2009年11月30日月曜日

切削、失敗、また切削



さあ、今日も行ってみましょう。






昨日切削できなかったひょうたん型の革絞り木型切削。



図面は上のような感じです。朝からMDX-40でメス型の方から切削開始。

















朝9時頃から切削をはじめて、途中エンドミルを交換して、昼頃までかかりました。3時間以上かかっています。

さてこの不思議なひょうたん型は何になるのか?ヒントは以下の画像です。



ヒントというよりもバレバレのような気がしますが。

午後4時頃、オス型を切削開始して、午後7時半現在、まだ切削しています。あと15分ぐらいかかりそうな勢いです。


さて、このひょうたん型木型データですが、私なりの作り方の解説です。正しい方法かどうかわかりません。おそらく間違いなくもっと効率の良い方法があるかと思います。

 

2D CADで上のような断面図を描き、ライノで開きます。外枠と背骨という感じです。

 

背骨の部分を連結して、回転コマンドで垂直に立てます。




背骨のラインをひょうたんの中心に移動してきます。

















ひょうたんの外枠曲線、背骨の曲線にかかるように楕円を描きます。




分割コマンドを使って、楕円を2分割。下の部分は消します。




曲線ネットワークコマンド→ 黄色い曲線を選択




曲線ネットワークでサーフェイス張りのダイヤログ。




お見事。ほぼ一発で複雑なサーフェイスが張れました。
結構ここで躓くと思います。実際のところ私も何度も躓いています。




ミラーして、レンダリングだとこんな感じです。

正直、3D CADなど一生縁がないだろうと思っておりました。MDX-40を動かすために、半分仕方がなく覚え始めたのですが、実際のところ面白いです。というか、こんなに面白いものが世の中にあったのか?と思うぐらいです。 それに40歳になっても、まだまだ新しいことは普通に覚えられるものだと思いました(興味のないことは覚えられませんが)。

2009年11月29日日曜日

ライノの修行2

昨日届いたRhinocerosでジュエリーを作ろう!に沿って、ライノの修行を朝から始めました。
15000円が高いか安いかは微妙なところですが、結構勉強になります。 初めて知るコマンド、自分だけでは当分使い方を覚えなさそうなコマンドも、ビデオに沿ってやっていると、理解できます。初心者向け教材として良くできていると思います。



まず手始めに、指輪のリングです。簡単ですが、1次スイープの使い方で知らなかったことを教えられました。


 4画面ですと上のような感じです。

 

寸法を入れるとわかりやすいのですが、リングの幅が微妙に違います。別にすごいと言いたいわけではありません。1次スイープ一発でこういう形が出来るとは知らなかったなぁ。勉強になります。

 

続いて、星形のチャームの製作。制御点のいじり方が少しわかりました。




4面図だと上のような感じです。CADというよりも3Dグラフィックソフトのような使い方なのでしょうか。

さて、話は変わって



今日も試作の切削をしようと思ったのですが、昼から外出したため、切削できませんでした。

切削は

ライノ → stl形式でデータ吐き出し →  Modela Player4というCAMソフトでstlファイルを読み込み、切削プランを練る → MDX-40で実際に切削

という順序になるのですが、問題はこの Modela Player4で、このCAMソフトが非常に遅いです。

ちょっと複雑になるとデータ生成で数十分かかります。もう延々とソフトが切削工程を考えています。もっと複雑になると一晩かかって計算しているなんて事もあるそうです。まだそこまで複雑なデータはないのですが、ちょっと気が遠くなりますね。

Modela Player4は正直おまけソフトで、仕方がないのです。一般的に言ってCAMソフトというのは100万円以下のものはクズという程度のものだそうですので、おまけソフトに贅沢は言えないのですが、せめてマルチコアCPUのすべて使ってフルパワーで計算して少しでも短時間で計算してくれるようにしてください、とお願いしたいです。まあ、私がお願いしたところで、誰も聞いてくれたりはしませんけど。


