2011年1月31日月曜日

諸々

E-PL2ケース製作用の刃型は本日刃型屋さんにデータを送って、滞りなければ水曜日上がり。
その後、治具製作がおそらく2日。サンプルのケースを10個ぐらい作って、大急ぎでやったとして来週月曜日あたりの販売開始となります。遅れる可能性は充分あります。

GF2の貼り革ですが、本日やっと手をつけて、こんな感じで完成ということで良いんじゃないかな、と。


木の薄皮でデータを作ってカットして、ということを繰り返しております。
なぜ木の薄皮か?というと伸縮が一切無いので、非常にシビアなデータをトレースできるからです。



今回グリップが三次元形状がすべてを巻くということが出来ません。
写真に写っているのが、今回販売する予定のGF2の革形状です。




あと2,3回データを詰めれば完成です。
今回は刃型も製作できそうな感じですので、カラー革も製作するかもしれません。

さて話は変わって、当工房はスレートの倉庫で、そのスレート倉庫の中に暖房が効いた18畳ぐらいの作業スペースが作ってあり、そこで作業をしております。
その作業スペースの外(スレート倉庫内)は、非常に寒いです。スレート倉庫というのは隙間風がすごいんです。波板を合わせて作ってあるので、当然なんですけどね。

そこで、その隙間風を何とかして少しでも阻止してやろうと、ちょっと挑戦してみます。

インターネットからスレート波板の規格寸法を調べてきました。小波・大波とありますが、とりあえず大波の方です。



規格寸法から、波板に合わせて、少し大きめの刃型を曲げます。


先ほど作った刃型で、スポンジを打ち抜いていきます。

それをスレートの隙間に押し込んで行きます。
結果、上手くいきました。隙間風が止まっております。万歳です。
隙間風は止めましたけど、やっぱり寒いですね。

そして、LX5用貼り革の採寸最終段階。これも木の皮でデータを詰めていきます。






初めは裏のボタンまわりもカバーする革を試作しましたけど、貼り付けが難しすぎて、おそらく半数の人が貼り付けに失敗するだろうと言うことで、この形状にしました。

実際は8308ブラックでカットしますが、オーダー再開時に販売開始いたします。

そしてヒマを見て、E-PL2ケース用のパーツをカットするための刃型を曲げます。


フレームのステン板をカットするための刃型です。
毎度の事ですが、寸法がシビアでなくても良いものは自分で曲げます。

2011年1月30日日曜日

E-PL2関連

いつのまにかE-PL2が販売されていて、まだ先だろうと高をくくっていた私は大慌ての状態です。



貼り革は出来ております。刃型も出来ておりますので、オーダーストップ明けには販売が開始出来る予定です。1700円税・普通郵便送料込み。




ケースの方は上の状態で、現在最終形状が決まって、刃型を明日発注というところです。
これは来週販売開始ぐらいになると思います。

大変申し訳ございませんが、いずれも予約とか全く受け付けられませんので、なにとぞよろしくお願いいたします。



マイクロフォーサーズのケース設計では、GF1の20mmレンズがつくかどうかが一番のポイントとなります。このレンズを装着されている方が、実際のところ結構多く、そしてこのレンズは少々サイズが大きく、いい加減な設計をしていると、このレンズがつかないんです。



カメラレストも凹型凸型を削りだして作ってみましたが、GF1の20mmレンズがギリギリですね。少し余裕を持たせてエグリを大きくした方がいいようです。


2011年1月27日木曜日

今年初めての大阪行き

去年は12月初め頃を最後に大阪に行って仕入れをしてきましたが、今日は今年初めてです。
今年になって革が足りなくて、FAX入れて送ってもらったりもしましたが、いずれにせよ革の仕入れは自分の目で確かめてやる方が何かと安心です。まあ、私が仕入れをする革屋さんたちは、品質が悪いものを紛れ込ませたりしませんけど。



おなじみとなりました伊勢湾岸道:名港トリトンからの工場群。寒いせいなのか、乾燥しているせいなのか、工場からの煙がよく目立ちます。



途中の経過を省いて、いきなり昼食です。
大阪の友達を呼び出して、ご飯にします。
私はハーフセット。何と270円です。それで利益が出るんでしょうか。
結局3人で、ハーフセットx2、焼きそば、おでん4本を頼んでちょうど1000円。本当にこのお値段で間違いないんでしょうか?心配になってきました。


店の中もとにかく渋いんです。


黒板にメニューが書いてあって、段々になった棚は、実は階段でもあります。調理場の上にはかわいい中二階があります。渋すぎます。


上を見上げると、このランプシェード。ホールトマトの空き缶を使って作られております。
人類の英知の片鱗さえ感じます。


大阪の友達です。明日62歳になるそうです。出身は江戸のほうですが、人生の半分以上、大阪で過ごされています。ミナミのアメ村で長いことバーをやっていました。でも元は国家公務員。実にいろいろな人生がありますね。



