみました。
色合いがちょっとだけ紫に傾くのは、昔からRicohデジの癖みたいですね。


そして上の写真にある刃型でカットして貼り合わせた写真です。
Zeissのロゴもピッタリ。プロが作ったものは、私のような素人が作った刃型とはやっぱり根本的に違うというという良い証拠ですね。




MX-1の方は採寸終了いたしました。


4040でカットしたサンプル写真。オリジナルの革が悪いとか言うつもりは全くありませんが、革を変えるとクラッシック感が引き立ちますね。


比較写真。左:オリジナル革、右:4040。

それでは今日、刃型を発注いたします。

2013年8月26日月曜日

Sony RX100 II貼り革の採寸

大きな仕事に時間を取られて、Sony RX100 IIの採寸が随分と遅れてしまいましたけど、今やっと手をつけております。

グリップも同時に購入して、グリップをつけた状態のものも採寸しようかと思っているのですが、グリップがまだ来ないです。

とりあえずグリップなしのもの




先代機RX100とはちょっと貼り革形状が違うので、また新たに刃型を起こすことになります。


毎度毎度同じことで、聞き飽きたと思いますけど、CADで線を引いて、レーザー加工機でカットして、合わない部分を直して、ということを延々と繰り返して貼り革データを採寸していきます。レーザー加工機も0.05mm単位ぐらいは精度がありますので、結局0.05mm単位で線を補正してしまうのです。0.1mmでも良いような気がしますけどね。

データが出来たら、刃型を注文して、サンプル写真を撮って、というまだまだ長くはないけど、一仕事があります。


そして、今回この軍艦部分の貼り革をやろうかどうか?かなり迷うのです。それほど売れるものではないですが、それなりには売れる。ただ面倒な形状ですので、かなり採寸の手間がかかるのです。
先代機の軍艦部分とはストロボシューがついている分、形状が結構違うし、スイッチ周りも微妙に位置が違い、ああ面倒くさそうだなぁ、、、

まあ、それでも一応やっておくか、そんな感じです。

2013年8月24日土曜日

草刈り、その後

6月26日の投稿(リンク)で、工房隣にある広い土地の草刈りをしたということを書いたのですが、いつの間にやら借り手がついたようで、先週木曜日から運送会社の駐車場になりました。




結構な台数のトラックが並んでおります。

ここにジュースの自販機を置いたら、ちょっとした商売になるのではないか?とふと思ったのですが、どうでしょうか?

先日設置した防犯カメラ(投稿リンク)の映像をチェックすると、夜中も結構トラックが出入りしております。24時間出入りがあるとセキュリティ的には安心な気がします。なんと言ってもうちの工房は陸の孤島みたいなところにあり、その気になれば夜中など侵入し放題という感じですから。

しかしジュースとタバコの自販機は、話をしてみる価値はありそうですね。箱番(プレハブの休憩室)が建つ様子もないので、ジュースとタバコの自販機を置かしてくれたら、ウチのトイレを自由に使っていただいてかまいませんよ?ぐらいの交渉をすれば通りそうな気がしないでもないです。

ただ、調べてみると、自販機商売も甘くない場合も多いようです(例:リンク)。

2013年8月23日金曜日

刃型(抜き型)の製作道具、販売可能 1セットのみ

当店にたまに刃型の製作道具のお問い合わせがあるのですが、うちは刃型屋ではないし、狭い業界ですので中古品というのがいつもいつも流れているわけではないので、色よいお返事が出来なかったのですが、最近1セット転がり込んできましたので、ここにご紹介させていただきます。



ベンディングマシン。32mm および 19mmの曲げ駒、各1セット付属。


横幅450mm


縦幅420mm


スエーデン鋼 32mm用の曲げ駒、1セット付属。


スエーデン鋼  19mm用の曲げ駒、1セット付属。



19mm用は、前のオーナーさんがちょっと加工してありまして、気になる方はグラインダーなどで削り直してください。この状態で十分曲げられますけど。

テーブルは大きすぎるので、処分してもらいました。ヘッドのみですが、小さいテーブルをご希望で作ります。

ベンディングマシンの盤サイズは450mm x 420mmぐらいですので、テーブルを700mm x 700mmぐらいで作ればちょうど良いのではないかと思います。下の写真は当店のベンディングマシンのテーブル例です。


設置スペースといたしましては、1.5メーター x 1.5メーター 程あれば、刃型の収納ケースをベンディングマシンの横に置いて仕事は出来ると思います。大きな刃型を作る予定でしたら、曲げる前の刃が長くなりますので、作業スペースが広くないと刃の取り回しが難しくなります。

