2014年2月6日木曜日

Panasonic GM1のレザーグリップの試作

GM1はカメラボディが小さいので、グリップもそれなりに小さくしないと指が入らないという問題があります。しかし小さくしすぎると、製品としての存在感がなくなって、なんかショボいよな?となって、それにわざわざお金を払ってやろうというお客様もいなくなるという相反するジレンマがあります。この問題は結構頭を悩ませます。

そこでレンズマウントとグリップの間、すなわち指が入る部分のスペースを大きく取るために、グリップの山部分をカメラの端に寄せてやるという努力が必要になります。

しかしながら、ここでまた問題が起こります。グリップ部分がカメラの端のR部分にかかると、今度は貼り合わせが弱くなるのです。


カメラ端のR部分というのは上の部分ですね。グリップ部分はゴムを詰めていますので、成形してしまうと曲がらないのです。

そこではじめからRをつけた状態で革を成形してやれ、ということで、成形型からRをつけてやります。


上の赤い矢印部分ですね。本当はもっとグリップにRがかかっていると、端に寄せられますけど、まあ初めてやることですので、このあたりからやってみましょう。


実際に削り出した成形型(凸部分)です。Rがついているのが見えると思います。


私の指は細くもなく太くもない普通サイズだと思いますが、十分余裕があります。これで良いんじゃないかな。


グリップのモデリングは、これと言って理屈はありません。平面の一枚の板から制御点(上の画像のひものついた点群)を引っ張りながらそれらしい形にしているだけです。10分もあれば出来てしまいます。どちらかと言えばモデリング初心者みたいな私でも簡単に三次元モデリングができてしまうと言う実に便利な時代です。



 ほんの素人がやっている事ですが、実際こんな感じ。これで5分ですよ。

 このRhinocerosという3次元モデラーは、寸法数値がキチッと決まっている3D CADみたいなモデリングも出来るし、こんな感じの寸法数値などクソ食らえという勢いで自由形状のモデリングも割と簡単に出来るし、2次元CADとして使うと驚異的なスピードで作図できてしまうと言う、毎度毎度感心してしまう便利なツールです。まぁ、他のモデラーを知らないだけかも知れませんが。