親戚筋に野良猫一家の面倒を見ているものがおりまして、猫一家に夜のエサと軒下みたいなところに寝床を提供しています。その集落自体が割と田舎で人の気質もおおらかなので、集落自体の人間が皆親族みたいなところに、さらにそこにいる猫たちも皆親族という環境になっています。
うちの猫もその一家から子猫のときにもらってきました。1歳半も過ぎて子猫もすっかり大きくなりました。小柄ですけどね。
3週間ほど前にこの猫の妹(半野良猫)が子供を生んで、生んだ後はしばらく親猫は子供を隠していたのですが、先日のある日、親戚の家に連れてきました。3匹いたのですが親猫の乳の出が悪いようで、しかもそのうちの一匹の猫は乳取り競争に負けてしまっているようでやたら体が小さい。もしかしてもうすでに淘汰されてしまっている子猫もいたのかもしれませんし、この子も時間の問題かもしれないので、せっかくだからウチで面倒を見ましょうということで引き取ってきました。野良猫の世界は厳しいですね。
猫というよりも、大きめのネズミぐらいです。片手に乗るぐらいの体格です。
うちに来て一週間(生後1月ほど)で360gまで増えました。一週間で110グラムほど増えたら、まあそれなりに順調と言えましょう。生後1月だと大体450グラムぐらいが平均だそうですからもう少し頑張ってほしいところですが、食欲は旺盛で2時間ごとに腹が減るらしく、その度にミルクを飲ませて離乳食を食べさせ、目を離すともう一匹の猫のために置いてあるドライフードを盗み食いしています。
子猫も日に日に大きくなるので、こうやって哺乳瓶でミルクを飲ませられるのもそう長くないだろうと思っていた矢先に、歯もしっかりして噛む力が強くなってきてしまい、吸口を噛みちぎるようになってしまいました。
この欠片を飲み込んでしまうと、腸に詰まって取り出せなくなるということがあるらしく、哺乳瓶は強制的に卒業となりました。
皿にミルクを入れてやると、これまた困ったことに普段ミルクなど与えても全く飲もうとしない先住猫が横取りしてしまいます。先住猫としてはみんなが寄ってたかって面倒を見る子猫がどこかしらちょっと気に入らないようです。別にミルクなど飲みたくないけど、他者に飲ませるのは気分が悪い、そういう根性ですね。
大きめのベッドが届いて先住猫も満足。
猫というのはトイレを覚えるのが早く、こんな子猫でも自分でトイレに行って用を足します。たまに間に合わずに漏らしますけどね。
これが最初の自力でしたウンチ。今までウンチだけは自力でできず、腸がオーバーフローして意思に関係なく放出するみたいな感じでした。
猫も小さいうちは、かまってほしくて人間に寄ってきてはジャレてきますけど、そのうちに大きくなると猫なりに自我が育ってきて、元からして割と自分勝手で気分屋な生き物ですので、気分が乗らないと「寄るな、あっちいけっ、フーッ!」みたいな感じで人間をあしらうようになります。要は今が一番可愛い時期ですね。
先住猫も1歳9ヶ月ぐらいになり、すっかり成猫になりました。
機嫌が良いとランドリーバスケットに入って、ずいぶんと楽しそうにしていたりしているので、それなりに幸せに生きているのかなぁと想像したりします。
四六時中臨戦態勢にある野良猫は香箱を組まないらしいですが、家猫は一体どこでこの香箱座りを覚えるのか?謎です。