私は現状、三次元モデリングが実に下手くそだという自覚の元、時間があれば三次元モデリングの練習をしています。いつもライノでモデリングをされている他人様のサイトを見ていて、ジュエリーの世界はすごいと感心します。どこの世界にも達人がいて、ライノの世界にも達人がいらっしゃるのです。このサイト
ライノ日記
ライノでモデリングをされたことがない方には一体何がすごいのかわからないと思いますが、とにかく達人なのです。シングルサーフェイス(一枚の紙を伸ばしたり縮めたりという感じ)でほとんどモデリングをしてしまうのがとにかくすごい。
私もここに出ている例題みたいなのを見て、あれこれいじっているうちにちょっとだけ上手くなりました。
http://rhinoman.exblog.jp/20847297/
例えばこの投稿にある ぷっくりスター。
私が描くとこんな感じ。
アイソカーブを見ると、だいたい合っているような気がするんですけど。微妙に違うような気もします。ライノでモデリングをされない方は、一体何がすごいのかさっぱりわからないと思いますが、簡単に見える形状でもオルガニックな形状はなかなか描けないのです。
制御点を表示するとこんな感じ。
制御点ってのはオモリ(重り、ウェイト)みたいなものです。風船にあちこちオモリをつけて引っ張って上の画像のような形を作っていく感じです。きつく引っ張れば尖るし、緩ければ丸みが出る。そしてオモリですから、オモリを重くしたり軽くしたりして調整するわけです。たくさんオモリをつければ形状が安定するようにも見えますが、オモリがたくさんになればモデリングが面倒だし、往々にしてデータが汚くなるので、最小限の制御点で形状を作るように努力するということになるわけです。うーむ、これは実に的確な解説だなと自分で書いていて感心してしまいました。
3次元モデリングというのは実に面倒なことをするのだな、と思われるかも知れませんが、これは一つの手法で他にも色々あります。が、しかしどれもやっぱりそれなりに簡単ではありません。複雑なモデリングをいとも簡単にやってる達人たちは、それはツールのすばらしさ以上に経験とか才能でものを言わせているわけです。
何が微妙に違うかというと、該当ページには角が出ているって書いてあるんです。
私がモデリングしたものは、上のようにメチャメチャ拡大するとピンカドになっていないんです。
それがあまり問題になることはないと思いますが、やっぱり微妙に違う。
次はこのページ http://rhinoman.exblog.jp/20845967/
こちらはだいたい合っているような気がします。アイソカーブの数は同じです。
とにかく制御点を最少に押さえてシングルサーフェイスでモデリングをするのが達人の方法のようです。
どうしてここまでシングルサーフェイスに拘るのだろうか?と最初は思ったのですが、やってみてわかりました。ライノの奥深くを探求しているようで実に面白いのです。サーフェスもデータもスッキリしていて綺麗だし、これこそがNURBSモデラーであるライノの本来の使い方なのだろうなぁ、という気がします。
こちらのページhttp://rhinoman.exblog.jp/18788041/ にあるクリームは割と簡単にできました。
Scale2DとTwistだけで描けたような気がします。
http://rhinoman.exblog.jp/20845804/
このお題は、ちょっと違うか。平面にあるアイソカーブが私のものは多い。再考の必要ありです。
そういう修行の延長で、私も最近はとりあえずできる限りシングルサーフェイスでモデリングするようになってます。自分が描いたものでも汚いデータってのは、実に気が滅入るんです。制御点をできる限り少なくしてシンプルで美しい三次元データを描きたいというふうになるんです。
事の本質からすると、出来上がった製品がきちんとしたものであれば、ぶっちゃけ途中のデータは汚かろうが綺麗だろうがどうでも良いはずなんですけど、ショボいものを作っている身でありながら、自分でデータを描いていると、データは神聖不可侵なものである、という原理主義者みたいになってくるのが不思議なものです(みんながみんなそうだとは言いませんが)。
まあアプリケーションというのは、購入すればそれで終わりというわけではなく、使いこなせるようになるまでが一苦労で、しかも根気も根性も要る長い道のりで、まさに人生そのもののようなそんな気がするのでした。