2010年5月23日日曜日

本日日曜日、でも稼働

本日も店主は稼働しております。

朝食を取ってから始めようとか言っていると、結局グダグダして昼まで仕事にかかれない(かからない)というパターンに填りますので、朝起床したらすぐに仕事にかかるようにしております。


今日はE-PL1ケースの側面と底の合わせ縫いを9個。死ぬ覚悟で頑張れば一日に30個ぐらい出来ますが、今日は日曜日でとりあえず死ぬ覚悟はないので、ボチボチやって、途中で買い物に出かけたりもして、今日はこれぐらいにしておきましょう。

さて、E-P1/E-P2ケースは工程を増やして、品質を高くしたのですが、その解説です。


上の写真のなかの上のピースが荒切りの状態です。この状態は裏革と心材を挟み込んで貼り合わせてある状態です。その状態から、上の写真中の下のように刃型を合わせて本カットとなります。


部分拡大した写真です。端に2本のネン(溝)が入っております。外側の溝が本カットの刃型を合わせるネンで、内側がステッチのガイドラインです。


さらに拡大したイメージです。2本のネンがご確認いただけると思います。


本カットが終了した状態です。見事に外側2mmが残っております。もうこれは一種の「芸」と認めていただいても良いのではないかと思います。


本カット後の拡大写真です。ネンが一本少なくなっているのがご確認いただけると思います。
カットしたものを貼り合わせるのではなく、貼り合わせたものを一気にカットする事によって、表革と裏革のズレは全くなくなり、カット面は非常に美しくなります。

デジカメケースの場合、形状を保たせるために心材を多用するので、(ウチの場合は)かなり複雑なカット工程が必要になるわけです。


芸としては結構、熟成されてきたのではないでしょうか。現状ここまで細かくやっているのはE-P1/E-P2ケースのみです。