2013年6月15日土曜日

カメラケース縫製機のモーター交換

先日ヨーロッパから引っ張ってきたカメラケース縫製機のモーターがやっぱりどうも三相電源のようで、当店には三相を引いていないため、せっかくだからサーボモーターに交換という方向でトライしてみることにいたしました。
うまく動くかどうかは、やってみないとわかりません。うまく行くでしょうか。


まず縫製機についてきたジーメンスのモーターを取り外します。


サーボモーターを買ってきて交換して、思うように動かないといけませんので、とりあえず腕ミシンにつけてあるモーターを外して交換してみます。腕ミシンはうちではさっぱり使わないので、この際だから外してしまいます。こっちのモーターはまた考えましょう。


目を離すとやっつけ仕事をやって逃げたがる親父を叱咤しながら、すったもんだして何とかモーターを交換してもらいました。
親父もいじりながら、ネジがインチ規格だと何ともならんぞ、とかうるさいんです。ドイツ製なんだからミリ規格に決まっているから大丈夫だというと、耳が遠いので「そうか、フランス製ならミリだな」とか、自分勝手に解釈しているんです。
「フランス製じゃねーっつってんの、ドイツ製だっていうの」
まあフランス製だろうがドイツ製だろう、どうでもいいんですけどね。

サーボモーターを取り付けた図です。取り付け位置の関係で、モーターとコントローラーが逆さまになっています。上下逆になると、今度は困るのがフットスイッチです。


関係ないですけど、イメージ写真。古い機械はモノクロだと雰囲気満点です。
今すぐ蒸気を吐きながら力強く動き出しそうな勢いが感じられます。


スイッチも交換。


機械のクラッチはつなぎっぱなしにしてしまいますので、クラッチペダルなんぞ男らしく外してしまいます。
クラッチペダルを外して、サーボモーターにしてしまうと、これは車と同じで、まさにオートマになるのです。



そして、試運転。見事に動きました。
こういうステッチャーにもサーボモーターが載せられました。針位置決め、フットペダルでスピード調整思いのままですよ。サーボは実にありがたいなあ。50年前の縫製機と現代のサーボモーターとの新旧コンビで蘇ったのであります。
こんな厳つい機械が単相100V(家庭用のコンセント電源)で普通に動いてしまっております。

どうです?このメカの美しい統制されたダンスのような動き。複雑な機械仕掛けはここまで芸術的なものなのです。この縫製機って、これだけで何かの工場みたいですね。

もうカッコ良すぎて死んでしまいそうです。
これを見られただけでも生きている価値があったというものです。