世の中にはトムソン刃型と呼ばれる刃型があり、革をカットするような刃型ではないので、当店では余り使わないのですが、ダンボールをカットするときなどに使うために数個あります。
18mm厚のベニヤをレーザーカットして、そこに刃を埋めて作ってある刃型です。
刃がついている側はこんな感じで、カットした素材を反発させて吐き出すためのスポンジがついております。それでも刃型に素材がはまり込んで抜けないときは、丸い穴から棒でも突っ込んで押し出します。
このトムソン刃型の何が良いのかというと、これだ。
拡大するとこの部分。刃になっていない刃を使えるのです。
こんなの何するのかというと、これだ。
折れ筋をつけるのです。ダンボールで四角にカットするのと同時に、折れ筋をつけてくれるわけです。これを考えた人は賢いなぁと思います。
当店だと、こういう大きなサイズの遮光モルトを挟んで折り曲げて、というまあいわゆる梱包材をカットするために使うわけです。
ダンボールを2枚で、素材を挟んで、封筒に入れる、という事をやるよりも、ダンボールを折り曲げて、素材を挟んで封筒に入れる、という方が楽なのです。文字で書くと大した違いはないように見えますが、実際にやるとダンボール2枚を挟むというのは、数がかさむと面倒なのです。面倒な事というのは往々にして効率が悪いんです。効率が悪いことをやり続けるというのは、実に気分が滅入りますので、専用の刃型を作るわけですねえ。でも作ったところで数千円ですよ。数千円の投資で、嫌な思いをせずに気分良く作業が出来る、実に素晴らしいです。
板ダンボールを油圧クリッカーでガンガン抜くだけで出来上がります。
ダンボールなど手でカットするものではありません、気分が悪くなるだけです。
ただトムソン刃型は、強度の問題でしょうけど、サイズが妙に大きいので、余分なところをカットしてしまいます。
小さくまとまって、使いやすそうです。実に効率的。スッキリ爽やかコカコーラという気分ですね。