からくり茶運び人形の試作 その8 の続きです。
ずっと頭を悩ませていたのは、機械部分は何とかなるとして、手と頭をどうするか?という点です。
和人形の頭とかを探したのですが、いかんせん市場が小さすぎて、頭だけとか手だけとかは手に入りにくいのです。あったとしても非常に高価ですので、難しいです。
そこで、何かないものか?と思案したところ、この際だからオタクの店に行って探してみよう。うん、そうしてみよう。フィギュアとかゴロゴロしているからきっと何かあるに違いない。
名古屋では大須にこういうヲタショップが色々あるのです。
今ままでまったく縁のない世界ですが、勇気を出して入ってみたのです。
ヲタショップも今時は女性店員が多く、ヲタ文化はすっかりと根付いてきている、そんな感じがしました。客層もそれほどヲタ臭くありません。一般人とそう違いはない気がします。
素体と呼ばれるドールヘッド、ドールボディなどのパーツが普通に並んでいました。素晴らしい。そんなに高い値段でもないです。ウィッグなど色とりどりの髪色のバリエーションがあります。日本のオタク文化に対する見識を改めないといけません。
手など500円もしなかったです。わざわざ手を作る意義を見いだせなくなりました。
しかもだ、これを見てくれ。なんとピッタリだ。
もしかして盆を持つためにわざわざこの手を量産したのか?というぐらいの見事さで合います。
何と素晴らしい。この手が500円ぐらいで購入できるとは、実にこの世に生きていて良かった、そんな気がします。
眼球のセットはちょっとだけ難しいです。意味がわかるまでちょっと苦労しました。
和人形とは違った方向に走っていきそうな感じですが、これはなかなか可愛いな。ウィッグも数種類買っておけば良かった。結構気に入った。萌えフィギュアを欲しがる人たちの気持ちがちょっとわかったような気がします。
何と、大江戸八百八町の茶運び三助が、どういうわけかちょっと萌えそうなメイドカフェのリリアちゃんに変わりそうな、というかこれはもうまさに、制作者の意向とは無関係に方向性大転換になってしまったのでした。制作者である私に大きな衝撃が走った瞬間でした。これはThresholdと言っても良いのではないか?そんな気がします。もう横紙破りと言われようが何と言われようが方向性が変わりました。