2011年12月31日土曜日

皆さん今年もありがとう

今日は大晦日です。
皆さん、今年は良い年だったですか?私はいつもどおり大晦日に思うことなのですが、その年が果たして良い年だったのか、そうでなかったのか、よくわからないです。まあ良いこともあったし、悪いこともあった、人生ってそういうものですよね。
そいつも持つただ一つの感想は

「今年も何とか食いつなげた。助かった。」

これだけです。そして「果たして来年はどうなることやら...。」そんな感じです。当店のような個人商店みたいなところの最大の重大関心事は「事業が存続できるかどうか」。その次が、「スタッフを食わせられるかどうか」。
儲かるといいなとか、自分の給料がもっと欲しいなとか、そういうことは正直言って二の次です。余裕が少ないところは、現実的にそういうものなのです。

それでも何と言っても敢然たる事実が、今年凌げたのは皆様に支持して(当店で何かをご購入して)いただいたお陰なのです。

皆様、今年もありがとうございました。心から感謝いたします。
来年も頑張りますので、ぜひともよろしくお願いいたします。



さて、昨日は裁断機のモーターが直らなくて、トホホな結果となりましたが、今日は中国からEMSで100V用の電磁弁が届く予定なので、届き次第、もう一台の方の油圧クリッカー(中国人が100V用と200V用を間違えて電磁弁を取り付けて送ってきたもの)を修理いたします。


午前10時時点の荷物の状態は上の通り、「持ち出し中」フラグが立っておりますので、もうすぐ届くはずです。
とにかく、今度は間違えたものを送って来ていないことを、現状祈るだけです。


午前10時半。届きました。届きましたであります。


今度はモデルナンバーの末尾がA1になっていますが、少々型番が違うところが気になります。

D5-03-2B2A-A1(今回のもの)
D5-03-2B11B-A2(元からついていたもの)

電磁弁メーカーに確認して正しいものを送ってくれと頼んでおいたのですが、間違いないでしょうか。今度は動くよな...。というか動いてくれないと困るんです。


親父に交換してもらいます。
電磁弁が止まっているのはネジ4本だけですので、交換は特に難しい作業ではありません。

で、電磁弁を交換して動かしてみました。

動くことは動くのですが、すごい振動と騒音です。
また、間違った電磁弁なんじゃね、これ?

今年は最後の最後まで、クリッカー相手に悪戦苦闘しています。
どちらかが直ってくれないと、正月明けの仕事で困ったことになるんですけどね。

何というかな、ブログの読者さんも気づいていると思うのですが、ウチは毎度毎度こんな感じのプチ・トラブルに見舞われていますけど、どうしてなんでしょうかねえ?他の会社はすべてのことにおいて、もっとスマートに物事が進んでいるのでしょうか。もしかしてウチだけでしょうか?

えーまぁそれは良いとして、親父が言うには、200Vの電磁弁でもコイルさえ100Vをつければ正常に動くと言うので、親父の言うことは正直あまり信用できないのですが、ダメ元で200V用電磁弁に100Vのコイルをつけてみました。もうそれしかやることが残っておりません。



するとどうでしょう。

何と動きました。正常に動きましたであります!

最後の最後で何とかなってくれました。0.75KW(1馬力)というクリッカーのサイズに比べて大きなモーターを積んだので、すげーパワーです。実際のところこのサイズだと0.4KW(0.5馬力)のモーターで十分だと思います。パワーが大きくても特に困ることはないので、まあ別に良いんですけど。
しばらくこのクリッカーを使って、その間に日本製の方を修理して、このクリッカーに飽きたらまた売りに出す予定です。


皆さんよいお年をお迎えください。

2011年12月30日金曜日

2111年の仕事納め

本日2011年12月30日、当店は本日が最終日となります。
今年も皆様のおかげで何とか食いつなぐことができました。本当にありがとうございました。


最終日とは言ってもかなり注文が入っておりますので、結構忙しいです。


モーターが故障しているクリッカーのパーツ(125V400μ コンデンサー)が届きました。


通販で買ったのですが、送料と代引き手数料を合わせて4700円もしました。容量が大きなものとは言え、随分と高いですね。でもモーターを交換すると46000円なので、それに比べると安いんですけどね。


親父を呼んで、モーターのコンデンサーを交換してもらいます。


作動確認をしてモーターをクリッカーに取り付けます。

動かんがね...