いずれにせよ、3D切削は思ったほど甘くない世界でした、ということで。

2009年11月27日金曜日

ライノの修行

基本操作を理解さえしてしまえば、後はほぼ感覚である程度使えてしまう2D CADとは違い、3Dになるとコマンドは膨大ですので、一人でいじくり回していても、なかなか上達しません。マニュアルを読んでも概念さえさっぱり理解できないものも結構あります。
ここはやはりベテランがどうやっているかを見て、修行をする必要があります。ライノは他の3D CADと比べて安いので、その分ユーザーが多いそうで、YoutubeやインターネットのあちこちにTips的な動画が転がっております。

Rhino Tutorials's videos もそういう動画サイトのひとつです。

英語が大して聞き取れなくても、動画を追って同じ事をやってみると、結構こんな使い方があるのだと驚くことしきりです。

ということは、今日はその中の一つ Modeling screw threads (1 of 2)にチャレンジしました。














動画と同じ事をやるだけでも、なかなか上手くついて行かれなかったりします。ビデオをちょっちゅう巻き戻して「今、何やった?」 という事の連続ですが、まあ、とりあえず似たようなものが出来たようです。
レンダリングした画像は以下の通り。














「ブール演算:和」というコマンドで結構つまずきました。「ブール演算:和」という文字面を見ても、いったい何のことか想像もつきませんが、何となく少しだけわかったような気がします。

英語のビデオを見ながらというのも面倒なので、この際、日本語のDVDを予約しました。

Rhinocerosでジュエリーを作ろう!

別にジュエリーを作りたいわけじゃないですけど、サンプル動画がやたら面白そうだったので、つい購入。さらに修行に励みます。

2009年11月26日木曜日

3Dスキャナー Roland LPX-1200のデモ

ローランドの営業所が割と近くにあるので、25日の午後、デモしてもらいに行きました。


名古屋営業所
入ると大きな印刷機がいっぱい並んでいます。
3D製品は、社長の趣味でやっているみたいな感じだそうです。











Lumix LX3のモックアップを持って行き、スキャンしてもらいました。

非常に時間がかかります。0.4mmピッチでスキャンで、40分ぐらいかかっているのではないでしょうか。

「Rolandの3Dスキャナーは他社さんのものより遅いのが難点です」とRolandの営業さんも仰っているぐらいです。
  まあ、他社の3Dスキャナーと比べてお値段がかなり低いので仕方がないかもしれません。



レーザーを当ててスキャンするのですが、陰になってしまう部分は、データ欠けが生じます。
 その欠けた部分を再スキャンするわけですが、これを繰り返して欠けのないデータにするには、おそらく半日がかりだと思います。

この状態はポリゴンデータなので、これをCADでいじれるようにするには、まだ一工程あります。








 正直、少々微妙かもしれません。しかし、お値段はPixformというブリッジソフトが入って200万ぐらい。3Dスキャナとしては最安の部類です。他社製品ですと、コニカミノルタ vivid 9iで、本体500万+RapidformXORというブリッジソフトが250万。もうこうなると3Dスキャンだけで、すぐ大きな金になるというアテがない限り選択肢には入らないです。

導入するかどうかは、かなり迷うところです。

2009年11月24日火曜日

E-P1ディスプレイ台の試作

ちょっと気分を変えて、E-P1ディスプレイ台の試作をやってみましょう。


いつもと同じですが、3D CADライノセロスでスパッと設計してみます。「スパッと」と簡単に言っていますけど、まだまだ3Dは初心者ですので、結構唸りながらやっています。
底蓋のデータは、ケース製作の時に作っており、持っていますので、それを流用いたしました。







