ウチの裏にあるスーパーマーケットに、ドリアンが2つ売っておりました。こんな名古屋の郊外にあるスーパーマーケットにドリアンの需要があるのだろうか?と思いますが、あるのですね。うちの配偶者が早速1個買ってきておりました。
お値段は、3000円。このお値段は結構安いと思います。現地でもタイ産のドリアンですと1玉1500円ぐらいするのではないでしょうか。マレー半島原産だそうですが、人気なのはタイ産のドリアン。シンガポールの牛車水(チャイナタウン)あたりを歩いていると、時期になるとこの匂いが漂ってきて、それにつられて行くと、ドリアンを切り売りしていて「ちょっと摘んでみるか」と言う感じでちょくちょく食べる機会があったりするのです。
フルーツの王様と言われているようですが、王様というよりも閻魔大王とかブラックテレフォンヘッド(=北朝鮮の首領様)ぐらいの比喩が正しいような気がします。とにかく匂いも味も無慈悲なレベルです。だいたいこういう癖の強いものは慣れてしまうとやみつきになるものです。
シンガポールではバスや地下鉄、ホテルにはドリアンの持ち込み禁止になっております。持ち込まなくても、ドリアンを食った人間がバスに入ってきた瞬間に、ドリアン臭が蔓延して「あいつドリアン食った!」って無慈悲なぐらいに全員に周知させられます。
こんな強烈な臭気を放つものをスーパーマーケットにおいて大丈夫かと思いますが、このドリアンは匂いのマイルドな品種のようです。
早速包丁を入れて殻を割ります。慣れていないと無慈悲に外皮の棘が刺さって流血したり、まあよくあることですが、配偶者は慣れているので「鋼鉄の包丁がかつてない程の切れ味でドリアンを切り裂き」その後、素手で上手に割ります。
私は20年ぶりぐらいに食べたのではないでしょうか。
日本に輸入してくるぐらいのものですから、かなりマイルドでフルーティな品種と思われます。強烈な品種だとフルーティな感じなどは全くしません。ドリアンも当たり外れがあって、好事家はより強烈なものを好み、これぐらいマイルドなものだと「これは外れだ」とガッカリするレベルなものではないかなと思います。
かなりマイルドなドリアンではありますが、果肉は何か濃いものがネットリ詰まっているという感じです。食べると胃が熱くなるという食べ物はこれ以外に何があるだろうか。一体何が詰まっているのだろうかと不思議になるフルーツです。というかこれはフルーツと呼んで良いものなのだろうか。
いきなりたくさん食べると体力を消耗しそうなので、ちょっとだけ食べてやめておきました。
次の日には、残りの1個のドリアンが売れてしまっておりました。一体誰が買ったのだろうか?それも興味深いです。
私も知らなかったのですが、ドリアンの木と言うものを画像検索すると(リンク)これまた驚きで、木の幹やら太い枝からこのドリアンがボコボコと成ってぶら下がっているのです。こんな実の成り方って、我々の常識からしたら植物としてちょっとおかしいような気がするのですが事実そうなっているのだから仕方がありません。しかしこんなものが何かの拍子で落ちてきて、人間に直撃したらタダじゃすまんね。きっと我々が知らないだけで現地ではそういう事故がちょくちょく発生しているに違いありません。ちなみにココナッツはたまに落ちてくるから気をつけたほうが良いです。私は3mぐらい離れたところに落ちてきて肝を冷やしたことがあります。日本のような温帯地方にはこういう不思議な植物は無いなぁ、となかなかミステリアスな気分にさせられます。