まずパンチングの模様をつけるためのポンチを作ります。
鉄板にドリリングをしてポンチをズラっと埋め込みます。ドリリング(穴あけ)は、正確に穴を開けるということは(私のような素人には)かなり難しいのです。まず垂直に穴あけをしないといけません。垂直に穴を開けるぐらいでしたらボール盤を使えばクリアーできるのですが、正しい位置に穴を開けるのが難関で、ちょっとでもずれると、それがとても目立ちます。私にそんな器用なことができるわけ無いですよね。結局CNCを使うわけです。
ポンチの数は21個です。一個一個穴を開けるのはとてもではないですが手間が掛かり過ぎますので、一気に穴を開けられるようにこんなものを作ってしまいます。
そして治具の削り出し。
治具の拡大。ちょっと仕上げが汚いですけど、これを売るわけではないので、こんな感じでいいでしょう。
ここに革を当てて加圧すればステッチのガイドラインと、パンチングのガイドラインが革に付きます。
治具の凸部分が革に転写されて凹となります。
革に転写された凹部分にポンチを合わせて置きます。
そしてプレス&カット。一発で所定の位置に21個の穴があきました。
ポンチ穴ガイドラインだけではなく、本裁ち用ガイドラインとステッチガイドラインも革の表面に転写されておりますので、パッド部分の革を貼りあわせてから本裁して、ガイドに合わせてミシンを走らせればOK。治具というのは非常に合理的に物事が進められます。やっていることのスケールは小さいですが、一種の様式美の世界です。
とりあえず肩パッドにパンチングをしてホワイトシュリンクを透かしで入れてみました。
ストラップはキャメル+ホワイトステッチ。肩パッドはレッドステッチ。
使用しているポンチはΦ3mm、Φ4mm、Φ5mmの3種類だけですが、見た感じは内側から段々と少しづつ大きな穴になっていくように見える視覚効果(というか錯覚)を狙っています。そう見えないですか?困ったな。でもまあいいや。
これなら悪くないかな。シュリンクではなくフラットな革のほうが宜しいような気がします。