もう3年ぐらい座禅&瞑想で修行しています(本人は修行しているつもり)。それをやると何か良いことがあるのですか?と言われると、それをやったところで特に何か良いことがあったり、何が起こったりするわけではありません。何も役に立たないことを実に熱心にやる、究極の趣味ってそういうものですよね?強いて何が良いかと言われれば、見事に金がかからないのが良いですね。必要なのは座布団ぐらいです。
ネットで座禅・瞑想をサーチすると、「ダイエット」だとか「金持ちになる」とか「理想の人を引き寄せる」だとか、酷いものになると「相場に強くなる瞑想法」などという噴飯物のページが山のようにヒットしますけど、そういう煩悩100%で欲得ずくの世界からは一番遠いところにあるものだと思うのですけどね。こう言っては何ですが、そういう人たちは基本的に何かを求めすぎなのです。要は欲張りすぎ。しかも悪い意味で他力本願。普通もう十分持ちきれないほど持っているはずですから、「何かが欲しければ、もう何か捨てなさい」と言いたいところです。
その反対に、鬱が治るとか金星人だとかアナザーワールドなどなど、こんどは変な方向に突っ走った精神世界というかメンヘルというか、「あなた方、悪いことは言わないから、目を覚ましたらどうでしょうか?」と言いたくなるようなページも多いです。そういうケースの場合は、勇気を持って現実を直視して心療内科に行った方が手っ取り早いと思います。正直、その手のページを見ると吐き気がします。座禅とか瞑想とか言いながら、精神世界は大嫌いなわけです。
そういうよくわからない世界ですけど、ずっと続けているのです。毎朝6時に起きて1時間ぐらいでしょうか。しかし座禅&瞑想だけでは今ひとつの感じがありますので、呼吸法が瞑想とマッチングが良いらしいということで、今年の春ぐらいから呼吸法をしながら座禅を組んで瞑想をしているのです。
呼吸法というのは実際に何をやるかというと、これもネットでサーチすれば出てきますが、ただ息をするぐらいのことでも、様々なものがあるのです。だいたいは長く息を吐くのが基本です。最初に買った呼吸法の本に、1分間に7回呼吸をするというのがありましたけど、1分間に7回程度など眠てぇことはやっていられるか、この際だから何でも良いから長く息を吐いてやれ、ということで、ひたすら長く息を吐く練習を続けているのです。呼吸法を身につけたヨガの行者だと1分半ぐらい息を吐けるそうです。
ちなみに海女さんは息の長い人だと5分ぐらい水中に潜っていられるそうです。それに比べると1分半は、大したことがないように思えますよね。実はそれはちょっと違うのです。10秒息を吸って、5秒息を止めて、1分半息を吐くというサイクルを延々と繰り返すのです。繰り返すと言うのが重要です。海女さんが息が長いといっても、5分水中にいて10秒息を吸ってまた5分潜るということは繰り返せません。
実際にやってみると、結構難しいです。1分半などとても出来るものではありません。まず息を20秒吐くのを繰り返すのも難しいです。3,4回でギブアップしてしまいます。これは時計の秒針などを見ながら実際にやってみるとよくわかると思います。
しかし、ちょっとずつ息を伸ばしていくのです。1週間に1秒伸ばすぐらいのペースです。1秒ぐらいなら自分を誤魔化せるレベルというか、自分をちょっとだけ騙しながら息を伸ばしていきますと、そのうちに息が伸びてきます。
進歩は亀の歩みのようにノロいですが、塵も積もれば山となるという例えのごとく、現在は
10秒吸って、5秒止めて、48秒息を吐く
という自分でも驚きの息の長さとなりました。このパターンを30分とか1時間続けるわけです。
何と1分間に1回しか呼吸をしていないわけです。来年の今頃は、呼吸法を身につけたヨガ行者の1分半を超えるかも知れませんね。
息が長くなったところで、これまた特に良いことがあるわけではないのですが、なんと言いましょうか、修行をしているという気分が満点なのがとても良いのです。呼吸が長くなると、人によってはクンダリーニ覚醒というものが発生するようです。ネットでサーチすると、自称:クンダリーニ覚醒を体験した」というのが出てくると思いますけど、おそらく9割方はホラか妄想でしょう。
ただクンダリーニ覚醒自体はホラではないと思います。これが起こると頭の渦あたりが盛り上がるそうです。皆さんのよく知っている人で、頭の渦あたりが盛り上がっている人がいますよ。何を隠そう、それは「お釈迦様」です。お釈迦様は厳しい修行を続けるうちにクンダリーニ覚醒があったのは、おそらく間違いないことでしょう。
しかしややこしいことに、「クンダリーニ覚醒≠悟り」らしいです。この2つは特に関連があるわけではないようです。
そういうことはまあいいや。私にクンダリーニ覚醒が起こる日が来るかどうかわかりませんけど、まぁあまり期待せずに、引き続き呼吸を伸ばしていくことにいたします。