木曜日からちょっと体調が悪いかな、風邪気味かな?なんていう感じで金曜日の夜から強烈に発熱して下痢がひどくなり、土曜日朝は完全にダウンしました。
行きつけの医者は土曜日の朝は営業しているので、とりあえず朝一番に電話してみたら申し訳なさそうに
「冷たいことを言って心苦しいのだが、今は熱がある人は来院しないでほしい」
と言われてしまいました。この医者というのがこの地域の名物男みたいな人で、いつも洗いざらしのジーパンを履いていて、そこらにいるオッチャンと寸分変わらない体型と風貌で、本当にこの人は医師免許を持っているのか?というぐらいの気さくなオジサンです。人柄は見た目に違わず実に良い人です。
そこの医院というのも山小屋みたいなログハウス風の作りで(愛読誌はもちろん「山と渓谷」)、あまりにも凝りすぎて灯油で暖房をしていたのですが数年前に灯油ストーブの火の不始末でその医院が火事になり半分焼いてしまった、というとんでもないオチまで付けてくれる、これまたなかなか豪気な人です(消防にこっぴどく叱られたようで今はエアコンで暖房)。この人情町医者の典型みたいな人が、頼むからウチに来てくれるなというぐらいですから相当今の医療機関の状態は逼迫しているのがわかります。医者としては職務としての心意気と覚悟はあるとしても、来院してくる他の患者のほうにトバッチリがかかったりしては大変だということでしょう。私もそれに対して横車を押すつもりは全くありません。
この人に迷惑をかけるのは私も心苦しいのですが、電話診療で処方箋は玄関先で出してくれるというので、とりあえず解熱剤と下痢止めを処方してもらったわけです。当然ながら処方箋薬局でも中に入るのは遠慮して、高熱なのに寒空の中で凍えながら待って薬を処方してもらうことになります。短く言うとこの世の地獄みたいな苦痛を味わいました。
熱は何とか引きましたが、下痢はまったく止まりません。これはどうも抗生物質でなければ絶対に太刀打ちできないタイプの下痢に違いありません。電話診療ではどうしても限界はあります。しかし日曜日はどこも医者は開いていないので、もうなんでも良いから飲み残しの抗生物質を探したところ歯医者でもらった化膿止めの抗生物質を見つけ出しました。
本当は時間がたった飲み残しの抗生物質など決して飲んではいけませんし、歯医者でもらった化膿止めの抗生物質が、果たして下痢止めの効果があるのだろうか?そもそも素人が勝手な医療判断をする危険性とか、、、しかしとにかく緊急事態です。月曜日までとても待っていられません。この惨憺たる状態よりも悪くなることはないだろうと飲んでみたら、多少良くなりました。水便から軟便になって一歩前進という感じです。物を食べても即トイレに走らずに済む段階にまでなりました。「正露丸で効かない下痢でも抗生物質なら必ず一発で効く」という絶対的な信仰心をもっている私の体が、プラシーボ効果を発揮しただけなのかもしれません。それにしても抗生物質というのは人類の偉大な発明だと深く感謝をしたのでした。
悲惨な状態の週末を過ごして今月曜日になりました。朝一番でまた医者の玄関先に行って抗生物質を分捕ってきます。
このコロナ禍の中では、うっかり風邪も引けません。今の時期だと高熱状態では医者にも来てくれるなと言われます(その気持は重々理解ができます)。皆様も十分お気をつけて日々をお過ごしください。とは言っても、これだけ日本中でみんなマスクをして人ともなるべく会わず気をつけて過ごしているのに、これ以上一体どうしたら良いのだろうか?まったく困ったものです。