2017年12月25日月曜日

酸っぱい味がするパイプ

今年も押し迫ってまいりました。年末のラッシュで当店も大忙しの状態です。今年は30日頃まで仕事をすると思います。年始はどうだろう?4日ぐらいからやろうかなと思っております。

昼休みの時間なんかを使ってパイプを削っているのですが、ブライヤーのパイプではなく、別の素材というのが面白いらしいということで、ヤフオクで安く花梨の木の瘤を落としてきました。





180×36×43mm
150~180×50×43mm

4本ぐらいパイプが作れそうな大きさです。送料込んで1300円。



チャンバー径20mm、チャンバー深さ40mmほどのサイズで、マウスピース込みで36グラム。結構軽いと思います。軽いということは要するに素材の密度が低いわけで、ブライヤーに比べてかなり楽に削れますが、その分耐久性という面では低いと思われます。瘤材(burl)なので杢がいい感じです。

早速バージニアの葉っぱを詰めて吸ってみますと、なんだか酸っぱいぞこれ?尋常ではないぐらい酸っぱい。葉っぱが酸化でもしているのか?と思いましたが、どちらかと言えば爽やかなフルーツ系の酸っぱさ。うーん、梅の酸っぱさに近いといえるかもしれません。どう見てもタバコの葉っぱが酸化してこうなったとかそういうものではないです。
どうやら木材が熱と水分で蒸れて醸し出している味のようです。決して嫌な味ではないですが、正露丸臭いラタキアの葉っぱを詰めても、やっぱり酸っぱいです。あの臭いタバコの味にパイプから出て来る素材の味が打ち勝っているわけです。すげーな。
しかも水分の吸い込みも半端ではなく、タバコが燃えるときに出てくる水分が、チリチリと音を立ててパイプに吸い込まれていきます。

試しにボウルにコンデンスミルクを塗って吸ってみました。おそらく皆さんも予想できるとは思いますが
甘酸っぱいです。

花梨の木でパイプを作ると全部が全部酸っぱくなるのか、それともこの個体がそうなのかはわかりません。ただ酸っぱい味がするパイプが出来上がったのは確かです。なかなかおもしろいものが出来上がりました。DIYというのは売り物ではないから何でもアリ、という世界の醍醐味の一端を味わったとともに、パイプというのは実に奥の深い世界なのだと認識したのでした。