2019年1月31日木曜日

古いパイプのレストア Jeantet Blason

私のささやかな趣味である、古いパイプのレストア。送料込んで1500円で収まるような古くて、ボロくて、もともと安物。そういうものをオークションサイトやらフリマサイトで入手してきて、外も中も綺麗にして、気分良くタバコが吹かせる状態にする、そういう実に安上がりな趣味です。

いつの間にか何十本と増え続けてしまい、数えるのも嫌になってきました。でもせっかくなので気が向いた時に、レストアしたパイプをここに載せていきたいと思います。

今日は、Jeantet(ジャンテ:フランス製)のBlasonというグレード?。フランス製のパイプは庶民向けのラインアップが多いらしく、もともとの値段が高くないし、ChacomとかButz Choquinとかタマ数が多いフランス製パイプは今どきヤフオクで1000円ぐらいで結構転がっています。フランス製でもJeantet とか Roppとかのメーカーは日本にあまり入ってきていないのか、ChacomやButz Choquinほど見かけませんが、出ていても高いわけではないです。
これは送料込んで1400円ぐらいで入手しました。



ボウルトップが焦げていたり、矢印部分に穴が空いていたりして、もうボロボロです。
ボウル内部にはカーボンがゴッテリ乗っています。前のオーナーはこんな状態で吸っていたのでしょうか?きっとそういうことなのでしょう。
この状態で1400円は割高のような気がしますが、こういう形状のパイプ(ダブリン?)が欲しかったので、値段に関しては我慢できる範疇です。



ボウル内部をサンドペーパーで、カーボンをきれいに取り除き、穴が空いている底の部分に耐熱パテを盛ってやります。壁が焦げていなかったのが幸いです。



内部を洗浄して、外部もサンドペーパーで気長にこすり、カルナバワックスで磨き上げれば、なんとも素晴らしいパイプに生まれ変わりました。
マウスピースの曲がりがきつかったので、熱で炙って緩いカーブにいたしました。



木目が全体として上に向かって広がっているタイプでなかなか美しいです。こういう木目どりしたブライヤーブロックはPlateauと呼ばれているのかな、値段が高いです。







全長約134mm、チャンバー口径約18mm。割とこぶりなパイプです。
元が何ともなっていないようなボロボロのパイプがきれいに蘇ると、実に満足感が高いです。これであと50年は充分使えそうなものになりました。



古いブライヤーは、新品にはない実にまろやかな味わいで、この柔らかい味が古いパイプの良さというものかもしれません。
1000円やそこらで大きな満足感を得られ、焦がさなければ一生使えるという、中古パイプというのは実に良いものです。