更新が久しぶりですが、書くネタがなかったからです。朝から晩までE-P1/E-P2ケースとGF-1用のケースを作っており、毎日がすてきなルーティーンワークです。
今回、刃型屋さんが混んでいて、一週間ほど時間がかかってしまいましたが、E-PL1スナップケース用の刃型が上がって参りました。
相変わらずプロは見事な刃曲げです。
刃はオーストリアのボーラー。薄めの刃ですので非常に良く切れます。実際指などが刃先に触れて切り傷を作ってしまうことなど毎度のことですが、まだ指を落としてしまったりしていないですからラッキーです。
専用刃型を作るとなると、結構イニシャルコストがかかりますが、最近は有り難いことに、発売初日にたくさんのご注文をいただけて、開発費用(試作にかかる材料費と労賃+刃型代金)が回収出来ております。つまり発売後2日目から利益が出ているわけです。これもすべてお客様のおかげです。ありがとうございます。
新しい刃型が出来るとともに、廃棄する刃型も出てきます。
今回廃棄となったのは、E-P1用の刃型とそのステッチラインを入れる型枠です(現在販売しているE-P1/E-P2ケースより前バージョンのもの)。
かなり稼いでくれた刃型ですが、 もう使いませんので勿体ないですけど廃棄です。
1000セット以上は余裕でカットしておりますので、1カットあたりの費用は40円以下です。私がいつも言っている「革の手裁ちなどアホ臭くてやっていられない」を見事に具現してくれた刃型です。お疲れ様でした、そしてありがとうございました。
話は変わって、納税も終わりまして(まだ所得税だけですが)、MicroScribe G2X(アーム型三次元計測器)の購入に進みたいと思います。本日お値段の折り合いが付きましたので、明日注文書を出して、あとは納品を待つ、という進行状況です。
さてこの三次元計測器ですが、一体何に使うのかと申しますと、当店の場合、非常にシンプルです。
ライノ(三次元CAD/モデラー)のプラグインとして、MicroScribe G2Xが直接認識できますので、この計測器でカメラの表面をなぞる。とりあえずはカメラの革を貼ってある部分の輪郭にそってなぞると、そのラインがライノに直接、三次元のラインとしてライノにリアルタイムで線が描かれる、その三次元の線を二次元展開すると、あっという間にカメラ貼り革のデータが出来てしまうわけです。
貼り革の採寸と言っても、35mmフォーマットのカメラぐらいでしたら、それほど手間がかかりませんが、中判カメラ(特に二眼レフ)、大判カメラ(特にリンホフ)となってくると、正確な採寸をするのに一日がかりで、現状では当店は忙しすぎて、お恥ずかしながらお客様の貼り替え依頼をすべて断っている状態です。
三次元計測器→三次元CAD→二次元展開という方法なら相当手間が省けて、お客様からの貼り替え依頼も、すべて当店で「やらせていただきます」と言えます。
おそらく当店は、カメラ貼り革の販売を8年ぐらいやっているのですが、やっとこのレベルに達しようとしております。これもすべて、お客様に当店の商品をご購入いただくというサポートがあったおかげで、大変有り難いことだと思っております。
そして、その計測器オペとCADオペ要員として、現在ライノを仕込んでいるウチの年金生活者ですが、どうもまだライノの肝が今ひとつ理解できないようです。客観的に見て、私の方が数倍物覚えがいいような感じです。うーむ、本当に親子かねえ?と心配になってきました。