2024年1月30日火曜日

映画「山の郵便配達」(那山 那人 那狗)

 ずっと昔にDVDレンタルで見た中国映画「山の郵便配達」(那山 那人 那狗)がプライムビデオに出ていて(https://www.amazon.co.jp/gp/video/detail/B0CMPC45YT)、早速見始めた。

この映画の何が良いかというと、とにかく山深い風景が気絶するぐらい素晴らしい。


風景を見ているだけでも飽きない。


建物もまた痺れる。この建物は清朝の頃からあるのではないか?とさえ思わせる造り。映画村みたいにただの映画セットなのかもしれませんけど、それは夢をぶち壊すのであえて考えないようにしておく。


くたびれた田舎っぽい服装がこれまたとても良い。


実直で素朴な親父が使う小汚くも不思議な形のキセルは素敵すぎて頭がクラクラしてくる。


この渋すぎるヤカンはもしかして叩いて作った手作りだろうか。ちょっとそのヤカンを1万円で譲ってもらえないだろうか。


シャツの前止めがボタンではなく玉結びした紐です。ボタンだとたまに外れて取れてしまうけど、この紐式だとそれがないので丈夫なのです。また画面全体から漂う煤けた雰囲気が最高です。


家族に捨てられた盲目の少数民族の老婆、石臼、蓑、竹籠、水甕、床几、何に使うのかわからない道具諸々。壁にかかっているブーメラン形状の道具は実物を見たら、きっと目を盗んでくすねたくなる気持ちになるね。


また絶景で気絶寸前。


まだまだ絶景が続く。


「何だこれ、もう勘弁してくれ」というぐらい次から次へと圧倒的な景色。


少数民族の娘も相当やばい。


題名の「那山 那人 那狗」(あの山あの人あの犬)がまさにこれだろう。ここでタイトル回収か。
もう何と表現したら良いのか自分にはわからない。
愚にもつかない反日ドラマを作る一方で、こんなスゲー映画を撮るのかと心を震わされる。

ストーリーも言うことなしだけど、風景だけでも延々何度でも見たくなります。プライムビデオ、ありがとう。