2015年3月31日火曜日

Tricopter Black Bone TY DIY kit スレッショルド (トライコプター製作の解説 その2)

昨日の投稿の続きです。


アームに色を塗って、いじっていたところ、これだと設計通りのTコプター。


アームの折りたたみ回転軸を中心に回してみたら

あれ?あれ?あれれっ! これは、一瞬でYコプターにもなる。

こんな簡単なことに自分でも気づきませんでした。


アームを60°まで曲げると引っかかる場所があるので、早速、穴位置や引っかかる部分の設計を変更します。


Yコプターのレイアウト。
大きな円がモーターのセンター位置を基準としたバランスサークル。ほぼドクロの中心に中心点(重心)が来ます。


黄色の線がTコプターのレイアウト。重心はだいぶ後ろに来ます。本来ならリアのモーター位置はTとYでは変えないといけませんが、DIYなんだから平気平気。フライトコントローラーが上手いこと調整してくれます、という事を期待します。左右の重心が狂っていたら大変な問題ですが、前後の重心などバッテリーを前後移動して、飛び方を見てバランスを調整すれば良いんです、ということにしておきましょうね。
これだとエレベーター(前進後進)の動きが違ってきてしまいますけど、そんなものゲインで調整すれば良いです、、、たぶん。



TとYの横幅の違い。35mmほどですから、これの倍で70mmぐらい短くなります。


こっちの縦方向は173mmの差があるってなかなか強烈だな。


ついでに言うと、サイズも変わります。Yだと540mmの円を描きますが、Tだと625mmです。正直、3点のモーターを通る円を描いて、それがヘリのバランスのサイズとしてどれだけ影響があるのか、私にはちょっとわかりません。Tコプターはバランスサークルを描いてもあまり意味がないような気がします。

まあつまりTコプターからYコプターに一瞬で変形できますけど、Yコプターにしたら前後が長くなるので、エレベーターの動きはモッサリするだろうし、エルロンは逆に動きが激しくなると、そういうことです。

それはそれとして、同じ機体でTとYが楽しめるという、一粒で二度美味しいトライコプターになります。これなら2台作らなくても良いよね。

一瞬のひらめきが大きなスレッショルドになったのでした。


Yコプター。




蝶ネジに注目


Tコプター、約3分で変形。



いじるのは蝶ネジ2本だけです。


もちろん折りたたみ可能です。


フレームの組み方に行きます。
入れ子になっているのではめるだけです。誰でもわかると思います。


何かあったらすぐに取り外すことを前提にしておりますので、接着剤は使いません。


この部分を結束バンドで締めて下さい。それ用の穴が空いております。結束バンドは4mm幅以下のものが合います。


もうガッチリです。


フロント側の一階(下段)は受信機用のスペースです。


アンテナを通す穴も開けてあります。


ここにアンテナが出てきます。別の受信機はわかりませんけど、大体似たようなものだと思います。


フロント側の2階は、フライトコントローラーを乗せるスペースです。
CC3Dのような小さいフライトコントローラーはもちろん楽勝。


大型のAPMサイドピン タイプも乗せられるように設計してあります。


KK Multicopterは斜めに乗せないといけないので鬱陶しいですが、まあ何とか乗らないことはないです。でも今時こんな古いボード乗せる人があまりいるとは思えません。


KK2.15だとピッタリです。短く言ってしまうとこれに合わせて設計してあるわけです。


そしてフロント2階床の固定は何と見て驚くなよ、輪ゴムを2本通して結束バンドの切った残りを突っ込んでおけばいいです。


これで充分です。そうそう外れたりしません。ホント大丈夫だって。


フロント2つのモーターのマウントです。


ターニジーのこのモーター(Turnigy Aerodrive DST-1000 Brushless Outrunner motor 1000kv)はネジ位置が他のモーターと違いますので、ご注意下さい。どちらも用意しておきますが、今回はこのモーターで行きます。


普通よくあるは4つのネジで締めるものです。


ネジ穴用の大きな穴が開いているものと、小さいものを貼り合わせます。


穴が大きい方はネジの頭がはまる部分です。方向を間違えずにネジを締めてモーターをマウントに固定します。


フレームの端から180mmの位置に印をつけます。


マウントの端がこの印のところに来ます。


また結束バンドで締めて固定します。


木材のアームでしたら結束バンドでズレたりすることはほぼないのですが、アルミのアームは滑るので、3mmのドリルで穴を開けて、ネジを通し位置がずれないようにします。


私はアルミのフレームでこれをやらなかったために、一度モーターが滑って外れてヘリを落としました。失敗から学んだ経験です。ちょっと面倒ですが、アルミアームの場合はやっておいた方が良いです。


では、トライコプター最大の難所であるヨー(ラダー:舵)の部分を作っていきます。

サーボはEMAX ES9207を使います(後日サーボを開いたら、メタルギアだと思っていたのが、プラスチックギアだったのでこれはやめておきます)。1000円ちょっとぐらいで手に入ると思います。
デジタルサーボの方が良いと言いますけど、私程度でしたらトライコプターのヨーぐらいでそれほど違いが感じられるもんじゃありません。



ホームセンターに一文字継手(大)というのが100円ぐらいで売ってますのでこれを使います。


何とかして曲げます。


こんなものを作ります。



そしてレーザーカットしてあるこういうパーツを使います。


小さい3つの部品を貼り合わせます。


ネジを通します。頭の部分は大きな円の部分にはめて、ネジの頭が飛び出さないようにして下さい。


大きな方の2枚組も貼り合わせ。


そして組み合わせます。


それからサーボモーターを嵌め込みます。


さっき曲げた金具をはめる。


こういうものがきちんとサイズ通りに出来ることは希ですので、合わない場合は、ワッシャとナットを使って上手いこと幅を金具に合わせます。


穴に合わせてサーボホーンに木ねじで締めて固定します。


ばらけないように結束バンドで締めておきます。

これでトライコプター最大の難関であるヨーサーボのメカが出来ました。


フレームの端から315mmのところに合わせます。


あとはさっきのモーターと同じで、結束バンドで締めて、抜け止めの3mmボルトを噛ませておきます。


サーボの前後方向は設定時に調整しますので、どっちも良いです。お好きな方向でサーボの向きを決めて下さい。

この状態でサーボモーターが引っかからずにスムーズに回転するか確認しておいてください。スムーズじゃないときはどこかが引っかかっていたりします。