重量は、上の写真にある当店のベンディングマシンの場合、テーブルと盤を合わせて60kgぐらいです。


32mm、20mm用のスチールケース、各1個。
80メーター巻きほどの刃材料を収納しておくものです。必需です。
重量は刃を収納していない状態ですと、数kg ぐらいです。


スチールカッター。巻いてある刃材をスチールケースから必要分だけ引っ張り出して、カットするためのカッターです。このカッターは私が持っているものよりも良いものです。ガイドがついているので、刃が直角にカットできます。私のカッターは多少斜めに切れたりします。
カッターの重量は15kgぐらいではないでしょうか。





カッターは、450mm x 450mm x ハンドルを立てた状態で高さ600mmぐらいです。

すべて安心の日本製。1980年代ぐらいの製造ではないでしょうか。丁寧に扱われていた感じで、年季の入った職人の道具という雰囲気がいっぱいです。道具が好きな方は、見ているだけで欲しくなってしまいそうな雰囲気を醸し出しております。

どの道具も成人男性2人あれば動かせるぐらいです。リフトを使うほどの重量はありません。

3点セット。30万円、税送料込み。値段は多少ですが応談可能です。

ベンディングマシンのテーブルはご希望により簡単なものでしたら追加料金なしで作ります。
東海3県+大阪ぐらいでしたら、簡単ですが刃型の製作方法をレクチャーします。遠くの場合は、レクチャービデオを作ります。ただ私は刃型製作は素人程度ですので、あくまで簡単なことしかレクチャー出来ません。

あと必要なものは、両頭グラインダー(本格的に刃型屋をやるわけでなければホームセンターで数千円で売っているものでも十分使用可能です)

刃材料(必需):50000円ぐらいです。75メーターか80メーター巻き x 19mm高。
32mm高の刃型のお値段は、私も忘れてしまいましたので、お問い合わせください。

溶接機(必需):Suzukidの5万円ぐらいで売っている半自動溶接機で、荒裁ち用の刃型程度でしたら、何とか刃型は作れます。2013年8月26日現在 Amazonで34800円リンク)。

溶接用保護マスク):初心者だと自動感光式が断然便利です。5000円~10000円程。

溶接をしますので、コンクリートの土間が必要です。木や樹脂の床などですと火事になります。
刃を曲げる作業はコンクリートの土間である必要はありませんが、丈夫な床が好ましいです。

溶接は、半自動溶接機を使えば、それほど難しいものではありません。あくまで簡単な刃型を作る程度でしたらの話ですが、30分も練習すれば出来ると思います。

刃型を補強する桟(鉄の平棒)は、ホームセンターに1.8mで200円~で売っているものでとりあえず問題ありません。

ざっと40万円+αぐらいで、とりあえず刃型(抜型)が作れる設備が整います。
腕が上がってきて余裕が出てくれば、コンターマシンなどを追加投資するとさらに綺麗な刃型が作れるようになります。

お問い合わせは、info@aki-asahi.com

しっかりした刃型(抜き型)を作るのには、腕が必要ですが、寸法精度がシビアでなくてもかまわないという程度の荒裁ち用の刃型程度でしたら、4つ5つ練習していれば作れるようになれます。自分で荒裁ち用の刃型が作れるようになると、仕事の効率が一気に上がりますし、仕事と人生の幅が広がります。何よりもちょっとしたものでも刃型が作れるようになるのは実に楽しいことです。

ぜひこの機会に、刃型製作に入門されてはいかがでしょうか。


2013年8月21日水曜日

E-P5レザースナップケース サンプル写真+販売

なんだか随分と更新が途絶えてしまいましたが、大きな仕事が入ってしまい、お盆休みもなしでやっておりました。
大きな仕事というのは、それはそれでありがたいことなのですが、それで時間が取られてしまって、ほかのことは何も進められないというのが痛いところです。

やっとE-P5のスナップケースのサンプル写真取っている状態で、ここに上げていきます。


ブラック+ブラックステッチ


ブラックブライドルレザー+ブラックステッチ


ブラックブライドルレザー+レッドステッチ


ブラック+ホワイトステッチ


キャメル+ホワイトステッチ


キャメル+イエローステッチ


ダークタン


ライトタン


ダークブラウン ブライドルレザー+ダークブラウンステッチ


ダークブラウン ブライドルレザー+ホワイトステッチ


オリーブグリーン+ライトブルーステッチ


オリーブグリーン+オリーブグリーンステッチ


オレンジブラウン+ホワイトステッチ


オレンジブラウン+イエローステッチ


ワインレッド+ダークブラウンステッチ


ワインレッド+ワインレッドステッチ

以上。

Olympus E-P5用レザースナップケースの販売



8000円~9000円税送料込み。販売ページからどうぞ。