2021年12月13日月曜日

今日から俺は!ストリート系(笑)


一生懸命ペダルを踏むガチ勢にはとてもなれないけど、ドロップハンドルはカッコいいと思う。昔読んだ漫画「ギャンブルレーサー」で競輪選手が乗っていた自転車、そういう形状に憧れます。
でも「見た目だけで良いです」という軟弱エンジョイ勢に向いたそんな自転車はないだろうか?大丈夫、そういう層を上手いこと取り込んでいるメーカーが世の中には存在している。

Tern Bicycle https://ternbicycles.jp 

Ternのプロモーション動画を見ていただければわかると思う。

https://www.youtube.com/watch?v=GUNxixKBL7E

アパレル広告のビデオかと思ったよ。

オシャレな兄さん姉さんが颯爽と街中でこれまたスタイリッシュなTernの自転車に乗っている素敵な姿が動画になっている。しかもオープンカフェで自転車を壁に立てかけてコーヒーなんかも悠々と飲んでたりもする。当然テーブルの上に広げているのはWindowノートではなくMac Book。絵に描いたようなドヤ顔のリア充っぽいその姿、でもそれがまた似合っているのだ。私なんかコンビニの前で紙パックのコーヒー牛乳を飲んでいるような人間だよ?同じオープンスペースでコーヒーを飲むだけを見てもえらい違いだね。自転車もファッションの一部として売りたいというメーカーの意図がそこには見えます。

こういう自転車を「ストリート系バイク」というらしいです。おしゃれに街を流そう、という感じで、ヒルクライムなどの苦行は断固拒否します!というイメージですね。

ちなみに私はクソダサいオジサンなので、そういうおしゃれな若者とはまたぜんぜん違う層なのですが、先日Tern Rivetというストリート系のロードバイクを個人売買で入手したのでした。私がTernのようなオシャレ系自転車を乗るのはかなり不適当な気がしますが、ほぼ乗られていない新ピカ、タイヤはバリ山という状態で2万円という魅力には所詮敵うはずはありません。


どうでしょう?カッコいいというよりも美しい。ドロハンのカーブは見入ってしまうほどだ。2018年以降は新車が販売されていないようですが、新車で7万円ちょっとという価格だったようで、ガチのレーサーからしたらロードバイクの範疇に入れてもらえないルック車に近いようなものじゃないかな。「走りたいならもうちょっとまともな物を買え」という感じかもしれません。でも私はこれで充分です。
前のオーナーはほぼ乗らずに室内観賞用としていたそうです。これだけ美しいフォルムだと傷つけたくないので乗らないという選択がわかる気がします。その前オーナーはBianchiのこれまたカッコいい自転車を手に入れて、こちらはスペースの都合でなくなく処分。大丈夫、私が責任持って大切にしますよ。捨てる神あれば拾う神ありです。


650cのホイールで、50cmサイズは小柄な私にはちょうどよいです(身長168cm)。


チェーンリングはオリジナルが44tのものを52tに変えてありました。濃尾平野ではこれで良いでしょうけど、私のように家の周りが坂ばっかりの環境では辛いです。思い切って小さなものに変えてしまいます。

Rivetのフォントもいちいち洒落ている。そしてトップチューブはこのように水平であるべきです。

クラシカルなダウンチューブに装着されたシフトレバー。キラキラと輝くフォーク。


いつも頭を悩ますのは鍵だ。長時間の駐輪をしないのでゴツい鍵とかは考えなくてもいいですが、ファストフードで飯をかき込むとか、コンビニで買い物をしたりトイレを借りるなど自転車を離れる短い間、安心できる程度で良いです。鍵がついていないとやむを得ず目を離すのも気が気でないです。かと言ってゴツいチェーンキーを持ち歩くのは勘弁してもらいたいのです。

とりあえずGorinのシリンダーキーというのでしょうか、ハードオフで110円で買ってきたものをつけてみますが、当然ですがこんなのつけたらカッコ悪いです。美的感覚を疑われます。だが待たれよ、一工夫すれば良くなるかもしれない。そこでだTernのロゴを刻印した革を巻いてみます。

おお、これならなかなか悪くないですよ。


ハンドルもそのままで美しいのですが、まず1mm厚のスポンジを巻いて、余っている革を使って、Youtubeを見ながら見様見真似でバーテープを巻きました。右左のブレーキレバーが違うのは、交換するのが面倒なだけです。そのうちに直します。


このドロハンはカーブが本当に美しいと思う。革を巻いても美しさは変わらなくてよかった。


ディープリムの部分にもTernのロゴ入れてしまいました。
ただドロハンが革巻きだと、サドルが妙にバランス悪い気がしますね。そこで同じ革で革巻きサドルを加工します。


オリジナルのサドルを加工するのはやめて、今回ハードオフで880円で手に入れてきたメッシュサドルを使います。これはクッション入りのレーサーパンツ(いわゆるピチパン)を履いて乗るのが前提なのでしょうか?ジーパン履いて乗ると坐骨を直撃してしまい痛くて10分と乗っていられません。


10mm厚程のゴムスポンジをサドル形状に合わせてカットして貼り付け。


ここに革を巻きます。


革巻きハンドルとマッチして更に美しくなりました。そしてスポンジの硬さが私にピッタリ合っている。恐ろしく座り心地の良いサドルが出来上がったのでした。


ハンドルバッグとサドルバッグは8号帆布生成りを使って作りました。綿100%素材は革との相性が良いです。樹脂素材というのは新品が一番良い状態で、時がたつにつれて見窄らしくなるだけですが、革とか帆布はボロくなると味が出てくるのが大きな違いで、やっぱり何とも言えない良いものだと思います。


サドルバッグはちょっとダボッとした雰囲気で今ひとつな気がしますので、また気が向いたら作り直します。ロゴはアテナイのフクロウ(ミネルヴァのフクロウ)を拾ってきてレーザー刻印。


オリジナルも全然悪くなかったのですが、金属っぽい尖った感じがだいぶ抜けて、柔らかい雰囲気になったと思います。どうでしょう?落葉の晩秋に違和感なく溶け込んでいる気がします。
これではせっかくのTern Rivetが台無しだ!と思われる向きもあるかもしれませんが、オリジナルはどれだけカッコよくても所詮はすべて他人様が作ったもの。自分が気に入ればそれでいいです。

20年ほど前に知り合いだった人が、ブログでTern RivetとTern Ripのどちらを買うか悩みに悩んで苦渋の決断でRipの方を選んだと書かれていました。Oさん、私はRivetを手に入れましたよ。