せっかく3DモデラーのRhinocerosを持っているのだから、私は上手くなりたい。できれば手っ取り早く上手くなりたい、という大変都合の良いことを目論んだ私は、金を使って強力なプラグインを入手してくるという、ある意味三段跳びの方法を使うことにしました。
Rhino用のプラグインなら、もうこれしかないだろうということで、日本で一番Rhinoが上手いと言われる成島様ご自身が開発されているEVANCE Maestro6 (http://www2.tky.3web.ne.jp/~evance/)。これを導入することにしました。
売ってください、とお願いしたらTELがかかってきて、「これはジュエリー用ですけど、ジュエリーを描かないあなたが本当に必要ですか?」と言われてしまいました(笑)。
「おっしゃるとおりです。正直私には必要ないものです。」と言ってしまったら、そこで話がおしまいになってしまうのですが、
「使い切れないからといって絶対に返品しませんしクレームも付けないので、何とかそこを曲げて売ってください、お願いします、お願いします、お願いします」
と言って、何とか売ってもらいました。念のため申し上げますが、成島様は親切で仰っているわけで、それが必要のない人に無理に売りつけるような事はしない人なのです。
それも当然といえば当然で、価格が20万円超えるものですから使い切れなさそうな人に売っても後々トラブルになりかねないのです。わかります。
そんなスッタモンダの末、何とか導入しました。
EVANCE Maestro6に入っているコマンドの数をざっと数えたら260を超えておりました。そんな膨大な量をたった一人で作ったのか、、、一体なんという人だろう。天才というよりも狂人に近いのではないだろうか?恐るべき人間がこの世の中には存在するものだと感心してしまう。これだけのコマンドを全部覚える必要はないのだけど、私が一通り習うだけでも10年はかかりそうな勢いです。
とは言っても「千里の道も一歩から」ということで、簡単なものから練習していきます。
最初は画面キャプチャソフトbandicamの無料版を使っていたのですが、これからずっと撮るだろうから4000円だったら余裕で元が引けるだろうということで、途中から買いました。描き方のビデオを撮っておくことは実に重要です。最近物事はすぐに忘れるし、忘れたときに自分のやり方を撮ったビデオを見直せばすぐに思い出せます。他人様のビデオだとなかなか思い出せません。
Evanceプラグインは実に強力で、私のような素人でも結構なものが割と簡単そうに描けているのが見て取れると思います。
また重要なのは可能な限りシングルサーフェスで描くということで、それに特化したようなプラグインです。Youtubeを見ていると、海外のRhinoモデラーはシングルサーフェスなんかで描かないしコントロールポイントなどほとんど無視で、私が見る限りポリサーフェスをゴテゴテと組み合わせて重苦しくも見苦しいデータをひたすら作っています。要は私が見ても随分と汚いデータだなと思うわけで、もちろん使う用途にもよるのでしょうが、シングルサーフェスを重視する日本人の熟練したジュエリーCADオペ様達はRhinoの世界では頭2つ以上、抜き出ているのではないでしょうか。そんな気がします。