売れると言っても、家が建ったり、高級車が買えたりするぐらい売れたりはしないですけど、それでもこれだけ売れれば、もう私としては何も文句はないというぐらいです。私はGH-3フード&アダプター用貼り革キットだけを販売して生きているわけではなく、これ以外にもたくさん商品があるので、これで良いのです。
じゃあせっかくだから、GH2も作ってみるかということで、Amazonでポチって来ましたよ。
3900円でした。カメラを買うことを考えたら安いものです。
ウチの場合、販売価格がそんなに高いものではありませんので、これがよく売れたとしても、これだけの売り上げが1000万になったりすることはあり得ませんが、こういうボチボチ売れるものが何十とあれば、それでもう充分以上にやって行かれる、まあそういうものです。販売価格もクレームがつかない程度の金額にしておけば良いのです。
勘違いをされている方が非常に多いのですが、売値というのは、高くすれば儲かるものではないのです。じっくり世間のウェブショップを見ていただければわかると思うのですが、結構な値段で売っている割には、なんか余裕があるようには見えないな、というところが非常に多いのです。
ものを売るということは責任というものを伴うので、高く売ればそれだけ大きな責任というものがついて回るのです。要するに値段が高いものを売ればクレームが多くなりがちで、その対応で大変な労力をさくことになる、そういうことです。それでも「俺が手作りしたものを安く売ったりしたら値打ちが下がるから、高い値段で売る」と仰るのはまったくかまいません。それはビジネス戦略の問題ですから、良いとか悪いとかそういう問題ではありません。
私がせっかく良い機会なので、ここで指摘したいのはただひとつ
「高いものを売っている業者が儲かっているわけではない」と言うよりも
「安い値段のものを売っている業者が、儲かっていないわけではない」
この錯覚に気づかない人が実に多い。とはいえこれは非常に巧妙な錯覚なので、私もたまに騙されるぐらいです。
例えば、高級なオーダーメイドの靴を作っている個人の靴屋さんと、スーパーのワゴンで一足500円ぐらいのチープな靴を売っている業者さんとどっちが儲かっているか、を想像してみると、大概100人中99人ぐらい高級な靴屋の方が儲かっているという先入観を持つと思いますけど、私の知ってる安物靴を扱う業者さんは、随分と儲かってますよ。たぶん私が知っているオーダーメイドの靴を作っている靴屋さんと比べて収入は一桁ぐらい違うと思うな。
更に可哀想なのは、高級なものを作れば儲かるし、見栄えも良くて格好いいし、名誉まで得られると勘違いしてその道に入ってしまい、後から間違いに気づくならまだ良いけど、実際にやっていながらまだ気づかないというパターン。
世の中ってのはそういう錯覚が多いと、そういうわけですね。
そういう余談はまあいいとして、とりあえず、今日はGH2の採寸をやっていきます。
面倒なのは、このあたりです。
大体描いて、現物合わせしてデータを作っていきます。
今回は、フードの周りを1枚革で作ってみたいと思います。
4ピースに別れたものと比べると、貼り付けが少々難しくなります。
まあこんな感じですね。