2010年6月10日木曜日

絞り型作りの防備録

絞り型作りは、2次元と3次元のCADが使えれば非常に簡単で、おそらく昨日一昨日やっているようなものは1セット15分もあればモデリング出来てしまいます。

それを何時間も唸りながらやっているのは、ただ単にやり方を忘れてしまっていて、「どうやるんだったけかなぁ?何だったかなぁ?」などと言いながら、変な試行錯誤しているからです。

この際、ここに自分のために防備録を書いておきます。読者の方はあまり参考にならないと思います、というよりもほとんど誰も興味ないと思います。

まず2次元CADで、Z軸を無視して、平面に力尽くで3方向から見たラインを描いていきます。


上の画像は、Top, Front, Rightのラインを2次元に無理矢理押し込んで描いた状態です。
TopとFrontのラインは、カメラをフラットベッドスキャナーでスキャンして、その画像をトレースするという「これまたなかなか強引だけれど、一応理にかなっているような気もするなぁ」という方法でやっております。




その2次元の図面をライノで読み込みします。


 Top, Front, Rightのラインを各々結合させます。


 Top以外のラインを回転させて、本来あるべき立体線にします。


骨組みが出来たという感じです。


 あばら骨みたいな部分はたくさん必要ですので、コピーと移動を駆使して、骨格を作っていきます。


今回は四半円点が基準になる場合が多いです。


 骨組みをきちんと作っておかないと、後で苦労します。


平面の部分も骨組みを追加します。


 3本追加しました。


追加の骨組み線を輪郭線まで延長しておきます。


面張りを考えながら、輪郭線・背骨の線を分割。






曲線ネットワークのコマンドで面張り。


 同じく曲線ネットワークで順次面を貼っていきます。




深く考えなくても、そこそこ上手に複雑な面張りをしてくれる便利なコマンドです。


 盛り上がる箇所は面張りが終わった状態です。


 サーフェス→平面曲線から、のコマンドで平面部分の面張り。


 一段落です。


凹型を作っておりますので、180度回転させてひっくり返します。


直線の押し出しコマンドで、輪郭を0.5mmほど盛り上げます。これは大して意味はないですが、後で刃型を当てる輪郭線になります。


輪郭線を6mmほどオフセットして一回り大きな線を描きます。


 オフセットした輪郭線を使って天端の面を貼ります。


 直線の押し出しコマンドで、切削材料分の厚み分延ばして立体にします。


やり方さえきちんと理解していれば、大して複雑なモデリングではありません。
大して複雑じゃないどころか、初心者レベルのモデリングで絞り型は出来てしまいます。