起動時のパワーが足りません。モーターを交換するしかないようですね、トホホ...。

それにしてもですね、モーターなどそうそう壊れるものではないんです。しかも30年前って言ったら、日本製品が一番丈夫だった時期なのではないでしょうか。それ以上にだいたいモーターなどぶっちゃけ磁石とコイルだけで出来ていますから、そもそも壊れるところがないんです。変ですね。

2011年12月28日水曜日

さようなら小型クリッカー

今年6月に明石まで行って引き取ってきた小型クリッカーですが(記事リンク1記事リンク2)、2日前の記事で書いたように、買い手がつきましたので、すぐにユニッククレーンでつり上げられるように外に出しておきます。


ゴロゴロと押していきます。


私一人で簡単に移動ができます。


こういうこともあろうかと思って、キャスター付きの台車を作って、クリッカーを乗せてあるのです。


まあ、このあたりで良いでしょう。今晩ユニックを持って引き取りに来る予定です。
私自身がユニックを手配して運ばないで済むというだけで、とても助かりました。


最後に記念写真。大石工業製です。日本でクリッカーを作っている会社は1件ぐらいしか残っていないと聞いたのですが、ここはまだ残っているのでしょうか。

該当住所(Google mapリンク)を見ると、ドント建設という建物になっています。何すか?その「ドント建設」って(笑)。該当住所は西成区ですが、いわゆる革問屋街である浪速区大国町界隈です。


天気予報では本日は雨が降るとは言っていませんが、もし降ったりして、機械に水がかかってもいけませんので、ビニールシートで覆っておきます。何と言いましょうか、ブルーシート「てるてる坊主」状態ですね。

このクリッカーとも今日でお別れ。さようなら。




次の朝出勤してきたら、昨晩のうちに引き取って行かれたようで、クリッカーはいなくなっていました。年末に一つ何かが片付いたな、という気分です。

2011年12月26日月曜日

本年度最終週

クリスマスも終わり、今年も押し迫って参りました。2011年も最終週です。



名古屋も少し雪が積もりました。



昨日から縫製していたダークタンのケースも、再度染めの工程に入っております。


修理中の2台のクリッカーは部品待ちの状態です。
結局、中国製の新品のクリッカーは、電磁弁が間違っているということで、部品を中国から送ってもらうことになりました。

今年は調子に乗って、油圧クリッカー2台も増やしてしまったんですけど、どう考えても4台も油圧クリッカーは必要ありません。誰か欲しい人、買いませんか?100V単相のコンセント電源で動くような便利な状態になっております。


この小さなクリッカーは××万で良いかな。当店渡しで、別途運賃がかかります。
裁断天板の大きさは180mm x 400mm程。財布・小物などの小さな仕事をするのに向いています。
ご希望の方は、info@aki-asahi.com までお気軽にお問い合わせ下さい。

次の日(12月27日)に即、売れました。ありがとうございました。

2011年12月25日日曜日

今日はクリスマス

2011年12月25日、日曜日。本日はクリスマスですね。
私はそういうこととは全く無縁というか、これっぽっちも興味がありません。今日もケースの縫製がたまっているので、8時半に出勤してきました。


ダークタンは相変わらず多いです。


側面と底部分を合わせる部分を手縫いしていきます。1個20分ぐらいかかる作業です。うちのケースは結構手間がかかっているという代表的な部分です。

出勤してきたばかりの工房は寒いですので、ファンヒーター2台とエアコン1台をフル回転して20℃まで温めます。



外を見たら、雪がちらついていました。ホワイトクリスマスになるのでしょうか。

2011年12月24日土曜日

Nikon J1の貼り革採寸

先日、Fuji X10と同時に購入したNikon J1の貼り革を、今日はひとつスタッフに手をつけてもらうことにいたします。


CADで貼り革の線を描き、レーザーでカットしては、合わない部分を直して、ということを延々と繰り返します。


1というロゴがかなり邪魔なところにいて、貼り革をどうやってカットするか悩むところです。



1というロゴを出したバージョン。


1というロゴを隠したバージョン。こちらの方がすっきりしていると思いますので、こちらの方で刃型を作ってみたいと思います。


チェリーウッドをカットして最終的に寸法を確認。
今年最後の刃型発注となります。

この仕事は終わりましたので、X10貼り革のサンプル写真を撮ることにいたします。

2011年12月23日金曜日

中国製油圧クリッカーを買ってみるの巻 2台目 -- 修理編

19日に通関してきた中国製油圧クリッカーがまともに動かない、ということで、部品を待っていたらいつになるかわかりませんので、こっちの方で何とかしながら動くまで直していきたいと思います。

