一昨日刃型が上がってきて、設計データと刃型でカットした実寸とのズレをすりあわせて、治具を作ったり、荒切り用の刃型を作ったりして、何となく完成。
何となく完成という割りには、カメラケース一つ作るのに、これだけの専用刃型やら治具やら必要なのです。まだ現在底板の手縫い穴開け用の刃型を作っている途中ですので、もう一つ増えます。
つまり刃型6個+治具1個で合計7個。専用ですので使い回しができません。写真を撮るためにこれらのものを並べていて、頭がクラクラしてきました。
どうしてデジカメケース一つ作るぐらいで、こんなにも必要になってしまっているのか、私にもよくわかりません。兎にも角にも、ケースを実際に生産するまでの労力が膨大なものであるというのが、多少ご理解いただけると思います。
その代わり、これらのものが出来てさえしまえば、生産は割と楽で速いです。そして何よりも、同じケースを10個20個平行して作ってもギブアップしないでやり遂げられます。不思議に思われるかもしれませんが、同じものを平行して作る:例えばダークタンのケースを20個並べて作る、という場合、どうやったら精神を病ませずに作業を続けられるかというのが、非常に大きな問題なのです。あまり神経を集中させなくても仕事が進んでくれるという方法でないと、そのうちに精神が破綻してしまいます。つまり「もうこんな仕事やってられるか、やめだやめだ」ということになってしまうのです。
正直なところ、鼻歌謳いながらとかあくびしながらとかボーッとしながらでも仕事はきちんと進んで、きちんとした製品が出来てしまう、ぐらいの工程が最高。100%のみなぎるようなモチベーションで作業を続ける事は、格好は良いですけど、現実として不可能なのですから。
とりあえず、いつでも生産できる体制です。
何のカメラケースですかという質問には答えられません。
私も自分用にそのカメラの注文を入れたのですが、入荷時期が未定という状態です。なので、そのカメラを私が手に入れてから販売となります。