2014年9月7日日曜日

からくり茶運び人形の試作 その17

からくり茶運び人形の試作 その16 の続きです。


凸型の目の部分のくぼみが足らず、難があったのでデータをいじり直して切削をし直しました。
しかしながら実の気の長い話しだと思います。


今度は何とか良い感じですよ。まだまだ表面をツルっとさせる必要がありますが、接合部分はあまり目立っていないということがご覧いただけると思います。


まだ眼球を描いていませんが、髪を被せてみたところ、これはなかなかいいんじゃね?


からくり人形にしては少々現代風ですが、ちょっと格好いい姉貴ふうになりました。これ以上ゴタゴタ言っているとちっとも先に進みませんので、とりあえずはこれで進めていきます。

3次元で顔を描いて型を作って石膏を流し込んで造形するということを生まれて初めてやりましたが、なんとか格好はついたようです。何でも経験だということがよくわかります。自分で苦労してやってこそ、失敗しようが上手くいこうが、それがかけがえのない経験値として積み上がる、というまさに人生そのものという気がします。

2014年9月5日金曜日

中古の油圧クリッカー



時々、知り合いの業者さんから「中古の油圧クリッカーは要らないか?」という話しがやってきます。今回はこんな感じのものです。
私は中古機械業者ではないので、あまり詳しいことは知らないのですが、油圧クリッカーも市場に出回っていないときはなかなか手に入らないらしいですけど、だぶついているときはゴロゴロしているらしいです。
ウチに声がかかるぐらいですから、最近はダブついているのかも知れません。


今回はこんな感じのもの。
結構年季が入っていますね。


ウチに声がかかるのは、もう他の業者さんが要らないと言ったあとの最後に話が回ってくるので、「要るか要らないか明日中に返事が欲しい」という、往々にして有無を言わさない切羽詰まった状態で話が回ってきます。
私もあちこち「油圧クリッカー要らないか?要らないか?」と電話かけるのですが、市場に在庫がダブついているときなど、結局誰も要らないんです。
希に油圧クリッカーが欲しいという話しもウチに来るので、在庫しておいても良いんですけど、非常に場所を取るのでかなり邪魔くさいし、こういう重量ものは動かすたびに数万円かかるので、やめておこうってなります。

油圧クリッカーは革業者にとってほぼ必須のアイテムですが、余分にあると非常に邪魔くさいというなかなか面倒なものです。

まあ油圧クリッカーが欲しいなら市場にダブついている今ですよ。持っていると儲かるぞ(ボソっ)

からくり茶運び人形の試作 その16

からくり茶運び人形の試作 その15 の続きです。


残り半分の顔の枠を作って、頭部が出来上がったのでした。


流し込みがなかなかうまくいかないので、ボコボコですが、まあ今のところはこれで勘弁してください。


怖くない顔を作るのは実に難しいということがわかりました。
何というかな、家事に疲れた中年女性という雰囲気を醸し出しているような気がします。

2014年9月3日水曜日

からくり茶運び人形の試作 その15

からくり茶運び人形の試作 その14 の続きです。

頭部を作るのにまだ手こずっております。これが終わらないと前に進めません。

頭部型枠の割を増やしてみましたが、結局面倒だということで、何とか2つ割りでやることにしました。試行錯誤しているというかだいぶ迷走しているような感じですが、仕方がありません。

石膏だけではなく、紙粘土やら木粉粘土、軽量粘土色々試して結局うまくいかず、もうFRPしかないのではないか?と思ったところ何とか樹脂入りの硬い石膏でうまくいきました。



まずモデリング。中に空洞を作るために一回り小さい凸型をモデリングします。だいたい2mm~3mm厚ぐらいを目指します。


もうすでに石膏がついてしまっておりますが、これが切削した凹凸の型です。


石膏用の気泡抜きバイブレーターを入手してきました。


樹脂入りの石膏を詰めて15分ほど乾かした後、凸型を外します。
凸型は難なく外れます。問題は凹型から石膏を外すときがなかなか外れないのです。1日ぐらいもしくはそれ以上、きちんと乾燥させてから外せばきちんと外れると思うのですが、そんなにも待っていられません。でも無理して外すと粉々に割れます。どうしたものか?


生乾きで無理矢理凹型から外すと、必ずこうなります。


調べてもあまり情報が得られないのですが、ここで閃いた。無理矢理乾燥をさせればいいのですね。あるものを使って無理矢理乾燥させたら、わずか3分で乾燥して型からポロッと外れました。


拍子抜けするぐらい簡単に外れました。何と言いましょうか、石膏造形物が型から勝手に外れてくれるような感じです。おそらく無理矢理乾燥させることによって、多少収縮が起こっているのだと思います。適度なところで強制乾燥をやめないとクラックが入ると思います。



まあ厚みもこんなもんでしょう。
しかも非常に軽いです。樹脂入り石膏ですのでなかなか丈夫です。石膏というと、石膏像などのツメでひっかくと傷がつくようなものをご想像されると思いますが、かなり違います。

この工程をするのに約20分。これなら型を1、2セット用意するだけで充分でしょう。これが1日ぐらい養生期間をおかないといけないとなると、数セットは用意しておかないといけないという面倒なことになるのです。