2012年1月14日土曜日

古い日本製クリッカーの修理

去年の12月30日にコンデンサーを交換してもモーターが直らず、結局モーターを新品に交換する羽目になったネタ(投稿リンク)の続きです。

本日 2012年1月14日午後3時頃、日本製の古いクリッカー用の新しいモーターが到着。
このモーターは35000円程で購入いたしました。結構高いものですね。でも20年ぐらい使えるだろうと言うことを考えると、安いものなのかもしれません。

古いモーターが東芝製なので新しいものも東芝製を選びましたが、これは汎用モーターですので、同じ規格でしたら別に東芝でなくてもいいのです。 日立製で同じタイプのものが29000円ぐらいで新品が売られているのを後から見つけて、ちょっと損した気分になりました。実際数千円損したわけですが。


こちらも100V、0.75kw。100V仕様ですのでコンセントに差し込めば動きます。
何だかんだ言って、コンセントを差し込むだけで動くのは便利です。
モーターではなく「モートル」と書いてあるところが泣かせます。



遠近感のマジックではありません。
古いモーターと比べて一回りサイズが小さいのがおわかりいただけると思います。


早速親父を呼んできて、モーターをクリッカーに取り付けてもらいます。
まず古いモーターからプーリーを外します。


30年もモーター軸についていたプーリーなので、齧り付いていて外すのも一苦労です。タガネを打ち込みながらテコで外しました。


クリッカーにモーターを取り付けます。
取り付ける前に、モーターの動作確認したか?と聞いたら、「動くに決まっている」とか言っているんです。いい加減なもんです。案外と結線を間違えて逆方向に回ったりするんです。



動いております。何とか直ったようです。安定して動作しております。
心なしか動きがスムーズなような気もします。動きは同じとしても、モーターの音は非常に安定しております。新品だから当たり前ですね。これであと20年ぐらいは動き続けるでしょう。

このクリッカーは売り払うつもりだったのですが、スタッフたちがこのクリッカーが一番使いやすいと言うので、彼らの意見を尊重して残すことにいたしました。

このクリッカーも5年ぐらいの使用だと思うのですが、購入価格42万円(しかも中古)は安くないなと思いながらも、油圧ホースを交換したり、オイル交換、その他小さな修理、そして今回のモーター交換で10万円ぐらいの維持費がかかっているでしょうか(電気代別)。それでもこの機械だけで数千万円~の売り上げをひねり出している事を考えたら、費用対効果は抜群だと思います。当店で一番稼いでいる機械かもしれません。上の動画のように「ぐわん・ぐわん」とただヘッドが上下するだけの機械なんですけど、革製品を作っている人は大概誰もが欲しがり、通常三相電源が必要でそのためなかなか敷居が高く、でも導入すれば利益が桁違いにアップする不思議な機械なのです。

ウチなんかクリッカーがあれば儲かるぞ!という単純な発想で、1台あればそれほど困らないはずなのに、油圧クリッカー3台と、MAIIIハンドクリッカーを2台も設備しております。5台全てが朝から晩まで稼働していれば、そりゃあ儲かるでしょうけど、そんなことはあり得ませんので。まあ、店主が機械を買うのがやたら好きなんです。だから闇雲に増えるわけです。

これで油圧クリッカーが3台とも稼働状態になりました。壊れているものがきちんと動くようになると、とても嬉しい気分です。めでたし、めでたし。