2016年3月8日火曜日

3月9日はニュピ [店主配偶者]

今年は3月9日がバリヒンズー教のお正月ニュピにあたります。
バリヒンズー教のいろいろな宗教行事はウク暦とサカ暦の二つの暦で
回っておりニュピはサカ暦で数えます。サカ暦は西暦より10日前後
日数が少ないため、毎年10日前後早くなります。
そういえば、昨年は娘の誕生日(3月20日)がニュピ前日だったなぁ。

ニュピは当日の午前6時から翌日の午前6時までと決まっており
『静寂の日』ですから、何もせず瞑想をして過ごさなければいけません。
『火』を使うことが禁止されているので電気を使うことができないし(夜、見回りに来ます)、
家から出ることも禁止されています(家の周りは見張り番がいる為、外出すると捕まります)。
バリ島では国家権力とほぼ同じぐらい力があるのが宗教組織ですから、逆らうことなどできませんよ、
国外追放されます、、、、。

ヒンズー教徒じゃない人たちはその時期、バリ島を脱出したり、ホテルに泊まったり(ホテルは唯一電気を使ってもよい)と
いろいろ工夫を凝らしますが、私は犬を飼っていた事とお手伝いがバリ人だったので(お祭りなので田舎に帰る)、
いつも家にいました。と言うか、電気が使えないことがさほど苦にならないのです。
暗くなったら寝てしまえばいいわけで、、、、。しかもとても静かで空気もきれいに感じなかなかいいものです。

ニュピの前日は『オゴオゴ』といって、『悪の神』の人形を作って練り歩き各地区でそれぞれの村で作った人形を戦わせ
最後は焼き尽くす。各家庭では家の中を鍋をたたきながら歩き、悪魔払いをします。家に住んでいる悪魔をその人形に移し
焼いてしまうという訳です。

数年前は港(海、空)は閉鎖されておらず、許可があれば歩いて職場に行くこともできましたが、
今はすべて閉鎖、歩いて職場に行くことも禁止となってしまいました。

前日の午後10時ごろにには、街灯、信号も全て消されてしまい、唯一電気を使ってもよいホテルでも外灯はほとんど消してしまいますので、
島全部が『漆黒の闇』の中です。ニュピは新月の日と決まっているため、月明りも期待できず、曇り日にあたると、星光もありません。

しかし、昨年は母がバリ島に滞在していた為、犬はお手伝いにお願いして、3人でホテルに泊まりましたが
それはそれで、まあ、楽しいひと時を過ごすことができました。









ホテルに宿泊しても、ニュピにの前日には規模は小さいけれどオゴオゴが楽しめます。
母との良い思い出です。