2010年5月18日火曜日

なんかまた機械が欲しくなったり

私は兎にも角にも機械が好きです。とは言うものの機械でも高級外車とか機械式時計とかはそれほど欲しいと思ったことがありません。私にとって車など軽自動車で充分ですし、時計など一つも持っていません。実を言うとカメラもあまり欲しいと思ったことがないというのは内緒です。とにかくそれらのものはちっとも金を生みませんから全然興味が沸きません、とか言ってしまうと身も蓋もないんですけどね。
何でも良いから働く機械、これに弱い。だから私は若い頃は建設機械に乗っていました。仕事をする機械に痺れてしまう、実に変な性格だね。

またすごいメカメカしいミシンを見つけてしまいました。


ご覧ください、このメカメカしさ。ドイツ製ですよ。ミシンと言うよりも縫製機という感じです。
ドイツ製というのがとても肝心です。ドイツ製のステッチャー(縫製機)で縫った革製品となると、不思議なことに何となくちょっぴり欲しくなってしまう、そんな気分が製品に付加されます。

これはホラでも何でもなく、例えるならビンテージジーンズを履くようなユーザーは、ユニオンスペシャルというアメリカ製のアンティークなチェーンステッチミシンで裾上げをしたものしか認めない、そういうところに如実に表れております。チェーンステッチミシンなど日本のJUKIというミシンメーカーが現行で作っているはずですよ。でもアンティークなユニオンスペシャルじゃないと気分が宜しくないみたいです。なのでユニオンスペシャルなど外観は鉄クズの左か右ぐらい(よく言えばアンティーク感満点)ですが、驚くべきプレミア価格で取引されております。

さて話は戻って、右の方にハンドルというかクランクが見えますね?何と手動(手回し)です。


「オマエ、こんなもの一体何に使うつもりだよ?」と言われてしまいそうですが、

そんなこと私に聞かれても知るわけがありません。とにかく目的なんかどうでも良いんですから、このメカメカしくて全体から「ミシンと言うよりも縫製機」:つまりソーイングマシンというよりもステッチャーという雰囲気がプンプンしているこの機械が欲しいんです。

Youtubeでこの機械が実際に動いているビデオを見つけてしまいました。他人様のビデオですので、ここに直で貼るわけにはいきませんので、リンクを張っておきます

ビデオを見たら、さらに欲しくなってしまいました。もう何が何でも欲しい、これ以上は我慢ができん。
そして、一瞬のうちに在庫(中古)を持っている業者をヨーロッパで見つけました。

恐るべき勢いで、問い合わせのメールを書きました。しかもタイミングを見計らったようにユーロは絶賛大暴落中、今を逃す手はありません。
相手もなかなかのもので速攻で返事が来ました。
「ドイツ語の取説しかないけど良いかな?」
現状きちんと動いていればゴタクはどうでもいいから、送料込み合計額と、銀行口座を早速教えてくれ、と再度返事して、そして、現在インボイス待ち。

また機械が増えるね、、、。

しかしビデオを見ても、一体どういう仕組みでというか理屈でロックステッチをしているのかさっぱりわかりません。 正直言うと、普通のミシンでもどうやって上糸と下糸を引っかけてロックステッチになるのか、何度見ても今ひとつ意味がわかんないですけど。

取説のコピーの一部を送ってもらって、やっと何となくわかりました。


何と縫い針は下に付いているのですね。上から打っているのは縫い針ではなくAwl(縫い穴開け用のキリ)のようです。なるほど、これは賢い。一般的なミシンというのは、縫い穴開けと縫製を1本の針で行いますので、弱点として裏の縫い目があまり美しくないのですが、裏からあらかじめAwlで穴開けをすることによって、表裏ともに縫い目が綺麗に揃うわけなのですね。誰が考えたのか知りませんが、とてつもなく賢い。まさに人類の英知がここに反映されているような気がします。

だがしかし機械をよく見ると、下から上がってくる針にかかっている糸が上糸のはずですが、下糸が巻いてあるはずのシャトル釜は下に付いています。やはりどうやってロックステッチしているのか、よくわかりません。機械が来たら、じっくり仕組みを理解してみたいと思います。