2014年6月15日日曜日

からくり茶運び人形の試作

せっかくレーザーとかCNCがあるので、からくり茶運び人形でも作ってみようと言うことで、設計図を手に入れてきました。日本人なら茶運び人形を知らない人はいないと思いますが、そんなものは見たことも聞いたこともないと言う方はこちらのリンク先の画像をご覧ください。

設計図は二次元ですので、トレースをして3次元に起こしていきます。


しかしながら、図面が非常にわかりにくいので一苦労です。たまに寸法が間違っているのではないか?という箇所もあり、本当にこの図面で出来上がったのだろうか?と少々疑ってしまいます。
もともとが江戸時代に墨で描かれたようなもので、しかも寸法単位が尺寸だろうから、そこから図面を起こすだけでも大変な作業だっただろうと思います。



何と言っても、江戸時代の図面はこれですよ?日本語を母語とする私でもまったく何が書いてあるのかわかりません。

それよりも、江戸時代という二次元CADも三次元CADもない時代に、こういう仕掛けを作ったというのがまず驚きです。きっと気が遠くなるような試行錯誤があったに違いありません。さすが平賀源内、天才ですね。あぁ、平賀源内ではないですか?

それは良いのですけど、これは設計があまりよろしくなく、板厚が無駄にバラバラなのです。もう少し統一したらどうだろうか?というわけで、実際に私が作るときは一度板厚をある程度統一しないといかんでしょうなぁ。


しかしながらこの歯車の数は大したものです。一体どうやって江戸時代に歯車を作ったのでしょうか。のこぎりで山形にカットしていったのでしょうか。いやそれともノミで掘ったのか。いずれにせよ大変な苦労でしょう。

まあとりあえず図面を拾ってパーツを描いて組み合わせているところです。
なんというか、ウチは革製品を作るところと言うよりも、ちょっと研究所っぽくなってきたような気がします。


今日は一日こんなことをやっていました。時間がかかってしまっているのは、寸法がところどころ間違っているからです。この設計図を信じて作った人は作れなかったのではないでしょうか、作れたとしても大概修正で苦労したと思います。

他人の作ったデータは一応疑ってかかった方が良いという、良い例となりました。