絞り型作りは、2次元と3次元のCADが使えれば非常に簡単で、おそらく昨日一昨日やっているようなものは1セット15分もあればモデリング出来てしまいます。
それを何時間も唸りながらやっているのは、ただ単にやり方を忘れてしまっていて、「どうやるんだったけかなぁ?何だったかなぁ?」などと言いながら、変な試行錯誤しているからです。
この際、ここに自分のために防備録を書いておきます。読者の方はあまり参考にならないと思います、というよりもほとんど誰も興味ないと思います。
まず2次元CADで、Z軸を無視して、平面に力尽くで3方向から見たラインを描いていきます。
上の画像は、Top, Front, Rightのラインを2次元に無理矢理押し込んで描いた状態です。
TopとFrontのラインは、カメラをフラットベッドスキャナーでスキャンして、その画像をトレースするという「これまたなかなか強引だけれど、一応理にかなっているような気もするなぁ」という方法でやっております。
その2次元の図面をライノで読み込みします。
Top, Front, Rightのラインを各々結合させます。
Top以外のラインを回転させて、本来あるべき立体線にします。
骨組みが出来たという感じです。
あばら骨みたいな部分はたくさん必要ですので、コピーと移動を駆使して、骨格を作っていきます。
今回は四半円点が基準になる場合が多いです。
骨組みをきちんと作っておかないと、後で苦労します。
平面の部分も骨組みを追加します。
3本追加しました。
追加の骨組み線を輪郭線まで延長しておきます。
面張りを考えながら、輪郭線・背骨の線を分割。
曲線ネットワークのコマンドで面張り。
同じく曲線ネットワークで順次面を貼っていきます。
深く考えなくても、そこそこ上手に複雑な面張りをしてくれる便利なコマンドです。
盛り上がる箇所は面張りが終わった状態です。
サーフェス→平面曲線から、のコマンドで平面部分の面張り。
一段落です。
凹型を作っておりますので、180度回転させてひっくり返します。
直線の押し出しコマンドで、輪郭を0.5mmほど盛り上げます。これは大して意味はないですが、後で刃型を当てる輪郭線になります。
輪郭線を6mmほどオフセットして一回り大きな線を描きます。
オフセットした輪郭線を使って天端の面を貼ります。
直線の押し出しコマンドで、切削材料分の厚み分延ばして立体にします。
やり方さえきちんと理解していれば、大して複雑なモデリングではありません。
大して複雑じゃないどころか、初心者レベルのモデリングで絞り型は出来てしまいます。