2014年10月27日月曜日

立体成型ペントレーの試作

革の立体成型いわゆる革絞りも、売れるかどうかではなく、どれだけきつい絞りで成形できるかというのが興味の方向になっております。

今回は、2枚合わせで、セパレートになっていて、表裏を違う絞りで、テーパーをつけてある、この方向です。


まずモデリング。どうやって大きさを決めるのか、というと、手持ちの刃型に合わせてサイズを決めるのです。新たに刃型を作ると邪魔だというのが大きな理由です。


成形物も元は1枚の平面の革から絞り上げるのですが、モデリングの方も1枚の平面からグイグイ引っ張って変形させて立体にします。何と実際の革絞りと同じようなことをやっています。まあ下手は下手なりに、それなりのシングルサーフェイスでモデリングです。


底面に足をつけて全体的に傾きを出すという工夫をするのですが、ペントレー自体は横から見ても傾いていないように見せる、まあそういう方向です。


これは、なかなかきつい絞りですよ。セパレーターの壁は10mmほどの高さです。一枚の革に圧をかけて変形させるのですが、絞った自分でもよく破れないものだとちょっと感心します。


ほら、尖っているよね。力押しすれば間違いなく破れると思います。
このあたりもちょっと再考してモデリングをやり直します。

成形品というのは、作らないとわからないというのが大きな問題です。画面でいくら眺めて、これでOKでも、作ると「あぁぁ、、、」ってなります。


今回も絞って成形して気づいたのが、真ん中の仕切りの間が狭いんだ。20mmの幅を取ってあるので、ペンを置くのは問題無いのですが、ビジュアル的に狭いのです。


この底面の足で傾きを出していて、設計は問題無いのですが、これも実際にデスクに置いてみると、、、


何か妙に傾いているように見えます。設計は間違いなく水平になるようになっていて、実際に水平とかそれに近くなっているはずなのですが、視覚効果ではなんか左が下がっているように見えるのです。

視覚効果というのは画面上ではよくわからないのですから、実に難しいですね。
せっかく切削して勿体ないですけど、絞り型は廃棄です。