現状の動作は下のビデオのような感じで、裁断天板がストロークしてくれません。




まず側面の鉄板を外してメンテを始めます。


先日書いたように、油圧の弁がおかしいのではないかということで、10mmの鉄玉を問題と思われる部品に溶接してみます。


これで組み直してみました。が、全く改善されません。
違う場所に問題があるようです。




もしかして電磁弁が壊れているのではないかということで、
上の油圧制御装置をばらします。


油圧の制御装置自体は単純な構造です。


割と簡単にばらせます。


これが電磁弁です。
型番は、D5-03-2B11B-A2 となっております。こういうものの型番というのは、思いつきでつけているわけではなく、だいたいのルールがあります。おそらく最後の2桁のA2のAというのが交流をあらわしており(Dなら直流)、2というのはおそらく200V。これがA1であるべきなのではないか?とGoogleサーチしましたが、D5-03-2B11B-A1 というものは出てくるのですが、詳しい情報は出てきません。

クリッカーを製造した中国のメーカーにその点を確認しても、「それで間違っていない」の一点張りです。


そこで電磁弁に200V単相電源を別途繋いで実験してみます。



200Vのスイッチを入れると見事に天板がストロークします。
結局、間違った電磁弁を取り違えてつけてしまっているので、きちんと動かないというわけでした。
中国から100Vの電磁弁を送ってもらうことにいたします。

先ほどこのビデオを製造メーカーに送りましたが、すんなり電池弁の型番間違いを認めるかどうか、それはまだわかりません。何と言っても自分の間違いは認めたがらない人種なんです。というよりも、おそらくこのクリッカーの構造とか電磁弁の役割とか100Vと200Vの違いとか、そういうことの意味を深く理解せずに作っているね、これは。それに製品の動作チェックもしていないんじゃないかな、だって100Vだと実際動かないんだもの。

とりあえず一段落なので、古い日本製油圧クリッカーの方を修理にトライしていきます。


こちらの方のとりあえずの問題は、始動に問題があり、最初に手でモーターを回して助力を与えないと動いてくれないと言うことです。


機械からモーターを取り外します。


100Vの電源に繋いで負荷なしの状態で回してみると、きちんと動くのです。
コンデンサーが壊れたのではないかということで、テスターで測ってみますけど、よくわかりません。


大きい方のコンデンサーにはモーター始動用と書いてありますね。たぶんこれを交換すればきちんと始動するはず、、、です。

とりあえず、親父に大須の電子部品屋に行ってもらって、コンデンサーを買ってきてもらうことにしたのですが、大須に行っても探しきらないので、結局 RSコンポーネンツで「アルミ電解コンデンサ,モーター用,400MS12ACMA1RSC」というものをポチりました。


送料を入れて2200円ほど。高いのだか安いのだか。

2011年12月22日木曜日

ラストスパート

年末も押し迫って参りました。実質仕事ができる日は後何日残っているのでしょうか。


とりあえず今年中に仕上げたいケースです。ラストスパートという感じです。
この量、今年中に終わるか...?

2011年12月19日月曜日

中国製油圧クリッカーを買ってみるの巻 2台目 -- 税関検査編

本日2011年12月19日、午前10時に税関の検査予定が入っておりますので、朝から隣の敷地にある建設機械レンタル屋で2トンクレーンつきトラックを借りてきます。


レンタル料金は、1日12000円ほどです。安いんだか高いんだか、よくわからない値段ですね。


工房に無理矢理入れます。


まず、古い油圧クリッカーを吊り出します。ここに新しいクリッカーが入ります。



とりあえず外に出して、ビニールシートでもかけておきます。
午前9時20分。ウチにいるヒマな年金暮らしの老人(私の親父)を連れて工房を出発。


そして、午前10時に名古屋税関西部出張所に到着。


年末警戒実施中だそうです。たぶん私も警戒されてしまったのでしょう。だからすんなり輸入許可が下りずに検査になったに違いありません。


蔵置場所の海運会社倉庫に荷物を取りに行きます。矢印先にある木箱が私の荷物です。


リフトで積んでもらいます。


レバーブロックで荷物を締めて、検査場に移動します。


まずはX線検査です。これは大型トレーラーがコンテナを積んだ状態で、そのまま流してX線検査ができる建物です。空港にあるX線検査機の超巨大なものを想像してください。そんな感じのものです。