ぜひまた来たいです。場所は日本橋に近いです。
Google地図で場所を調べていたら、ストリートビューがありました。


大きな地図で見る

あちこち寄って仕入れをした後、大国町の革漉き屋さんに持って行って、漉き上がり待ちの1時間ほど、鶴見橋商店街をブラブラしました。



この産婦人科は、もしかして戦前からあるのではないかという雰囲気です。


すごい味のある古物屋から、雰囲気たっぷりの親父さんが出てきたりして、ビックリしたりします。

しかし大阪は奥が深いな、というところで、名古屋に8時頃帰宅という一日でした。

2011年1月25日火曜日

とあるカメラ用ケースの試作 その2

GF2用ケースが一段落して、発注した刃型町ですが、
違うカメラ用のケース試作も続いております。


カメラと一緒にお見せできませんが、とりあえずそろそろ最終試作の段階です。
あと1,2個試作してデータを詰めたら、刃型発注となります。



引き続き、レポートしていきます。

2011年1月23日日曜日

GF2ケース試作 その7

タイトルが「試作 その7」とかなっていますが、もう生産準備のステージです。
本日2011年1月23日、日曜日。午前9時から始めました。平日と比べると少しゆっくり目のスタートです。スタッフが休みの日は私も30分とか1時間とか余計に寝ていられます。それだけが幸せです。


夜中中削っていたわけではありませんが、今朝治具が削り終わっていました。
材料は隣のデッキ工事屋さんでもらってきたハードウッドです。

今日の記事はすごく写真が多くて長いですので、続きを読む方はご注意下さい。


2011年1月22日土曜日

LX5ケース サンプル

LX5ケースのサンプル写真をボチボチ撮りましたので、ここに載せていきます。


フラットブラック+レッドステッチ


キャメル+ホワイトステッチ


ワインレッド+ホワイトステッチ


ブライドルレザー[ブラック]+レッドステッチ



ダコタブラウン+イエローステッチ


ダークタン

ライトタンは現在乾燥待ちですので、また後日追加いたします。

1月25日火曜日には、ショップページで販売出来るようにいたしますので、お待たせして申し訳ございませんが、今しばらくお待ちいただければ幸いです。

2011年1月21日金曜日

GF2ケース試作 その6

一昨日、刃型屋さんにデータを送って、先ほど刃型が届きました。


型紙を送ったりしなくても、CADデータをメールで送れば刃型が宅配便で送られてきます。便利なものです。今まで当たり前のようにやってきましたが、考えてみれば恐ろしく便利なことですね。電話一本かける必要がありません。

設計データと実寸のデータはほんのわずかですが違っていますので、この刃型の実寸データを取って、それに合わせて治具を作っていきます。

この実寸を元に、治具を製作していきます。


お馴染みとなりましたローランドMDX40:三次元切削機で、ほぼ半日かけて削り出しました。


でもほんの少し微妙に合わないところがあって気に入らないので、もう一度データを調整して再度削り出します。現在(2011年1月22日、午後9時30分)切削中です。

23日の朝には削り上がっているでしょうから、気に入らないところがなければ、側面のステッチガイドラインを入れる治具は完成で、次のステージ:底パーツにミシン目を入れる刃型を発注して、早ければ火曜日にその刃型が到着しますので、その刃型の実寸を元に底パーツにミシン目を入れる刃型のガイドラインを入れる治具を削りだして、すんなり行けば水曜日に完成です。

こうやって書くと実に気の遠くなるような工程ですが、実際私もかなり気が遠くなります。

2011年1月18日火曜日

GF2ケース試作 その5

試作も大詰めとなってきました。試作30号です。


だいぶ形状に隙が無くなりました。


例によって斜めから見ると美しく見えます。


こちら側からの方が良いかもしれません。


余裕のあるボタン周りのえぐりです。
えぐり形状はまだ多少変更します。

あと1回試作すれば完成の予定です。

そして午後8時50分。最終試作がおわりました。



あちこち少しですが調整して、ボタン周りのえぐり穴形状を変えてみました。


押しやすくなったのは確かです。


なかなかしまったシェイプですね。


ここが一番細くて心配なところですが、スクリーン回りは厚いプラスチックの補強が入りますので、それほど心配するほどの事はありません。結構頑丈なものです。


これで試作は終わりにしましょう。明日、刃型屋さんにデータを送って刃型発注です。

しかし、このカメラの貼り革も何とかしないといけないんですけどねぇ...

2011年1月16日日曜日

GF2ケース試作 その4

昨日やっとLX5のケースを終わらせたのですが、休むヒマはなくGF2ケースを詰めていきます。
今日も朝7時からやってますよ。



試作28号の状態です。
つまり28回、カットして組み立ててデータを修正して、ということを繰り返したわけです。
ウチの仕事は兎にも角にも根気勝負だと常々申し上げていますが、それがご理解いただけると思います。
私もこんなアホみたいな努力は大概にしたいと思っているのですが、なにぶん試作の回数が少ないと、やっぱりデータが煮詰まっておらず、後で「ちょっとこの部分が上手くいかなかったようです」と、まあ間違いなくそうなります。




GF2ロゴの下にLEDがあるので、この部分の形状でかなり悩みました。


この機種はタッチパネルなので、ボタンが少ないのです。なのでボタン周りにかなり余裕があるのがおわかりいただけると思います。
また大変残念ながら、VFをつけると液晶スクリーンの上端ぴったりのところまで来てしまいますので、VFは使えません。これは構造的な問題ですので、仕方がありません。


ここも結構悩んだところです。
このストロボのOPENボタンを革で被してしまおうと、実際被したタイプを試作しましたが、ちょっと触れただけでストロボがガチャンとOPENしてしまいます。
結構無理な形状ですが、このボタン部分をえぐることにいたしました。

やっと一段落ですが、これから刃型を発注して、荒裁ちの刃型を作って、治具を設計して削りだしてと、まだまだ一仕事二仕事あります。