2013年10月24日木曜日

自家用車のシートカバー作りと親父の再就職

名古屋は車社会ですので、私も一端な事に自家用車というものを持っております。


スズキアルト。平成20年に買いました。前の車が車検に通らないと言われて、慌てて買ったものです。見て驚きのこの色は、何でもいいから今すぐに納車できるものをくれと言ったら、この色になったと言うことです。たまに「なぜこの色?」と驚かれますが、私自身は別に色のことは全く気にしていません。車など正直どうでも良いのです。
お値段も驚きの83万円、新車価格。私でも現金一括払いできる価格で大満足です。盗まれても何とか諦めがつく金額ですね。

しかもなんと言ってもマニュアルミッション。ギアが5速もついていますので、燃費も街乗りでリッターあたり16km。高速を走るとリッター22kmという、実に懐に優しい車です。用事があればこれで東京でも神戸でも走ってしまうのですから命知らずと言われますけど、自分の運転技量と車の性能以上の走りをいたしませんので、今まで何の問題も起こっておりません。

軽自動車は、普通自動車に比べて税金も高速代も何もかもが割安という不思議な現象もあります。
さらに驚くべきことに、この車は後部座席を倒せば案外たくさんモノが積めるのです。

乗っている車でその人の人となりとかライフスタイルがおおよそわかると言われますが、それがまさに良く現れている:人生の位置づけにおいて、車の順位はかなり低いということがおわかりいただけると思います。

実はこの車にはまだ良いことがある。
ウチは道路の関係でなかなか人が来ないようなところですが、それでも色々なセールスマンが来るのです。もちろん車のセールスマンもいらっしゃいます。が、私の車はこれですけど、というと、まず大概腰が引けて、この男に車を売るというのは無駄な努力だろうと、パンフレットだけ形だけ渡して手短かに帰って行かれます。大概二度と来ません。

保険屋さんも、企業向けシステムを売るセールスマンも、投資話を持ちかけてにやってくる人も、この車と私を見ると私は別に「来るな」などと言っていないのにかかわらず二度と来ないです。この男にカネを吐き出させる労力はあきらかに割が合わないという賢明な判断が働くのです。また当然のことながら、私に金を借りに来るような無鉄砲な人も皆無です。

それだけではなく、まだある。
私が頼んだわけでもないのに、誰か彼か私に飯を食わせてくれる。社会人としてタダ飯を食わせていただくのは、かなり気が引けますけど、「実にスマンことですのぅ」という気持ちを持って、遠慮がちに食させていただきます。
なぜか不思議なことに昔からそうです。若い頃はキャバクラのお姉ちゃんが、私が全然頼んでもいないし欲しそうな顔もしていないのに関わらず、なぜか小遣いをくれていました。当時私は月に40万円ぐらい稼いでいたのに、有り難くいただいていました。今は深く反省しています。使わずに残っておりますし、今度会った時は私が小遣いを差し上げる役まわりをさせていただきますので、若い頃の不徳は何とか大目に見てください。

そういえば、キャバクラのお姉ちゃんではないんだけど、若い頃何かと面倒を見てくれた女性がいて、私も多少余裕が出てきたので、ぜひ恩返しをしようではないかと、探し出したのは良いけど、私よりもずっと余裕があって幸せな生活をしていたので、こっちが恥ずかしくなってしまって、言い出すのも気が引けるなどと言うことがありました。やはり彼女はさすがだと思うと同時に、私も若い頃は随分といい女に恵まれたものだと、自分を慰めたのでした。

それは良しとして、ただ銀行さんだけは、他のセールスマンとはちょっと違います。彼らは金の臭いを表面だけでは嗅がないという特別な嗅覚があるようなのです。それでもそのうちに、この男は鉄板過ぎて借り入れもしないし、資金運用も全く興味が無く定期預金さえしないので商売にならない→時間の無駄、ということを悟ってしばらくするといつの間にか来なくなります。