試作ですのでスタイロフォームでやってみます。これもホームセンターで安く売っています。断熱材が本来の使い方だと思います。











スタイロフォームが明るい色ですので、あまり良く形状がわからないかもしれませんが、こんな感じです。








 狙ったわけではありませんが、裏は液晶の下端ギリギリぐらいになりました。
グリップ部分はクリアしております。

試作といたしましては、これで良いんじゃないでしょうか。
後はデータを反転して、メス型として再度削りだし。その後、そのメス型に石膏を詰めて試作してみます。売れそうなものでしたら、樹脂で固めてという方法で行きたいと思います。

なにかちょっと変なもの作ってしまったな、という、ちょっとだけ嬉しい気分です。

 最近の悩みは、E-P1関連の商品が売れすぎて、今年の下半期はほぼすべてE-P1にかかりっきりだったということです。よく売れる事は大変有り難いことなのですが、困ったことに、この半年の間、新しい商品を一つも作っていないと言うことです。

 そこで、開発期間を一気に短縮するために、私も一つ考えました。3Dスキャナーでカメラを立体採寸して、そのデータを3D CAD上でカメラのサーフェイスに革を貼っていき立体的に設計、それを2次元展開してカメラケースを製作する、というものです。カメラケースというのも立体物ですので、この初めから立体設計をするという方法が理にかなっているような気がします。
 いきなりやってしょっぱつから上手くいくとも思えませんが、 やっていくうちにものになると思います。

 というわけで、機種選定。当店の規模的に、現実的に導入できそうなのは、RolandのLPX-DSシリーズ(http://www.rolanddg.co.jp/product/3d/3d/lpx_ds.html)。MDX-40に続いてまたローランド製品ですが、明日ローランドの名古屋営業所にカメラを持って、デモしてもらいに行きます。

 また道具、増えそうです...。

2009年11月22日日曜日

日曜日も休みなし

日曜日も休みなどありません。明日も祝日のようですが関係ありません。スタッフもやってきて通常営業です。

日曜日はスタッフが休みですので、割と落ち着いて仕事が出来ます。
今日はまず刃型製作


右から、弟から頼まれたダンボールのカット用刃型。これでダンボールを切って、その中に商材を挟んで使うそうです。以前はカッターナイフで切っていたけど、量がかさむとカットがイヤになるからということで(そりゃあこんなもの手で切らされたらイヤになるだろう)、私が刃を曲げました。ウチに来てクリッカーでカットもしていきます。

右から二番目、電子タバコケース用の本カット刃型。
右から三番目、電子タバコケース用の荒裁ち用刃型。荒裁ちと本カット用の二種類を用意するところがミソです。

一番左は、LC-A革ケースの底用の刃型です。どうやらなくした、ということで私が作り直しました。が、先ほどなくなったと思っていた刃型が出てきました。全く何をやっているのでしょうか。

どの刃型も溶接が汚いですね。黒のさび止めを塗らないと、見られたもんじゃありません。何と言ってもプロではない私が刃型を作っているのですから、仕方がありません。しかもだ、久しぶりに刃を曲げたので、感覚が掴めず2つぐらい失敗して曲げなおしました。

刃は今回からHaiSharkという台湾ブランドのもの(たぶん中国製)。とても良く切れます。オーストリア製 Martin Millar並に切れているような気がします。

さて、刃型作りの次は、立体切削。

 

電子タバコケース用の絞り型を、多少設計変更してオス型メス型ともにMDX-40で削り直し。




オス型が削り上がったところです。素材はMDF。ホムセンで安く買えます。とりあえずまだまだ素人ですので、これで結構です。




左から、メス型、オス型、水に濡らしたヌメ革です。




革を挟んでMAIIIハンドクリッカーで圧力をかけて、絞ります。




本当は乾いてから型枠から外しますが、試作ですので湿ったままです。



そのまま荒裁ちした長いパーツを接着して縫製。




本カット用の刃型で一気に裁断。

ここまでは上手くいっていますので、商品化は近いと思います。というか、これ売れるのか?

ブログにしてみました

トップページのお知らせなどの編集も面倒になりましたので、ブログにしてみました。
店主の書きっぱなしブログ。