2013年9月15日日曜日

大器者

先日、知り合いの通販業者さんからTELがあって、世間話などをしておりましたところ、借り入れの話になりました。

私は個人・会社ともに、借り入れというものがありません。誤解なきよう申し上げますが、借り入れが悪いと言っているのではありませんし、無借金経営が良いとか言いたいのでもありません。事業を大きくする場合、借り入れというのは必要なことです。ただ私は借金をするほどの器量も度量もない、というだけの話です。

その業者さんは「うちは3000万円の借り入れで大変だよ」と仰るので、私は受話器を落としそうになるほど驚いてしまいました。
大きな仕事をされているところですと、3000万円は小さな範囲でしょうけど、私のところとそれほど規模が違うとは思えない業者さんで、その金額は驚異的です。ついでにマンションのローンもあるそうです。
私だったら、きっと精神錯乱してどこかに消えてしまいそうなものですが、本人は全く苦にしている様子もなく、余裕綽々・泰然としていて「来週銀行が返済の件で話しに来るのだけど、半沢直樹をよく見て心構えを勉強して対応をする」とか仰っているのです。悲壮感は全くなし。
また「今のところ返す当てはないけど、東京五輪までには完済したい」と笑いながら話しているのです。空元気ではなく、よくある日常の一コマという話しぶりです。

なんと言いましょうか、もう私とは人間のできが違いすぎる。というか正直、その度量を私にも分けていただきたいです。

生まれ持った器量というのは、努力で変えられるものではないのですが、自分の狭量さをよく自覚している私としては、大器者の方が、世の中を何倍も楽しんで生きられるのだろうな、と羨ましく思います。

だからといって、今から自分が大器者に変身できるものでもなし。このまま自分の器量と現実をすりあわせながら生きていくしかないと、ちょっと複雑な気分で諦観するしかないのでした。