2010年6月2日水曜日

とあるカメラケース試作続き

とあるケースを引き続き試作していきます。
試作の時間を作るために、海外の受注をストップしています。そうでもしないといつまで経っても新しい製品が出来ませんので、もうしょうがねえ、という感じです。


レーザーでカットしながら、実際に裏革も貼り付けて、試作22号で上のような状態です。これで形状としてはまとまりましたので、CADデータを送って刃型発注したところで一段落。

次の試作にかかります。何で2つもあるんだよ、と文句の一つも言いたいところですが、2つ存在してしまっているのですから仕方がありません。


まずは最初に、兎にも角にも最初にケースボトムのパーツを切り出すための刃型を作ります。これがきちんとしていないと先に進みたくても進めません。

なぜ3つも作っているのかと申しますと、真ん中の方向が違うものは、私が表裏を間違えて作ってしまったモノです。この表裏の間違いというのをよくやってしまうのです。がしかし、ボトムの形状が少々変わっているカメラですので、もしかしたら裏抜きも必要になるかもしれないということで、捨てずに残してあります(普通は即廃棄してしまいますけど)。

残りの2つは同じ形状ですが、微妙に大きさを変えてつくってあります。これもフィット感を試してみながら試作していき、最終的にどちらを使うかを決めます。結構微妙なのです。どちらも今ひとつという場合は、再度微妙に大きさを変えて作り直したりする可能性もあります。
こういうとき、自分で刃型を曲げる設備を持っていると大変重宝します。刃型屋さんに頼んでも、これぐらいのものでしたら2000円もしないと思いますが、微妙なサイズ違いのものを何個も作って、一番よくフィットするものを選ぶという方法を実際にやれるか?というと、やっぱりやらないんです。一個作って、余程合わないという場合でもなければ、再注文をするのも面倒だし、2000円といえども余分に初期費用かけるのもイヤだから、これでやっておこうかという事で進めて行ってしまいます。

もの作りをするなら、持つべきものは便利な道具だと、つくづく思いますよ。便利な道具を持っているというだけの事で他所よりも2歩も3歩も大きくリードを取れます。

刃材はマーチンミラーの19mm高 x 2.0mm厚 BEP。カメラケースの底パーツという硬くて厚い素材をカットしてもカット面は比較的真っ直ぐで、刃型に噛み込みません。


側面パーツをレーザーで切り出し。


あと4回ぐらい試作を進めれば、側面形状が決まる感じです。