2010年6月7日月曜日

とあるカメラケース その2試作

とあるカメラケース その1が完成して、その2を試作しております。
リアの液晶スクリーンとボタン配置はほぼ同じですので、試作は多少楽です。
ただ、カメラの底部が変な形をしており、ここをどうクリアするかが問題です。


 とりあえずライノで三次元モデルを簡単に描いてみました。難しく描いた事なんて、実はないんですけどね。


こんな形にカメラケース底部の革を成型すれば、カメラがカチッと填るはずです。
今回は革絞りという大技をとうとう使うかもしれません。でも試行錯誤で時間かかりそうだなぁ。



とりあえず上の方にある2枚のモデルを元に、凹型の方から設計してみます。


凸型の方は、革の厚み分のクリアランスを考えて設計をしないといけないので、非常に面倒です。形が変ですので、凹型からオフセットしても綺麗な形になりませんので、結局2次元のデータから作り直した方が手っ取り早そうだということで、2次元CADから線を引き直しました。

 3次元モデリングも大して複雑なことをやっているわけではないのですが、凸型凹型の両方をセットでモデリングしないといけないので、非常に頭が混乱します。

夕飯喰って風呂入った後、唸りながらモデリングしていたら、近くのアパートで借金取りがドアを蹴り上げながら大騒ぎ。ウチは比較的静閑な住宅街で、そういう事件は非常に希なのですが(というよりこんな事初めてです)、その叫きっぷりがすごいのなんの。何がすごいって、噺家の柳家小三治そっくりの声でわめいている。しかもただわめいているだけじゃなく、「あんたのご主人がねえ、どうのこうので、云々」などと多少のストーリー性もあるんです。もしかしてウチの落語CDが大音声で暴走し始めたのかと疑ってしまったぐらい実にソックリ。

「いよっ!待ってました、真打登場っ!」

などと合いの手の一つ(しとつ)でも入れたいところだったのですが、、、そんなことをしたらこっちにとばっちりが来て大変なことになるでしょうね。とにかく当人達は真剣勝負をやっていますから、外野は成り行きを見守るしか術がありません。だいたいどっちが正しいんだかさえもわからないんですから。

しかし怒鳴り込まれた方も黙っていない。金切り声を上げて応戦しています。どちらも感心するぐらい元気が良いね。こうなると「むしろ清々しい」というぐらいの怒鳴り合いです。近所迷惑とかこの際どうでも良いから、もうどっちも頑張っちゃってくれ。当事者同士は、もちろんどちらも必死という勢いがイヤでも伝わってきて、何かとてつもない事件を対岸から見物しているような気分です。不謹慎を承知で言わせていただければ、「オラ、なんかもうワクワクしてきたぞ!」

しばらく聞いていると、偽小三治が

「あたしゃねえ、借金取りじゃないんですよ!」

という罵声が耳に飛び込んできて、思わず私は突っ伏してしまいました。
あんた借金取りそのまんまだっつーの。偽小三治、オレを笑い死にさせる気か。腹の筋肉がこれでもかっていうぐらい固まって震えてしまいました。これほどインパクトがあるというか、人の意表を突いた発言を私は今まで聞いたことがありません。ガチでストライク。実に笑いのツボをよく心得ている男です。あんたホントに本当に素人か?何だかよくわかりませんが、とにかく尋常じゃないのは確かです。
これはあれだ、立川志の輔の「バールのようなもの」の斜め上を行く、「借金取りのようなもの」という落語の演目ができる予感さえします。

しかしながらあのオジサンも実によく通る良い声をしている。借金取りなどやめて落語家になった方が大成すると思うんだけどなあ、などとどうでも良いことを考えたのでした。

ちなみに、偽小三治さんがサゲまで話す前に警察が来てしまいましたので、ちょっぴり残念でした。

「せっかくなんだからサゲまで喋らせてやれよ!」 (サゲがあるのか?)