男が手を出しやすいもので蕎麦打ちというものがあり、蕎麦打ちに凝りすぎた挙げ句、定年退職して退職金をぶっ込み田舎に蕎麦屋を開いて、大概は失敗して意気消沈するというパターンを誰もが一度は聞いたことがあります。
それだけ蕎麦打ちというのは素人が手を出しやすいジャンルなのでしょう。まず大した道具が必要ありません。こね鉢、麺を伸ばす棒、麺きり包丁ぐらいではないでしょうか。趣味としては初期費用が少なく済むわけです。
ここのところしばらく製麺機で麺を作っていたので、せっかくだから蕎麦でも作ってみようと練習用みたいな徳用そば粉を買ってきました。
送料を混んだら5kgで4000円を超えるので、小麦粉に比べてそば粉って高いんだな。一番低グレードでこれですよ。
細かな経緯は省きますが、初心者がいきなりやっても失敗します、というか失敗が続きました。練る前の水回しが難しいです。製麺機で麺をカットしてもプチプチと千切れて長い蕎麦になりません。
これ以上そば粉を無駄にするのも馬鹿らしいので、タカラトミーから出ていた「そば打ち名人」というものを買ってきました。フリマサイトで1300円ぐらい。
自分の手で難しい水回しを覚えるよりも、便利な道具があるのなら道具に頼ってしまったほうが手っ取り早い、私は基本的にそういう考え方です。
これは玩具に近いようなものですけど、水回しはうまくできます。
多少はマシなレベルの蕎麦ができましたが、製麺機で麺をカットするとやっぱりうまくいきません。
そこで押出機というものを買ってきました。
これもおもちゃみたいなものですけど、これが侮れない。
そば粉110g 中力粉40g(そば粉率7割3分)。加水率50%。水練りではなく湯練をして、そばを切らずに押出機で麺を押し出し(径2.5mmほど)。
茹でても麺がポロポロに千切れない長いそばで食感はプリプリ。これなら二八そばでも全然行けそうな感じです。
ただ麺の押し出しは渾身の力が必要なのが難点です。加水率を55%ぐらいにしたら麺の押し出しが少しはましになるかもしれません。
しかも粉の計量から茹で上がりまで何と20分というスピード感。慣れれば10分で行けそう。
そば粉の配合が高いので、安いそば粉でも乾麺の蕎麦よりもずっと蕎麦の味がします。
これで蕎麦がルーティンに入ったので、お昼ごはんは、パスタ、うどん、ラーメン、焼きそば、蕎麦という麺ばかりを回す構成でも飽きが来にくい構成になったのでした。