さて、その私の自家用車のシートカバーがボロボロになってしまって、いくら何でもこれはないだろう?というぐらい見苦しさになってしまいました。今日は木曜日ですが外回りもないので、簡単に作り替えてしまいましょう。


5年前に、布素材屋で帆布を買ってきて作ったときは、これは丈夫で10年は持つだろうと目論んでいたシートカバーも、毎日乗っているとやはり破れてくるのです。帆布は大して丈夫じゃないということをがわかりました。織ってあるものは擦れに弱いのが宿命なのです。
余った革でつぎはぎして補修しても、もう限界というところまで来てしまっております。


先日、業者さんの打ち抜き仕事をして、余ったスポンジをもらったのでこれを使いましょう。
シートカバーに使うのは薄いスポンジでないとドライビングポジションが変わってしまい、気分が悪いので、5mm厚ぐらいのものを使います。


余っている革をスポンジに貼って、端を折り返して縫製して、と書くと大変な仕事のようですが、30分もかかりません。後は空気がたまっている部分に針を刺して、エア抜きをすれば良いのではないでしょうか。

見てくれはともかく、実に丈夫そうなシートカバーが出来上がって大満足。めでたしめでたし。
なんと言っても革ですから、織ってある素材とは丈夫さが根本的に違います。合皮の方がメンテがいらないと言われても、私は本革がいいのです。

うーん。これでますます変人度合いがアップして、私に金の無心をする人が完全にいなくなる、そんな気がします。




さて、ウチの親父は74歳で基本は年金生活者なのですが、高齢者事業団に登録していて、週に2,3回草刈りのアルバイトに行っております。高齢者事業団も75歳になると退職になるのです。十分な年金をもらっていて、しかも私によく似て金のかかる趣味というものがない。趣味は帆船模型を作ることで、しかもキットは買わずに、ほとんどホムセンで木材を買ってきて自分で切って削って作っているという筋金入りなので、お金に困ることは全くないでしょう。

しかし毎日仕事がないと昼間から酒を飲んでTVをずっと見てという自堕落な生活をはじめて、それ自体は本人の勝手なのですが、そうやっているとボケてしまい、始末が悪いことになりかねませんので、私が再就職先を探してやることにいたしました。

みんながみんなそうだと言いませんが、老人というのは動けるうちはある程度こき使って社会参加をさせた方がボケなくて良いです。年寄りだからと言って、あれもこれも世話を焼いていると、確実にボケが早まります。私の知り合いでも親がボケてしまって、厄介なことになっています。結局「もっと厳しくしておけば良かった」と後悔しておりますが、もうボケてしまってからでは何ともなりません。

出来れば軍隊並みに厳しいところが心身ともにに緊張感が出て良いのですが、そういうところもそうそうありませんので、近場と言うことで、うちの隣のデッキ工事屋さんに頼んだのでした。



工事屋さんというのは、公共工事に関わっていると、冬場(3月まで)は忙しいのです。これは自治体の予算の関係です。4月になると、次の予算が決まるまであまり工事が発注されないので、今度はヒマで、これがお盆ぐらいまで続きます。


隣のデッキ工事屋さんは、冬場に公営住宅の風呂場リフォームの仕事がわんさか入って猫の手も借りたいぐらいだというので、これはちょうど良いということで、うちの親父をプッシュ。
なんと言っても年寄りですので、あまり危険作業をやらせられないのですが、風呂場のスノコを作る作業ならちょうど良いだろうと言うことで、職人さんが説明しているところです。これがワンシーズンで何百とあるらしいです。
うちの親父は大工だったわけではないのですが、今のうちの事務所も自分でCAD使って設計図引いて、自分で2x4の木材やら石膏ボードを買ってきて、それなりのものが建てられるぐらいですので、スノコを作るぐらいどうってことはありません。

若い頃から72歳まで働いて、それから高齢者事業団で働いて、今から第三の仕事となるわけです。この調子なら、しばらくはボケの心配はないような気がします。