2016年3月2日水曜日

名古屋近郊のローカル線探訪 長良川鉄道

鉄道ファンではないけど、結構楽しめるローカル線。一度やり出したら終わるまでやるか、飽きてやめるか、のどちらかですが、まだまだ主だってものでJR名松線 名鉄尾西線 天竜浜名湖線 樽見線 養老線 飯田線と続いており、半分もこなしておりません。

本日は長良川鉄道です。美濃太田駅から郡上八幡を目指します。乗りつぶすのなら終点北濃駅までですが、行ったところで何も無いだろうということで郡上八幡までとします。郡上八幡に行きたいなら何も列車に乗らなくても、今時高速道路があって速いし安いです、というのがまさにモータリゼーションの発達で、ローカル線はひたすら廃れていき廃線となる。まさに過酷な時代の流れというものです。

ちょっと調べてみると、名古屋近郊にこんな鉄道があったのか、というのがゴロゴロしてます。
日本鉄道切符公園/東濃鉄道
このページの地図を見ると、東濃鉄道笠原線、東濃鉄道駄知線、矢作鉄道なんてのもあります。矢作鉄道は恐らく岩村電気軌道のことでしょう。今はすべて廃線です。

まあ、ゴタクはその辺で良いわ、ということで、本日は長良川鉄道。



長良川鉄道の始点である美濃太田駅に行きます。
友達に「名古屋から出ているローカル線はないの?」と聞かれましたが、名古屋から乗れるような鉄道はそもそもローカル線ではないのです。名鉄瀬戸線はローカル線っぽい雰囲気ですけど、私は瀬戸線は断じてローカル線ではないと言いたい。辺鄙なところからさらに辺鄙な場所まで走るからローカル線なのです。



またノンビリしたところです。南側は結構開けているようです。
美濃太田駅という名前を聞くと、今はなきカメラメーカーであるMinoltaを思い出します。ミノルタのCMで外人が「ミノータ」と発音しているのが、日本人の耳には「美濃太田(みのおおた)」に聞こえてしまうという、かなりどうでもいい話です。



綺麗な駅舎です。



階段を下りると長良川鉄道のプラットフォーム。



車両には「We♡ながてつ」の表示。「頑張れよ」と割と他人事のように声をかけたくなります。





釜飯きっぷ。2700円で一日乗り放題。





釜飯+お土産つき。
お土産という気遣いが嬉しいですね。別に欲しくないけど、その気遣いが良いのです。



座席は明知鉄道と同じく仕切りなしの横一列向かい合わせ。ローカル線のデフォルトなのでしょうか。




関を過ぎると、長良川の美しい景色を眺めながら列車は北へと走ります。



終点はまだ先ですが、レトロな駅舎がポツンとある郡上八幡で下車します。





人気がなく寒々しい駅舎内で、背中を丸めながら冷えきった釜飯を食べるというのは、「懐の寂しい庶民が慎ましくもささやかな小旅行を精一杯楽しんでいる」という気分のわびしさ感満点で実に趣があります。私も今では夫婦でやっていますから、涙ぐましさは「倍率ドン!更に倍」という感じですが、そういうのが決して嫌いなわけではありません。一昔前の純文学の情景みたいだね。

電子レンジがあればなぁ、、、と思ったりもします。



駅から市街地までは多少距離がありますので、100円で乗れる豆バスで移動します。



古くても整った郡上八幡の町並みをブラブラして過ごします。



今時の日本人はこんなもの買わないだろうというショボいものしか置いてない土産物屋で、一体何を買うのか知りませんが、中国人観光客の団体が結構買いこんでいて、日本人の店員さんが「謝謝大家!」(みなさんありがとう)と、にこやかに送り出していました。発音も声調も正確なのが驚きです。私は400円のニッキアメを買っただけでした。
今時はこんな田舎まで中国人観光客が来るのか、という驚きと共に、自国の歴史が偉大すぎるため、他国の歴史など屁ぐらいにしか思ってない中国人が、果たしてこういう場所を観光して面白いのだろうか?と首をかしげてしまうのでした。



例によってあまり下調べをしていかないので、1時間ぐらいぶらついて帰りの電車に乗って帰ってきました。



美濃太田-郡上八幡、片道1時間20分ぐらいだったでしょうか。長良川鉄道もなかなか楽しめました。