実はこれフランス製の機械だそうです。
フランス製の機械と聞いて、ちょっとイヤな予感がした方がいましたら、かなり鋭いです。
そうなんです。この巨大なX線検査機ですが、しょっちゅう故障するそうです。今日も私が来る30分前に故障したそうです。
故障すると毎度毎度フランスから技術者が来て直していくそうですけど、年に何度も何度もやっているみたいです。それでも立派なのは、壊れたら次の日にフランス本国から修理人が飛んでくるそうです。そんなに毎度毎度の事でしたら、その人を日本に常駐させておいたらどうでしょうかねぇ?

皆さん、フランス製とかイタリア製とか要するにラテンの人間が作った機械など間違っても買わないようにしましょうね。ロクなもんじゃありませんから。あのいい加減さで飛行機とか作っているんですから、もう彼らの無謀さというか命知らずさも大概なもんです。

機械は日本製かドイツ製。実際これ以外の選択肢はありません。100歩譲ってもアメリカ製まで。それ以外は冒険とか趣味・道楽の世界です。

続々と入ってくるX線検査対象のコンテナも、すべて本日の検査は中止というか省略。フランス人の作ったいい加減な機械のせいで、本日は密輸やり放題状態です。


仕方がないので、梱包の木箱を開いて目視で検査となります。
今日は木箱をすんなり開くために、丸鋸・グラインダー・釘抜き・ハンマー・ドライバー類等、一式用意してきました。木箱を「ばらす」と言うより「破壊する」という行為に近いです。


検査員の皆さんが集まってきて、薬物とか武器・弾薬とか入っていないかチェックします。
物々しい様子を想像された方もいらっしゃるかと思いますが、実際は和気藹々として割とほのぼのとした雰囲気です。

ここで武器弾薬なんかが出てきたら、私はふんぞり返って大威張りできるんですけどね。残念ながら、何も余計なものは出てきません。


赤のマスキングしてある女性。このお方が名古屋税関西部出張所のチャキチャキ姉貴です。れっきとした輸入審査官さんです。美人じゃないですけど(もちろんブスじゃないです)、チャキチャキしていて、もうスゲー格好いいんです。私はすっかりこの姉貴に岡惚れ状態です。

「アネキ!今日も格好いいッス!」

姉貴は独身なんでしょうか?独身だったら私が結婚を申し込みたいね。
アネキと結婚して一生涯姉貴の子分として過ごしたい、これが私のささやかな夢です。

というかさ、この1年の間、通関に行くたびにちょくちょく顔を合わせているんですから、そろそろ姉貴も私の顔を覚えて欲しいんですけど...。毎度毎度、通関に行くと「通関は初めてですか?」って私に訊くのは、頼むからもうやめてくれ。


何だかんだで午前中に検査を終えて、昼過ぎに工房に戻り、私も親父も昼飯も食わずに何とか新しいクリッカーを下ろします。


今回オイルが入っていないので、エンジンオイルを入れておきます。本当はISOグレード粘度32の機械オイルを入れるようになっておりますけど、親父がエンジンオイルでも構わんというので、そうしました。


ここで問題がおこります。何をあろう事か苦労して運んできた油圧クリッカーがきちんと動作しません。

親父が油圧部分をばらして、原因を探ります。


問題はこのパーツです。これ正規のバルブ部品じゃないです。たぶん足りなかったので、適当なネジを削って誤魔化したようです。案の定、きちんと動きません。困ったもんです。
中国側の業者に連絡して、きちんとしたパーツを送ってもらうことにします。

中国製はこういうところがいい加減で怖いですね。というかさ、こういう重要なパーツは、別のもので誤魔化しても、きちんと動かないから、すぐにバレると思うんですけどね。実際に動かないんですから。

一体中国人は何を考えているのでしょうか?
というか、なぁ読者の皆さん、私の今日の苦労は一体何だったんでしょうねえ?

何というか、疲れた一日でした。